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Atmoph Staff Blog (ハードウェア担当:杉山)

焚き火の風景は、Atmoph Windowのユーザー表示回数において上位にいる。
多くの人が数ある風景から焚き火を選ぶのはなぜだろうか?

実際の火ではないから暖を取れるわけでもない。
焼けた肉を頬張りながら語らう仲間がいつもいるわけでもないだろう。
もし選んだ人に聞いたのなら「リラックスするから」もしくは「なんとなく」と答えるのではないだろうか。

ではなぜ、人は映像である焚き火にリラックスできそうと感じるのか?

楽しかったBBQの思い出が甦るとか、パチパチとリズムなく弾ける音や揺らめく炎が緊張をほぐすとか、理由を色々と考えるかもしれない。しかし、本質的には焚き火を好んだ祖先が生き残ったからだろう。つまり、遺伝子の所産だ。

獣は火を恐れる。初期の人類も火を恐れたはずだ。それでも火を恐れなかった人類だけ火を使うことができた。そして火を使えた人類だけが、暖をとることができ、調理することができ、猛獣から身を守って寝られた。

焚き火の周りで寝れるほど安心してリラックスできた者が多く生き残った。そうやって、焚き火を好む遺伝子が刻まれていった。

人が熟れたりんごを好むのは、美味しいと感じる遺伝子を持つからだ。栄養価が高いからと意図して好んでいるわけではないし、なぜ美味しいかの理由もない。スーパーにりんごが並んでいたら、何の気なしに選んでしまう。
焚き火を選んでしまうのも同じことだ。

焚き火と遺伝子については、こんな話も本で読んだことがある。焚き火を囲って仲間と少し先の話や噂話や神話など架空の物語を語り合う、という行為も遺伝子に刻まれているというものだ。

火を起こすのも獣を狩って調理するのも他人と協力する必要があった。それゆえ仲間とグループを組める者ほど生き残った。焚き火を囲ったコミュニケーションは宴のような騒ぎもあっただろうが、焚き火の周りで寝る必要もあったのでリラックスできる話も求められた。そのための話が架空の物語である、という。

もちろんこれは仮説だけど、確かに現代でも、夜にドラマを見てから寝る、本を読み聞かせする、など寝る前に架空の物語に触れる人は多い。それゆえ焚き火に、空想が広がるような魅力をなんとなく感じてしまうのかもしれない。

リラックスとロマンティック。

この原始の記憶が引き起こす抗い難い魅力が、焚き火の風景が選ばれる理由なのだと思う。
飾り気のないAtmoph Windowは、そんな無垢な憧れに火を付ける一助となるだろう。

(ハードウェア担当:杉山)

https://adventure.atmoph.com/1095/

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