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[連載] 特許取得の記念インタビュー!part1

こんにちは! コーデンベルクのPRを担当している長谷川です。

先月にこのブログでもお伝えした通り、フライデーナイトはコーデンベルクの基盤技術において特許を取得いたしました。
-プレスリリース「フライデーナイト、印刷プラットフォームの基盤技術で特許を取得

私たちのようなスタートアップ企業で「特許」をとるのは少しめずらしい印象ですが、取り組みスタート時はもちろん、特許について知見を持つ社内スタッフはゼロ。
そんな私達がなぜ、特許プロジェクトを始めたのか?そして、それはどんな道のりだったのか…?

この特許プロジェクトを担当した、デザイナー吉崎へのインタビューと共にご紹介します。


ーまず、特許取得プロジェクトを始めた理由は何でしょうか。

僕らが開発している「コーデンベルク」は印刷業の仕組みへの新しいアイディアです。
印刷業界の歴史は長くプレイヤーはすでに大勢いる中で、僕らは新しくアイディアを持って参入した立場。なので、まずそのアイディアが既存のプレイヤーたちの特許侵害をしていないか、そのリサーチから始めました。
そして、侵害していないならば、印刷業界の仕組みを変えようとする着眼点とそのアイディアを武器に参入障壁を作り、特許として守りたい。そんな思いから、この特許への取り組みが始まりました。
またデザイナーである立場として、特別な技術や権利の守り方は知識として個人的にとても興味があったため、プロジェクト担当に手を上げました。

ーその最初のステップであるリサーチはどのように進めましたか?

まずはネットで公開されている資料をひたすら見漁りました。英語がわかるスタッフと協力して海外の英語で書かれている資料も同時に、とにかくひたすら目を通す。
その中で最初の壁になったのが、特許独特の文体。日本語でも「印刷物式識別・・・」のような、特許文献独特の文体に手こずり、またその意味を読み解くには圧倒的に知識不足の状態で、このままでは本来のリサーチのゴールにたどり着くのは難しいということになりました。

そこで、知識を得ようと特許関連の勉強会へ参加したものの、知識を仕入れるほど想像以上の勉強量が必要なことが見えてきて、自分たちの力だけで特許に取り組むのは難しいかもしれない、と頭打ちをくらい…。

それを社内へ報告したところ、COO中村の知人であるITに強みを持つ弁理士の、伊藤雅浩先生と 杉尾雄一先生を紹介してもらいました。
そのお二人に色々と相談にのってもらい、そこから僕らの特許プロジェクトに協力していただくことになりました。

ーその後、方向はどう変化しましたか?

それまで僕らが取り組んでいたリサーチですが、そもそも登録済みの特許をリサーチするのは、資料が膨大すぎてしまうと。
それよりも、あえて特許庁へ“申請する→拒絶通知をもらう→再申請する…”を繰り返すほうが効率的だと教えてもらい、リサーチ後に取り組もうと思っていた「特許申請」の作業へ移りました。

また「公知」という、すでに世に出してしまっているものは特許権を得ることができないルールについても、弁理士の方に教えてもらって知ったことです。
世に出しているものは特許にならない、ということはコーデンベルクの場合はベータ版リリース前には出願しなきゃいけない。そうすると特許出願のリミットは…?!と、急にスケジュールがさし迫りバタバタすることも。

もちろん、デザイナーとしてサービスリリース時の仕事も両立しなくちゃいけなかったので、その時は社内都合と特許申請とのスケジュールバランスがとても大変でした…。

ーそんな努力も実を結び、先月、特許が正式に認定されました。 今後のコーデンベルクにとって、どんなことを期待していますか?

社内で一番期待しているのはサービスの価値を高めてくれること、そして会社の資産価値になること。
僕らのような投資を受けているスタートアップとして、これらはとても重要だと考えています。

スタートアップベンチャーに「特許を取る」という選択肢が上がることは少し珍しいことですし、世間でも企業の姿勢として、サービスプランを固めるよりもとにかくアクションを起こしてそのスピード感と急成長で他社と差をつけることが多く語られていると思います。

でも、冒頭の通り僕らが印刷業に対する新参者だったことが取り組みのきっかけではあったけど、特許のように権利の面からサービスを固めていくという取り組みも大いに意味があったと思っているし、結果とてもフライデーナイトらしいやり方だったなと思います。


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サービスづくりとほぼ同時に取り組んでいた特許取得のプロジェクト。
一年半と長い道のりの中にはいくつも壁がありましたが、無事に特許取得のリリースとして報告をすることができました。

次回は、「コーデンベルク基盤技術での特許」とは実際どのような内容なのか、もっと掘り下げた解説を同じく吉崎のインタビューでお届けします。お楽しみに!

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