この企画を行っている会社代表のタカです。地域密着の宿やお仕事をして10年以上、今は商店会長などもつとめて街のいろいろな変化に気づきます。今日はこの企画の裏側のお話をお伝えします。

「旅人とまちの人が交わってきた、旧東海道・品川宿」※画像はAI生成のイメージです。
子どもに「地元」と「世界」を手渡す3日間
品川区は今、大きく変わっています。大崎、武蔵小山、大井町、そして品川駅周辺。再開発によってタワーマンションが建ち、職住近接を求める子育て世代が増えています。保育や教育環境も整い、便利で、快適で、安心して暮らせるまちになってきました。
一方で、私たちが旧東海道・品川宿のまちで長く活動してきた中で、少しずつ感じている不安もあります。それは、昔ながらの商店街や祭り、町会、防災訓練、近所の大人たちとの関係が、子どもたちの日常から遠くなっていくのではないか、ということです。
新しく越してきた家庭と、昔から暮らしている住民。同じ品川に住んでいても、自然に交わる機会は意外と多くありません。さらに、小学生のうちから中学受験を考える家庭も増え、学区の友だちと過ごす時間、地域の行事に参加する時間は、思っているより短いものです。
便利で快適なまちに住んでいる。でも、子どもにとっての「地元」はどこにあるのだろう。そう感じたことのある親御さんは少なくないのではないでしょうか。

お寺の境内でのすいか割り※画像はAI生成のイメージです。
「夏の下町は、体験でいっぱい」
そんな今、宿場TRAVELが始めるのが「品川宿ローカルキャンプ2026」です。テーマは、「まちの人・世界の人とつながる、自立と多様性を学ぶ3日間」。
旧東海道・品川宿は、江戸の昔から旅人とまちの人が交わってきた宿場町です。寺社、商店街、路地、銭湯、祭り、朝のラジオ体操、夏のすいか割り。観光地として眺めるのではなく、まちの中に入り、まちの人と過ごす。子どもたちにとっては、いつもの品川が少し違って見える3日間になるはずです。

海外ゲストと過ごす子ども※画像はAI生成のイメージです。
「世界が、すぐ隣にある滞在」
滞在の拠点は「品川宿ゲストハウス&ツアーズ」。ここには、世界中から旅人がやってきます。子どもたちは、外国語を勉強として学ぶ前に、まず“人”として出会います。一緒にジュースを飲む。地図を広げる。名前を聞く。笑う。伝わらないこともあるけれど、身ぶり手ぶりで伝えようとする。
多文化共生という言葉は、大人には少し難しく聞こえるかもしれません。でも子どもにとっては、「隣に座った人が、たまたま違う国から来ていた」というくらい自然な体験のほうが、ずっと深く残ります。

お寺での体験※画像はAI生成のイメージです。
「地域の文化に、子どもが自分の体で触れる」
品川では昔から、自分たちのことを「江戸っ子」ではなく「品川っ子」と言う人がいます。江戸の玄関口でありながら、江戸の外にあった品川宿。旅人を迎え、送り出してきた境界のまち。その独特の気概が、「品川っ子」という言葉には込められています。
私たちがこのキャンプで子どもたちに手渡したいのは、単なるイベント体験ではありません。「このまちに自分の居場所がある」「知っている大人がいる」「また来たい場所がある」という感覚です。それは、教科書ではなかなか育ちません。路地を歩き、商店の人に声をかけられ、お寺で手を合わせ、海外ゲストと同じテーブルを囲む中で、少しずつ体に入っていくものです。
では、なぜ小学3・4年生なのか。理由は大きく2つあります。
ひとつは、まだ受験勉強に生活の多くを占められる前の時期だからです。高学年になると、夏休みは塾や模試で埋まりがちです。一方で低学年は、親元を離れて過ごすには少し早い場合もあります。3・4年生は、そのちょうど間。自分で考え、自分で動いてみたい気持ちが芽生え始める時期です。
もうひとつは、自立の入り口に立つ年齢だからです。親がすべてを用意するのではなく、自分で荷物を持つ。時間を意識する。初めて会う人にあいさつする。小さな挑戦の積み重ねが、子どもの表情を変えていきます。

ラジオ体操・花火・商店街歩き※画像はAI生成のイメージです。
「いつもと違う朝と夜を、地元で」
私たち宿場JAPANは、17年前、まだ品川に外国人旅行者の姿が少なかった頃、このまちで小さなゲストハウスを始めました。食事を出す宿ではなく、近所の定食屋へ、銭湯へ、商店街へ、お祭りへと旅人を送り出す宿です。すると、世界から来た旅人と、まちの人が自然に交わっていきました。そして新しく品川を地元にする新住民の皆さんや子供たちも交じり合う日常。
「ああ、これが多文化共生のまちのつくり方かもしれない」
そこが、私たちの原点です。 それから17年。品川の人口は増え、まちは便利になりました。しかし、地域文化の担い手は少しずつ高齢化し、コロナ禍を経て、人と人が直接出会う機会も一度途切れました。人口が増えても、地域活動の参加者が自動的に増えるわけではありません。だからこそ今、子どもたちを真ん中に置いて、新住民、旧住民、外国人、商店街、寺社、宿泊施設がつながる小さな仕組みをつくりたいのです。

まちづくり協議会・連携の様子
「想いを、続く仕組みへ」
このキャンプは、外から来た会社が一度きりのイベントを行うものではありません。宿場JAPANグループは、持続可能な観光の国際基準であるGSTCの考え方を大切にし、観光が地域の文化、経済、人のつながりに還っていく仕組みを模索してきました。また、旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会とも連携しながら、地域の未来に地続きの活動として進めています。
教育に関わる方にも、ぜひこの取り組みを見ていただきたいと思っています。このキャンプは、単なる夏の思い出づくりではありません。まちそのものを教室にし、異なる背景を持つ人と出会い、自分の頭で考えて動くための小さな実験場です。
子どもたちが地域に入ることで、親も少し地域に近づく。外国ルーツの家庭も、「子どもが参加するなら」と一歩踏み出せる。新しく住み始めた家庭も、昔から続くまちの文化に無理なく触れることができる。
まちづくりの会社が、なぜキャンプをするのか。
それは、人口が増えるだけでは、まちは豊かにならないからです。そこに顔の見える関係があり、子どもたちが「ここが自分の地元だ」と思える体験があって、初めてまちは次の世代につながっていきます。私がかかわる旧東海道品川宿まちづくり協議会でもそういった議論が毎月されています。
↓写真は400年東海道沿いに住んで地域しごとに貢献されている堀江会長です。
「このまちが、お子さんのそして親御さんの“地元”になりますように」
この夏、子どもたちに小さな“品川っ子”の記憶を。
新住民も、旧住民も、世界から来た人も、まちの中で自然に交わる3日間を。
品川宿ローカルキャンプ2026は、子どもの夏休みから、まちの未来をつくる第一歩です。
【そして重要なお知らせ】
この企画へのご理解をいただきたい旨に合わせて、参加者のお子様を、まだ若干名お受付しています。ぜひお誘いあわせ頂き、体験を頂けますと嬉しいです。
▶ 詳細・お申し込みはこちらより

========================
開催概要
● 日程(2泊3日)
A:8月6日 (木)〜 8月8日 (土)
B:8月20日(木)〜 8月22日(土)
※A、Bどちらも同じ内容
● 会場 :品川宿ゲストハウス&ツアーズ(北品川1-22-16)
● 参加費:39,800円(税込)※宿泊・食事・体験・保険込み。
========================
最後までお読みいただきありがとうございます。
https://shinagawa-mag.com/article/3680/