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こころのオアシスを、具現化する。プロジェクトストーリー<間貫けのハコ>

欲しいものや情報が手に入りやすくなり、不便はないけど、こころの渇きを感じてしまう現代。
そんな世の中だからこそ、窮屈なこころを自由に解放できる“こころのオアシス”をつくっていきたい。

プロジェクトストーリーでは、そんな未来を実現させるため、既に動き出している事業や商品をご紹介していきます。

今回取り上げるのは、2023年12月にリリースされたBESSの新製品モデル“三角WONDER 間貫けのハコ”。
「間貫け」という、商品名らしからぬ名前のこの家は、アールシーコアの感じている現代社会への課題意識によって生まれた家でした。


市場に問いを投げかけるのが、アールシーコアの存在意義。

もともとBESSは「MAKE MARKET」を掲げ、住宅としては一般的ではなかったログハウスを住宅市場へと広げてきました。住宅市場の中でニッチな存在としてスタートしたBESSは、例えば、総合住宅展示場の中で建物を見学して比較検討するだけでいいのか?という違和感をはじめ、より既存のマーケットに対してアンチマーケットの立ち位置へと進んでいきます。アンチマーケットというのは、まだない新しい市場=潜在的なマーケットであり、それがBESSブランドの成長の原動力でした。

ログハウスが、アウトドアとの相性がよく、2010年代初頭には世の中の流れとも一致したことで成長の後押しになったことはよかったものの、気がついた頃にはBESSはアウトドアカテゴリーのトップブランドに見えてしまい、結果として自分たちのマーケットを狭めてしまったのです。

もう一度、BESSというブランドがどういうブランドなのか、ちゃんと世の中に提示したい。
そのための製品を考えるキーワードとなったのが“こころのオアシス”でした。

AIが急激に発展し、情報社会が加速度的に進化している現代。自分が好きなものも、得る情報も、無自覚のままアルゴリズムに支配されてしまっています。自分は自由に生きているつもりでも、本当は不自由の中で生きている。そんな現代に、人類の危機感を感じたのです。

この状況は、アールシーコアだけで解決できなくても、市場に問いを投げかけることができる。的確な問いがあれば、世の中に新しい価値観が生まれ、ひとつの流れとなる。そういう製品をつくらなければ、アールシーコアが存在する意味がない。そう思ったのです。


BESSらしい“マ”と“ヌケ”で、不完全な人間を肯定したい。


そもそも人間は、不完全で、不器用。完璧であることが有利の価値観になっている世の中で、「不完全だから人間なんだ」と肯定したい。
そこで出てきた言葉が、“まぬけ”というどこか優しく許しのある言葉でした。

“マ”や“ヌケ”は、建築においても大事な要素。かつての日本の家には“マ”や“ヌケ”があり、家と庭、外と中、家族とご近所さんの境界をあいまいにするような、人が寄り付くスキもありました。今こそ、そんな“まぬけ”な暮らしが必要なのでは?という問いを「間貫けのハコ」という商品名と、「まぬけは、愛だ。」というメッセージに込めることにしました。

家づくりにおける“マ”と”ヌケ”は、実はBESSがこれまでもずっと大切にしてきたこと。「玄関をあけたらすぐリビング」とか「大きな吹き抜け、ロフト」や「外につながるデッキ」など、暮らしを提案するBESSの家には“マ”や“ヌケ”がたくさんあるのです。

「間貫けのハコ」は、外観はちょっと面白くて愛敬のある家ですが、内観は無垢の木の一体空間で、「家は道具」というこれまでBESSの家が大切にしてきた考えに変わりはありません。

一方で「縁側みたいな家」と呼んでいるように、これまでBESSの象徴的だったデッキは、べたっと座れる縁側へと生まれ変わり、ソファを設えて利用していただくことが多かったリビングも初めて床座の空間としました。

日本はよく「縁側のある暮らし」と言われますが、実際に企画住宅で縁側をつくっている家は他にはありません。ご近所さんがふらっとやってきて、少し話をしていったり、何気ない会話が家族の中でも生まれたり。人とのつながりが生まれやすい縁側は、スピード感が早く、人と人とのつながりが希薄になってしまった世の中で、人間が必要とする“マ”と“ヌケ”なのです。


BESS流の世の中への問いである「間貫けのハコ」のリリースにつづき、今後も変わらずまだ見たことのない製品で、次のマーケットをアールシーコアはつくり続けていきたいと思います。


間貫けのハコ スペシャルサイトはこちらをご覧ください。 
https://manuke.bess.jp/manuke-no-hako/

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