朝日放送テレビ（ＡＢＣ）と共同運営している高校野球の総合サイト「バーチャル高校野球」では１１月１５日から２０日まで、明治神宮野球大会の高校の部、大学の部あわせて全１９試合をライブ配信しました。高校の部は、秋季地区大会を勝ち抜いた新チーム１０校が出場。中京大中京（東海・愛知）が「秋の日本一」に輝きました。

私は昨夏の第１００回全国高校野球選手権大会からバーチャル高校野球のマーケティング・ＰＲを担当しています。今回の明治神宮大会では、新チームの奮闘ぶりを多くの方に届けたいと思い、短尺の試合動画を制作し、ＳＮＳを使って拡散しました。また、バーチャル高校野球の認知度アップのため、ＰＲ要素を盛り込んだクリアファイルを初めて制作して出場校に配布しました。

業務において常に意識するのは、「高校野球を観たい」という欲求に着実に応えること。そのためには、夏の地方大会約９００試合のライブ中継などコンテンツの拡充を図るとともに、市場調査や独自アンケートによるデータから「ユーザーに何か不足感がないか、不満がないか」ネガティブな要素を地道に洗い出し、更なる改善に向け、サイト・アプリの開発やコンテンツなど各担当チームと日常的に会話を交わしています。

また、「バーチャル高校野球」と高校野球ファンの接点を増やすため、球場でのうちわ配布や交通・屋外広告のようなオフラインの施策を考えたり、Ｇｏｏｇｌｅなどのプラットフォームや他媒体とのサービス連携に向けた交渉・調整も行ったりなど、仕事のフィールドは広範囲にわたり、この守備範囲の広さがＰＲ業務の醍醐味の一つでもあります。

長年愛されてきた夏の高校野球。球児たちが一瞬、一瞬に懸けた渾身のプレーを見逃してほしくない。そのために自分たちは何ができるのか。５Ｇの導入や動画配信サービスの急増など、動画を取り巻く環境が新たなステージに入る中で、高校野球をより楽しんでもらうため、朝日新聞社とＡＢＣ双方の強みを活かし、「バーチャル高校野球」の可能性を更に追求していきたいと思っています。

（デジタル・イノベーション本部 アライアンス事業部 清水大）