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大企業のデジタルグロースをデザインする。事業成長を加速させる、BCGDVのグロースアーキテクトの魅力

BCG Digital Ventures(以下、BCGDV)は、大企業との共創を通じて、新規事業を創出しているクリエイター集団です。プロダクトマネージメントやエンジニアリング、デザインなどのプロフェッショナルが在籍し、プロダクトとビジネスの両輪で革新性の高い大きな事業をグローバルに生み出し続けています。

BCGDVには、エンジニア、エクスペリエンスデザイナー、ストラテジックデザイナー、プロダクトマネージャー、グロースアーキテクト、そしてベンチャーアーキテクトという職種があります。それぞれの職種を紹介する本連載では、前回までにエンジニアの岡田貴裕ストラテジックデザイナーのSean McKelveyベンチャーアーキテクトの梅沢真吾エクスペリエンスデザイナーの花城泰夢プロダクトマネージャーの丸山由莉に話を聞きました。

今回は、グロースアーキテクトについて。BCGDVが新しく立ち上げるプロダクト・サービスに対し、グロース戦略やその実施/運用を担う存在です。そんな「グロースアーキテクトの魅力」をグロースアーキテクトと連携の機会が多い、ベンチャーアーキテクト・ディレクターの小野直人の視点からお伝えします。

―― 「デジタルの力で大企業のリミッターを解除して、ポテンシャルを解き放ってみたい」とBCGDVに入社

「カオスに身を置くことが好きなんです」。そう話す小野は、創業期のメルカリに参画し2019年末までの5年間事業開発部門の責任者を務めていました。ヤマト運輸との「らくらくメルカリ便」や日本郵政との「ゆうゆうメルカリ便」などの物流サービス、あるいは後にメルペイとして事業化されるドコモやJCBとの決済サービスなど、いくつもの企業提携や協業プロジェクトをリード。事業の成長を担ってきました。2020年にはBCGDVにジョインし、ベンチャーアーキテクトとして大企業の新規事業やDXに関わるプロジェクトを推進しています。

小野:なにもかもが整った環境/組織で働くことが好きな人と、更地の状態から全てを自由に創り上げていくことが好きな人がいると思いますが、私は完全に後者でした。創業期から携わっていたスタートアップをIPOさせたことで、キャリアも一区切りがついたように感じ、次のカオスを求めるようになっていました。

仲間と共に事業を立ち上げたり、別のスタートアップに行くなど多くの選択肢がありました。しかし小野は、自分の中に「大企業のポテンシャルを開放したらどのような革新が起きるのか、自分もその渦中で世界を変えていきたい」という想いがあることに気づきます。新卒で入社し13年を過ごしたNTTドコモでの経験や、その後のAmazon Japanでのプロジェクトマネジメント経験が原体験となり、日本の未来の明暗は大企業が握っていると考えるようになりました。

小野:ここ5年ほどで日本でもスタートアップの基盤が整い、ユニコーンと言われるような企業も現れるようになりました。優秀な経営者が革新的なアイディアをVC/LPからの潤沢な資本で実現していくというサイクルが確立されてきていると思います。その一方で、私のビジネスマンとしての原体験でもある大企業のイノベーションエンジンはまだまだ成長の余地があるように思えます。大企業とスタートアップの間でBizDevを行い、それぞれのバリューアップを行う事を得意技にしてきた自分にとっては、自分の今までのキャリアの集大成をこの部分に投下した時に、どういうアウトプットを出し日本をどう変えていけるのか試してみたいという想いがあり、ここで新しいチャレンジを行う事を決心したんです。

現在は主に、大企業のアセットを活用した新規のデジタルプロダクト・サービスの開発や、DXに関するコンサルティングを行っています。BCGDVにはスタートアップでのプロダクト開発経験のあるPdMやエンジニア、デザイナーなどのエキスパートが集結していることもあり、ユーザーとのつながりを意識したシステム設計をするSoE(System of Engagement)の分野に大きな強みがあります。その強みを生かして、経営コンサルティングのBCG、デジタル戦略立案・実行支援を得意とするBCG Platinionとともに、三位一体となってクライアントのデジタル課題に取り組むこともあります。


―― グロースアーキテクトのミッションはあらゆる手段を活用してプロダクトを継続的に成長させること

BCGDVにおけるグロースアーキテクトは、グローバル全体で見ても成長過程にあるコホート(職種)で、東京オフィスでもまた、これから積極的に強化したいための募集となります。BCGDVが新規に立ち上げるプロダクト・サービスに対し、グロース戦略の立案と、その実施運営までハンズオンで一気通貫して担当します。

大企業のなかでも、グロースを専門にした人材はさほど多くありません。デジタルマーケティングの担当者はいても、それ一つでプロダクトを育て切ることは難しいもの。当社のグロースアーキテクトは、プロダクトマネージャーなど他のコホートと連携をしながら、適切なKGIやKPIを設定し、分析・計測・検証のための仕組みを構築します。プロダクト・サービスが継続的かつ加速度的に成長するための仕組みをゼロから創り上げることがミッションであり、単なるデジタルマーケティング担当者とは一線を画す存在です。

小野は、プロダクトを成長させるためにあらゆる事に関わる事が出来るという自由度の高さがグロースアーキテクトの魅力だと話します。

小野:グロース全体の戦略立案/策定と運営をお願いすることになります。リスティング広告やSNS広告などのデジタルマーケティングだけでなく、必要に応じてオフラインの施策も打つことになるかもしれません。例えばメルカリでは、ユーザーを爆発的に獲得した切っ掛けはTVCMでした。デジタルマーケ/オフラインマーケ問わず、状況に応じてさまざまな手法を使い分けプロダクトをグロースさせる必要があります。

当社でグロースアーキテクトとして働くことのユニークな点は、さまざまなサービス・プロダクトに関われること、そしてその自由度の高さです。幅広い経験と専門知識が求められるため大変な面もありますが、担当するサービス・プロダクトのグロースに網羅的に関わることへの手応えを感じることができ、チャレンジングな環境を楽しめる人にはうってつけのポジションだと思います。


―― BCGDVメンバーはロマンチスト!?

また一緒に働きたいと思う人物像に、小野は「”全員野球”ができる人」を挙げました。自らの領域を守備するだけでなく、他領域にも足を踏み入れることができ、全員でゴールを目指せる人。

小野:既存のメンバーを見ていても、プロダクトの事が好きで良い意味で自分の専門外まで首をつっこむことが好きな人が多いですね。それから、曖昧な状況への耐性が強い人。先が見えない霧のような状況のなかでも楽しめる人は合いそうです。ものづくりをする人たちなので、プロダクトでもグラフィックデザインでもアイデアをすぐ形にして、ものを中心に社内外で議論ができるスピード感があります。

ものづくりは自分のなかにWILL:想いに基づいた明確な意思がないとできないことなので、そういう意味では、自分の意志で何かを成し遂げた経験がある人はカルチャーマッチしやすいと思います。できない理由を探してしまうと、仕事の粒はどんどん小さくなってしまうので。

小野が入社して驚いたのは、メンバーの情熱。企業の課題や社会課題に本当に真剣に向き合い、爪痕を残そうとする人たちばかりであることに感銘を受けたといいます。

小野:なんだか、皆とてもロマンチストなんですよね。お金とか地位、名誉とか、そういうもののために仕事をしているのではなく、社会や企業の役に立ちたい、課題を解決したいという情熱をピュアに持ち、そのために自分の能力を発揮できることに快感を覚える人が多い。スタートアップのメンバーには多く見られる特質ですけど、私自身が経験してきた日本や米国の大企業でそういう人をあまり見ることは出来なかった。そんなマインドの人たちと仕事ができるのは、得がたい経験だと思います。


―― リモートでも、クリエイティビティが刺激される環境を

2020年に小野が入社してまもなく、新型コロナウイルスが世界を襲いました。これまでの方法でプロジェクトを進めることができず困難はありましたが、コロナを機に世の中が早回しでデジタル化したという側面も。デジタル領域の課題解決を行うBCGDVにとって、ビジネスチャンスが増し、新たな方法を模索できた年でもありました。

以前は、ホワイトボードを使ってアイディエーションを行うなど、メンバーがその場に一緒にいる共時性に価値を置いたスタイルを取っていました。しかし昨年からは、対面の頻度を減らしても、SlackやZoomやMiroなどのオンラインツールを活用することで、リモートでも成り立つという気づきがありました。

コーポレートパートナー(クライアント企業)との関係構築の方法も変わってきています。

小野:そもそも一般的なコンサルティングは、コンサルタントがクライアント側に赴くことがほとんどだと思います。BCGDVは逆で、コロナ禍以前からコーポレートパートナーに当社のオフィスに来てもらい、一緒に活動する”逆常駐”といえるような形をとっていました。普段とは物理的に異なる環境で業務をしたほうが、様々なしがらみから解放され、新規事業を創出するのに必要なクリエイティビティが上がるからです。場所や服装など、形から入ることって本質的でないと思われがちですが、形を変えることは無意識的な価値観のブレーキをとっぱらうきっかけとして実はとても重要なトリガーなんです。こういったBCGDV元来のワーキングノームに、コロナ禍で導入が促進されたデジタルツールの活用が加わり、現在では更に多様な働き方が可能になっています。

今、私が参画しているプロジェクトでは、コロナになってからは、週に一度オフィスデ―として恵比寿のオフィスに集まり、残りの4日はリモート。週に一度でも対面でコミュニケーションをすることで、信頼形成をしています。

社内の一体感醸成・チームビルディングのため、さまざまなオンラインイベントも実施しています。先日は5周年記念の社内イベントをVR空間で行い、過去の取り組みを振り返ったり、代表がバーチャル空間のなかで挨拶をしたりと、これまでにない行事となりました。

※5周年記念イベントをVR空間で開催

BCGDVで働くことについて、スタートアップの事業開発を経験した小野だからこその視点があります。

小野:BCGDVの利点の1つは、大企業のアセットを活用できるところ。メルカリのようにスケールできる企業はごく稀で、多くの企業はPMFまで辿り着けなかったり、良いプロダクトがあっても想定よりも低い成長率が続き、ギリギリのキャッシュフローで耐え忍んでいるなどの状況も多いと思います。その点、足元のキャッシュを心配せず、プロダクトそのものに集中できるという環境はやはり重要だと思います。

またリソースという意味では人材の豊富さというのも重要です。二言目には「ヘッドカウントやエンジニアリングリソースが無いから...」と言われてしまう環境で、ビジネス交渉は進捗しているのに開発が進められないなど、私自身も外部企業とのBizDevプロジェクトにおいて非常に苦心した経験があるので、その点でも当社の環境は優れていると感じます。

日本企業はかつてハードウェア産業を中心として世界的に大きなプレゼンスを発揮していたにもかかわらず、今は成長文脈における存在感を失ってしまいました。ではソフトウェア産業ではどうかというと、真のグローバルサクセスを実現している企業は、スタートアップも含め皆無と言わざるを得ません。米国ビジネススクール時代の同級生たちとは卒業後15年経った今でも良く話すのですが、日本のビジネスの話題が持ち出される事はほとんど無いのが現状です。でも、そんな今だからこそ、スタートアップ/デジタルの思想・方法論を日本の大企業に注入して、革新を促す意義・意味があります。もちろん、DXがブームのように喧しく語られるだけで明確な成功事例がまだ存在していないという現状を鑑みると、極めて困難な道なりであるのは皆さんご存じの通りですが、逆に言うと伸び代しかないとポジティブにも思えるわけです。

ここ数年、各コンサルティング会社もデジタル領域を強化していますが、事業創造に必要な機能をワンストップで提供できるケイパビリティを持つ組織はBCGDVの他になかなかありません。さらにグロースアーキテクトはBCGDVのなかでもまだまだ成長過程にあるコホート。拡大を支える主要メンバーとして、道を切り拓いてくれる人と出会えることを楽しみにしています。

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