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前例がないなら提案すればいい。社内初の産休・育休取得者が作った“いま”への道筋【社員インタビュー】

※本記事は2020年12月にnoteにて公開された記事の転載です。各情報は掲載当時のものです。


現在、男性も積極的に育休を取得しているビットバンクですが、創業したばかりの2015年は、多くのスタートアップがそうであるように産休・育休制度が整っていませんでした。その時期に第1号として産休・育休を取得したのが、経理・総務業務を担う立川 聡美(たちかわ さとみ)です。

「妊娠が分かったときは、出産直前でビットバンクを辞めるつもりだった」と話す立川が、なぜ制度を整えて休職する道を選んだのか。その間どのように過ごしていたかを聞きました。


まだここで働きたい。だから社内初の産休・育休制度取得者になった


――立川さんはずっとバックオフィスの仕事をしてきたんですよね?

そうですね。私はこれまで、経理を中心に人事や経理などの仕事をしてきました。ビットバンクで4社目になります。ジョインしたのが2015年2月です。

当時はメンバーが10人程度で、私の担当は経理・総務・人事とバックオフィス全般でした。まだ帳簿もつけてないし、経理システムも選定していない状態。

「どの会社のシステムにする?それとも、今はエクセルでいいかな?」なんて、自分たちで全部1から決め、手探りで形作っていくのは楽しかったです。

ただ、実を言うと入社1週間前になって妊娠が発覚して…。社長の廣末に入社して良いのかについて相談したところ「入社して大丈夫ですよ。出産までお願いしますね」とあたたかくお声掛けいただきました。

――当時はまだ、産休・育休制度が整っていなかったそうですね。

そうです。一応就業規則に「入社1年以上経過した者は取得可能」と記載されていましたが、前例がなかったので誰も判断できない状態。最初は、入社間もない自分は辞めないといけないと思っていました。

けれどこの会社での仕事にやりがいや面白さを見付け始めた自分もいて。

それで制度について調べてみたら、そもそも国の制度だから会社に金銭的な負担をかけないことが分かりました。そのことを会社に説明して「籍だけでも置かせてほしい」とお願いしたら、快諾してもらえたんですよ。

その後、産休・育休制度や子育てに対する柔軟な考え方が会社に浸透。財務経理部の湯浅はもともと2020年7月入社予定でしたが、自主的な育休期間を1ヵ月過ごしてから8月に入社にしましたし、2021年は2人の男性が育休を取得予定です。

最初は自分のために産休・育休制度を整えましたが、結果的にメンバーが子育てをしながら互いに協力し合って共に働ける社風を作ることに繋がりました。あのとき辞めないで良かったなと思います。

定期的に連絡を取りながら、復帰後に備えた


――産休・育休期間中は、会社とやり取りしていたのですか?

2〜3ヵ月に一度、会社が委託している社労士さんや廣末とメールでやり取りしていました。あとは第2子が1歳のときに、同じ部署の高津と復帰前の面談を。そうして復帰したのが2019年5月です。

現在、下の子が3歳になり、本来なら時短勤務から通常勤務に切り替えるところですが、コロナ禍で保育園のお迎え時間が早くなってしまって。会社に相談して、時短勤務を続けさせてもらっています。

そうやっていつも柔軟に対応してくださるのは、本当にありがたいですね。

――復帰前に、衛生管理者の資格を取得したそうですね。

衛生管理者は、同じフロアで50人以上働く職場では必ず選任しなければなりません。入社した頃から、いずれ人数が増えたら必要になると思っていたので、ずっと気になっていました。

私はありがたいことに、入社半年から子供2人分で約4年間の産休・育休を取得させてもらっています。そのお返しというわけではないけれど、何か身に付けて復帰したくて。

復帰後は衛生管理委員会の責任者を務めています。

――余談ですが、資格を取り間違えたと伺いました。

そうなんですよ(笑)。衛生管理者の資格には、第1と第2があるんですね。第1は建設や医療など有害業務がある現場にも対応、第2は一般企業向けです。

何を思ったのか間違えて第1に申し込んでしまって。テキストを見て気付いたのですが、「でも資格取ってから復帰するって言っちゃったしなぁ」と、引くに引けなくなってしまって。「この試験に合格しないと復帰できないぞ!」と自分を追い込んで合格しました。

資格を手に勇んで復帰してみたら、従業員数は7倍になっていたし、使用しているシステムが様変わりしていたので浦島太郎状態。けれどPCやコンプライアンスの研修など教育体制が出来上がっていたので、安心して復帰できました。

何よりみなさん暖かく迎えていただけて嬉しかったですね。

初めてだらけの財務はむずかしい。けれど自身の知識欲を刺激してくれる


――復帰後はどのようなお仕事をしているのですか?

最初は総務を担っていました。

主に衛生管理者として、健康診断やインフルエンザの予防接種のアナウンスを。最近はリモートワークがメインになっているので、メンバーのメンタル面に変化がないかが心配。そのため「精神面での不安は産業医に相談できますよ」とメンバーに連絡し、メンタルケアに備えています。そのほか、画面越しのフォロー方法を現在構築中です。

これに加えて経理業務も担い、決算業務で数字を整えたり、月末の支払いの確認をしたりしていました。

いまは昨年度末のジョブローテーションで経理から財務担当になったのですが、最初はとにかく慣れなくて大変で。扱う通貨が暗号資産で、もともと普通のお金の単位ではないため複雑な業務になるんですね。

その業務に本格的に入ったのがリモートワークに入ってからでした。不慣れな環境で、最初の3ヵ月くらいは頭を混乱させながらとにかく数字と向き合う日々でした。

――2人の子育てをしながらむずかしい仕事に向き合うのは大変なのではないかと思います。最後に、今後の展望を教えてください。

確かに大変なことも多いですが、仕事を通じて自分の知らなかったことを知れるのは面白いです。

子どもが生まれてから自分の勉強に割ける時間が減ったこともあり、ゆっくりしたペースですが「少しずつ成長できている、仕事をしているな」と実感できるのはとても嬉しいこと。

だからこそ、未経験領域の財務を経験できて良かったなと思っていますし、今後はもっと深くまで財務について学び、仕事の幅を広げていきたいです。

加えて、これからはメンバーのメンタルケアにも取り組みたいと思っています。まずは衛生管理者としてみんなのメンタルヘルスを守れるようなスキルを身に付け、何かしらの資格取得を目指したいです。

withコロナという不安な時代がいつまで続くか分からない昨今、誰かが相談したいと思ったときに私が有資格者だった方が役に立てるのではないかと思っています。

財務と衛生管理者、どっちつかずにならないようバランスを取りながら取り組んでいきたいですね。

――立川さん、ありがとうございました!

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