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国内クリプト業界のマーケットリーダーになる ー テクニカルマネージャー伊藤光佑

チューリンガムで働くメンバーのことをお伝えするインタビュー企画。
今回は創業メンバーの一員でテクニカルマネージャーの伊藤光佑さんにインタビューしました。

高専や大学時代の経験、転機となったチューリンガム代表の田原さんとの出会い、そして今後の展望についても伺います。

伊藤 光佑 テクニカルマネージャー

東京大学在学中に、株式会社Aerial Partnersにて暗号資産取引の損益計算および管理会計システムの開発に携わる。経済産業省主催ブロックチェーンハッカソン2019で最優秀賞。その後、チューリンガム株式会社を共同創業。Ethereum, COSMOS, Bitcoinなどの複数のブロックチェーンに関連したシステム開発を行う。

高専も大学時代もプログラミングにどっぷりな日々

ー まずこれまでのキャリアの話を聞いていきたいのですが、伊藤さんは高専ご出身なんですよね。

はい。高校ではなく高専を出ています。昔からパソコンを触るのが好きでしたし、僕の兄も高専に進学していて、高校よりも自由度があって楽しそうに見えたんです。

ロボットとかそういうのよりかはプログラミングの方に興味があったので情報工学部に進学しました。高校の指導要領も勉強するのですが、夏休みにゲームを作る課題があったり、大学のように卒業研究もやりましたね。

ー 高専卒業後の進路はどのように考えていたんですか?

進路は就職と進学が半分半分くらいです。せっかくなのでチャレンジしてみるかと東京大学を受験して、進学しました。

当時は学びたい分野は明確には決まっていなくて、高専で工学はかなり勉強したし、もう少し幅広いことを勉強したいなと思っていました。進学したシステム創生学科は情報系のことだけではなく、経済や産業など社会系のことも学ぶ学科だったんです。

ー 入学してからはどんなことを勉強していたんですか?

正直、大学の勉強にはあまり身を入れてませんでした。大学の授業で紹介されることは高専で勉強したことがあることばかりで、プログラミングも大学で新しく学んだことはゼロでした。また高専では技術の話でよく盛り上がっていたのに、学科は起業家志望の人とかが多く、あまり気が合わなかったんです。だから次第に大学への足も遠のき、インターンに身を入れるようになっていきました。インターン先には先輩のエンジニアさんがいて、そういう人たちと時間を過ごす方が刺激的でした。

大学には真剣に通わなかったものの、人生が変わったと感じる転機は二つあって、一つは田原さんと出会えたこと。もう一つがAerial Partnersでのインターン。この二つがあっただけで十分東京に来てよかったなと思っています。

東大ブロックチェーン開発団体BitPenguinとの出会いがすべての始まり

(BitPenguinの活動風景)

ー 入学してすぐにチューリンガム代表の田原さんと出会われたんですよね。

あれは入学してすぐのサークルオリエンテーションで、当時は機械学習やVRのサークルが工学部学生に人気で人だかりができていたんですけど、そのとなりでひっそりとやっている「東大ブロックチェーン開発団体BitPenguin」に目が留まって田原さんに話を聞いたのがきっかけでした。

ー 元々ブロックチェーンに興味があったんですか?

全く知りませんでした。むしろ「ブロックチェーン」という言葉にその時初めて出会いました。ITの話っぽいのに、地元では聞いたことがない言葉だったので、なんだろうと思って話を聞いたんです。それで田原さんの話を聞いて興味が湧いてサークルに加入しました。

サークルでは勉強会を開いてブロックチェーンに関することを学び合ったり、ブロックチェーン業界の起業家などをゲストで招くこともありましたね。

イーサリアムの考案者のヴィタリックさんが来日されたときには、サークルのみんなもミートアップに参加させてもらいました。

ー ヴィタリックさんを呼ぶなんてすごいサークルですね。

良い経験をさせてもらいました。その頃は詐欺も多くて、怪しい団体もかなり多かったんです。外部の勉強会を探して参加したら、怪しい仕事をしている人がいる勉強会だったこともあったんですけど、BitPenguinでは、東大に限らずクリプトに興味がある同世代の学生と交流を持てたり、技術面にフォーカスしたミートアップのお手伝いをさせてもらう機会をもらったりして、本当に良い団体でした。

田原さんはサークルの代表としてさまざまな活動機会を作っていったり、海外のイベントに参加したりとバイタリティが非常に高い方でした。また、当時から誰よりもクリプトについて勉強していましたし、技術面と事業面どちらもとても鋭い視点を持っていました。パワーと聡明さは、彼がチューリンガム代表となった今でも強く感じます。

ー Aerial Partnersのインターンも田原さんの勉強会がきっかけだったんですよね。

はい。田原さんが主催した勉強会に当時Aerial Partnersで働いていた遼さんが参加されていたんです。第一線で活躍しているエンジニアの方にも登壇いただくような勉強会だったので、遼さんのように感度の高い方も参加されていました。

当時は大学に入学して2ヶ月くらいだったのですが、大学にいるだけじゃエンジニアのスキルが磨かれないと感じていて、インターンを探していたんです。初対面だった遼さんと話しをしたところ、インターンに誘っていただきすぐに働き始めました。

ー 東京に来て2ヶ月で現代表の田原さん、遼さんのお二人に出会っていることに驚きました。Aerial Partnersでのインターンの経験はいかがでしたか。

自分でも本当に人との出会いに恵まれていると思いますAerial Partnersでのインターンにもとても感謝していて、技術者として未熟者だったところから半人前ぐらいにはしてもらったと思っています。インターン経験は初めてで、初めは何もできなかったので、結構育ててもらったんです。プログラミングは高専で学んだので基礎はあったんですけど、実際に仕事で使うモダンな開発やWebサービスのことは何も知らなかったんです。

(奥:伊藤さん 手前:惠上さん)

それこそ今チューリンガムでPMをやられている惠上さんは当時の上司でした。惠上さんには全部教えてもらって、半年ぐらいでちゃんと仕事できるようになりました。今チューリンガムで遼さんや惠上さんと一緒に働けているのが本当に嬉しいです。

それからは学生とは思えないほど働いていました。週3、4日はオフィスで働いて大学の夏休み中は毎日朝から晩まで仕事をして、大学を休学してさらに一年毎日働いて、その時には社員登用してもらっていました。

ー そこまでコミットされていたのはなぜですか?

一番の理由は楽しかったからですね。大学が退屈だったのに対して、オフィスに行くと、遼さんや恵上さんのような刺激をもらえる人達がいて、スタートアップだったから、自分達のプロダクトを良くしていくことや、顧客を獲得していくことにみんなががむしゃらになっていて、そんな日々が充実していました。最終的にチューリンガムを創業する直前まで働かせてもらいました。

「ギークが主導であること」がビットコインの面白さ

ー 伊藤さんと同じく創業メンバーである田原さんや佐藤さんから食事会をきっかけに創業されたと伺っていますが、就活はされなかったんですか?

高専から編入して大学2年から始まっているんですが、3年次はインターンのために休学していたり、チューリンガムが始動する時期には留年したり結構ダブっているんです。あまり大学にも通ってなかったので、周りが就活している様子も見ることもあまりありませんでした。

それよりもチューリンガムの仕事が面白かったし、もう今を逃せばこんな面白いことないって思えるくらい刺激的な毎日だったので就活は全く考えていませんでした。

エンジニアとしての経験があるからいつでも0からスタートできると思っていたので、先のことは考えずとりあえず面白そうな話に飛び込んだ形です。

ー あの食事会で集ったメンバーはやっぱりすごかったんですね。

あの食事会のことはとても覚えてます。食事をしながら、終始クリプトの話をしていたんですけど、そこで展開される話は非常に専門的で他の勉強会とは数段レベルが違っていたんです。「あれ、話についていけてるのかな」という気持ちにさせられるのが初めだったので、よく覚えています。

以前の田原さんのインタビューでもお話していましたが、当時秘匿計算に注目していたことからも分かるように、その時会った人たちはブロックチェーン技術に対する理解が非常に深く、業界の中でも何段階も尖っていて、そんな人たちとならとんでもなく面白いことができるんじゃないかと考えたんです。迷いは何もなく、むしろこのチャンスを逃しちゃいけない思いました。

ー 伊藤さんはサークルがきっかけでWeb3の世界に足を踏み入れましたが、他のジャンルには興味を持たれなかったんですか。

サークルで勉強し始めてからこの世界にどんどんのめり込みましたね。目移りする場所って言うと、僕の目から見えていたのはWebサービス、機械学習、あとは基礎研究。当時、学問的に盛り上がっていたこともあり、工学部の学生は機械学習に興味を持つ人が多かったんですけど、自分はあまり関心を持てなくて。みんながやっている分野はあまり好きじゃないのかも知れないです。

Webサービスも好きではあるのですが、クリプト、特にビットコインに一番夢中になりました。

ー ビットコインがお好きなんですね!

政治家や経営者ではなく、ギークが主導になって世界が変わるような社会的な実験をしていて、実際に社会がその実験に振り回されている現象が面白かったんです。

ギークのアイデアや技術力によって、「通貨」という極めて社会的なシステムが構築されてるところが好きですし、ビットコイン自体はシンプルなアーキテクチャでなりたっているのに、自由主義的な思想を多くの人に芽生えさせるきっかけになり、さらにはゲーム理論、金融工学、貨幣の歴史、Ethereumの出現などものすごく影響を与えているところがやっぱり興味深いです。

国内クリプトマーケットのリーダーにならないといけない

ー 現在はどんなお仕事をされていますか?

エンジニアチームのマネージャーとして、開発のリード、クライアントへの提案、人事計画の立案と実行などをやっています。あと、暗号資産管理体制の構築コンサルティングをすることもあります。
実際にお客さんと会話することもありますし、僕自身もコードを書いています。

ー チューリンガムで開発をする魅力はなんですか?

様々な面白い案件ができることですね。この面白さは何かというと、他社が技術的に実現しづらいことやアイデアとして珍しいもの。そういったことに チャレンジできることだと思っています。

これを続けていくためにも、もっとチームを拡大して、様々な人の強みや経験を活かした最高のエンジニアチームを作りたい。そのチームで一緒に実際に市場から評価されるプロダクトを作っていきたい。日本のクリプト業界で一番のプロダクト開発能力を持つチームを作りたいですね。

ー 今後やりたいことを教えてください。

国内のクリプトマーケットをしっかり取りに行きたいです。僕たちは2018年頃からこの業界で活動をしていて、活動をする中で収益構造的に本当に恩恵を受ける側は海外にいて、そこがもう動かなくて、枝葉になっていけばいくほど恩恵が少ないし、最終的にはちょっと割の悪いギ ャンブルをやらされるというのに気づかされました。

でも、次にどんなムーブメントが作られようとしているかを感じ取り、それに対して準備することや、そのムーブメントの中で空いてる席を見つけることはできると思っています。そして、その空いてる席の一つが日本マーケットでのリーダーだと考えています。今チューリンガムがいる位置はそこまで悪くないし、外国から見たら日本の市場は大きいけれど参入障壁は高いので、チューリンガムとして、国内のマーケットをしっかり取りに行きたいです。

ー なるほど。

ムーブメントを起こしてどうやってマネタイズしてるかっていうと、これはトークン発行になります。Web3事業をやる会社として、このトークン発行というのは注力していきたいです。

チューリンガムに興味を持って下さった方へ

ー チューリンガムの好きなところは?

やっぱり人かなと思いますね。まず一緒に働く人に対してリスペクトを持っているところ。そして事業成果を上げるというところに真摯に向き合っているところが良さだと思います。メンバーが共通してこの二つを持っているから、課題だと思うところはみんな素直に受け止められますし、議論の都合上、人の意見を意見を否定することがあっても全然気にならない。とても仕事がしやすいですね。

ー 最後、チューリンガムに興味を持って下さった方へ一言お願いします!

黎明期からこの業界にいるメンバーがたくさんいて、トークン発行の経験もある。こういった自分たちの優位性を生かして、日本のクリプトプロダクトとして面白いものを作っていきたいです。
ぜひ一緒に日本中のブロックチェーンを使った試みを加速させていきましょう!


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