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Candeeは野心や夢を語れる場所(ハイパーカリスマプロデューサー・石島慎也)<後編>

(前編のあらすじ)

小田原市に生まれた石島慎也は「もっと面白い番組をつくりたい」という願いを叶えるため、伝説の7つの球を探す旅に出る。途中、持っていたおにぎりを湖に落としてしまう慎也。その湖の中からは現れたのは……。

というのは完全なデタラメなので、気になる方はぜひ前回の前編(映像業界に一石を投じたくてCandeeを選んだ)をご覧いただきたい。

You、プロデューサーやっちゃいなよ

2015年8月、Candeeに入社した石島慎也は、当初はWeb動画の制作に携わった。主な内容は人気キャラクターを粘土で造型していく様子をひたすら撮影する動画、コンビニ3社のおにぎり食べ比べ動画といったもの。その中で彼は「もっと自分の思いを込めたコンテンツを制作したい」という思いを強めていく。

そんな中、石島に大きな転機が訪れた。上司である新井拓郎(Candee取締役CCO)から「プロデューサーをやってみないか?」と打診されたのだ。ディレクターとして経験を積んでいくものと考えていた石島にとっては予想外だった。

なぜ新井は彼をプロデューサーに登用したのか。

「コンテンツをつくる上で、企画をより良いものにしたり、具体化していくディレクターの存在は大事です。ただ、Webならではの新しいコンテンツを開発・発信していく上で、Webを日常的に利用するような、若いプロデューサーも必要だと考えています。なので、石島君にはプロデューサーとしての経験はないけれど、若い力でチャレンジしながら新しいコンテンツをどんどん発信していってほしいという思いでしたね」

打診された当の本人は少し悩み、心の中のリトル・イシジマに問いかけた。

「おまえはどうしたい?」

すると、こう返ってきたという。

「プロデューサーとしてプレーしたい」

本当に自分が制作したいモノをつくるために「自分からアクションを起こさないといけない」と思っていたのも事実。石島はプロデューサーとしてチャレンジしていくことを決めた。

石島がプロデューサーとして歩み始めた頃と時を同じくして、2015年12月に動画業界にある動きがあった。LINE株式会社よりライブ配信プラットフォーム「LINE LIVE」がリリースされ、リアルタイムの番組配信を視聴しながら多人数による同時コミュニケーションが可能になったのだ。Candeeはいち早く参画を表明し、公式アカウントを開設してオリジナル番組の制作、さらにLINEが企画・配信する番組の制作にも協力していくことになった。

(何事にも全力で取り組む姿勢をCandee Nightで見せつける石島氏<右>)

そこで石島が担当することになったのが「らいぶ!おはよう!~寝起き観察天気予報~」(以下おはよう)と「らいぶ!おやすみ!~添い寝観察天気予報~」(以下おやすみ)である。「おはよう」と「おやすみ」は石島が1から制作をプロデュースした番組ではないものの、どちらもほぼ毎日配信し、ネクストブレイク間近なイケメン・美女の出演者と仕事をしていくことで、本人には次のような“発見”があったようだ。

「毎日配信すると言われて驚きましたが、Webの考え方だと毎日更新するのがセオリーなんですよね。継続が大事というか。また今まで視聴者とリアルタイムで絡む機会がなかったので、すごく新鮮でした。“こうしたら視聴者は食いつくのか”と。『おはよう』と『おやすみ』では、テレビで培ってきた経験が生きる時もあれば、それだけでは成立しない場面や企画が増えてきた。Webならではの状況を考えるようになりましたね」

上司の新井は「石島君も試行錯誤していたんじゃないかな」と当時を邂逅した。

「急に起用されたわけだから、自分なりのプロデューサー像というのは模索していたと思うよ。正解もわからない中で“どういうプロデューサーを目指せばいいんだろう”“プロデューサーはどうあるべきなんだろう”と」

石島がCandeeに入って初めて“自己発信”したといえる番組を制作したのは、今年の3月。人気グラビアアイドルであり官能小説作家でもある今野杏南を起用した今野杏南と1万人の彼氏。だ。石島が彼女の出演を熱望し、手料理、入浴シーン、そして官能小説の朗読などとことん男性目線にこだわった内容を盛り込んだ。結果、視聴者数、ハート(いいね)数が当時のCandee公式アカウントにおける最高を記録した。

「おじモン」で見えたひとつの理想的なかたち

「今野杏南と1万人の彼氏。」から約1カ月後、石島はある番組を制作し、「現時点で最も理想に近いかもしれません」というほど手応えを得る。それがおじさんモンスターバトル『おじモン』だった。写真で石島が入っているダンボールは「おじモン」内で使用した「おじモンボックス」であることは周知のとおりだろう。

出演者はトレーナーにトータルテンボス(大村朋宏、藤田憲右)、MCにタケト、そしておじさんモンスター。簡単な番組の流れについては下の画像を見てもらえればと思う。

楽しいおじモンの世界が気になる方は是非、アーカイブでおじさんたちの雄姿を見て頂きたい。

さて、ではなぜ「おじさん」に焦点を当てたのか。石島は語る。

「何が起こるかわからないところが生配信の面白さ。視聴者もハプニングに期待している。僕自身もそうです。その“ハプニング”を意図的に出すにはどうすればいいか。おじさんを使ったドキュメントだなと(笑)。“ポケ○ン×おじさん”という、見たことのない面白さを試したかったんです」

この「おじモン」を見て「慎ちゃんらしさが出ていた」と語るのは、10月にCandeeへジョインしたプロデューサー・岡田麻里奈だ。

「彼は昔から笑いに貪欲でした。1つ小道具があると、どう使えば面白くなるかをとことん考える。正直、『おじモン』を最初に見たときは意味不明でしたけど(笑)、“おじさんという素材にある笑い”を引き出したかったんでしょうね」

彼女は石島の大学時代の同級生で、卒業後は同じ映像業界の門を叩いたいわば戦友。その岡田から見ても、「おじモン」からは“石島イズム”が存分に伝わってきたということだろう。

果たして、この「おじモン」は社内外で高評価を得て、第2弾「おじモン2」はLINE公式番組に昇格。これはCandeeの制作コンテンツで初めての事例だった。「今野杏南と1万人彼氏。」に「おじモン」を制作した石島はCandeeのヒットメーカーと言っても過言ないのではないか、と新井に水を向けると、こんな答えが返ってきた。

「過言あるね。こんなところでヒットしたと思ってほしくない。このブログの前編も読んだけど、一石を投じたぐらいじゃダメだよ(笑)。チャレンジし続けることが大事だからね。何が正解不正解かわからない中でトライ&エラーしていくのがCandeeの持ち味。僕らは未来の業界をつくっていかないといけないわけだから、石島君には今後も挑戦していってほしい。Candeeにはチャレンジを応援してあげられる土壌があるから」

チャレンジを続けてほしいという上司の思いは、石島にも通じている。

「僕は若造なので、ベテランの方に経験では勝てません。だから、発想で勝負していかないとどうしようもない。気負わずに、どんどんトライしていきたいです。その上で、 “Candeeのメディアでなら面白いものが見られる”というようなコンテンツを制作していく。さらにいうと、僕のチームのファンを増やしたいです。僕らが制作したコンテンツを見てくれた人に何かのきっかけを与えられる、みんながワクワクする場所を提供できるような仕事をやっていきたいですね」

(読者の方々にはここから頭の中にプロフェッショ○ルのテーマ曲を流しながら見てもらいたい)

最後に聞いた。石島慎也にとって、プロデューサーとは。

「材料もメンバーも自分で決められるプロデューサーは、ラーメン屋でいうオーナー。どういうラーメンをつくる、どういう内装にすれば人が来るかを一生懸命考えるんです。たとえば塩ラーメンを作りたいから塩ラーメンに特化した職人さんを連れてくる。これは制作でいうディレクターですよね。内装デザイナーは、番組の内容を構築する構成作家。プロデューサーは、番組という“自分の店”を任せられているんです。そのお店で、自分がおいしいと思う品を、視聴者の人に届けたいですね」
(上記一部引用:菅賢治著『笑う仕事術』ワニブックスPLUS新書刊)

視聴者に番組という極上の“一杯”を――。ハイパーカリスマプロデューサーの挑戦は続く。

(この項おわり)

石島慎也(いしじま・しんや)

【プロデューサー。神奈川県小田原市生まれ。日大芸術学部卒業後、制作会社に入社して4年間勤務。2015年に退社し、同年8月にCandeeにジョインした。これまでプロデューサーとして「らいぶ!おやすみ!〜添い寝観察天気予報〜」や「おじさんモンスターバトル『おじモン』」、映画の公開記念特番、JリーグYBCルヴァンカップFacebook Liveなどを制作している。Candee屈指の愛されキャラであり、ボケ・ツッコミ・司会を高次元でこなす。オフィスではよくバズーカ大川からムチャ振りをかまされて「地獄だ!」と嘆いている】
石島慎也関連番組アーカイブ
おじさんモンスターバトル「おじモン」
おじさんモンスターバトル「おじモン2」
今野杏南と1万人の彼氏。

石島プロデューサーからCandeeに関心を抱いている人へ
「僕は仕事をするうえで情熱を一番大事にしています。それがない人と一緒に働いても面白くないと思うんです。現在は会社のために働くという時代ではない。“自分にはこういう理想像があるから、この会社で経験をつみたい”という野心がないと長くは続かないのではないでしょうか。なので、野心のある人がCandeeには合っていると思いますし、僕も一緒に働いてみたいですね。Candeeにはそういった野心や夢を語り、実現させていける環境があります。僕自身、この先会社がどうなるかはわかりません。逆にCandeeが大きくなるも小さくなるも、自分次第。自分のやったことがダイレクトに反映されるのは大企業にはない醍醐味ではないでしょうか。いろいろなことにチャレンジして、正解ではなく自分なりの答えを出せる人と共に働く日を楽しみにしています!」
(文:鈴木友多/写真:ジェームス・グレイ)

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