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【新サービスインタビュー】NFTで“Dress & Earn”する『ClawKiss』の意義

独自ブロックチェーン「MOOI Network」を基盤にした新作web3アプリ『ClawKiss』。

ココネグループが提供するブロックチェーンサービス4作目として、昨年12月にグローバルでリリースしました。

今回、『ClawKiss』の概要やヴァンパイアをテーマにした世界観、プロジェクトにかける想いについて改めて本サービスのプロジェクトリーダー(以下、PL))に話を聞きしました。

※『ClawKiss』の設定可能言語は英語とポルトガル語ですが、日本でもプレイ可能です。

着せかえができるNFTで “Dress & Earn”

ー まずは『ClawKiss』の概要を教えてください

PL:『ClawKiss』は、着せかえができるNFTで“Dress & earn”して遊ぶ、ヴァンパイアがテーマのweb3アプリです。

ジャンルとしてはアバターサービスですが、どちらかというとNFTのプロジェクトに近いです。

ココネのほかのブロックチェーンサービスはアバターサービスをベースにしてNFTを導入した形ですが、『ClawKiss』は逆に、NFTにアバターサービスを掛け合わせたような感じです。

NFTを特に大事にして価値をつくり出していく。それが今回の我々のプロジェクトです。

ー どのようにしてプロジェクトが立ち上がりましたか?

PL:元々ココネグループでは、グローバル化を見据えた事業拡大を目指していました。

そんな中、2021年の事業譲渡でココネでの運営が始まったアバターブランド『セルフィ』(※)は過去2回にわたって海外展開をしたことがあり、特に北米で一定の実績や評価を得ていました。

世界へ拡大するには『セルフィ』のIPに可能性があると考えて、そこから『セルフィ』をベースにしたグローバルなサービスを開発することが決まりました。

さらに、ブロックチェーンやweb3事業ドメインとの掛け算で進めることもそのタイミングでほぼ決まった感じです。

具体的な企画のアウトプット段階では、CCOの土屋のアドバイスもあり、ヴァンパイアの世界をテーマにしようということになりました。

※「セルフィ」:2022年に16周年を迎えたアバターブランド。世界170か国以上で1300万人以上が遊んでいるという実績を持ち、最も魅力的なアバターブランドのひとつとしての地位を築いています。

ヴァンパイアは、アイデンティティを表現したいと思う人のメタファー

ー なぜヴァンパイアを選ばれたのですか?

PL:理由は3つあって、ひとつは『セルフィ』のデザインがヴァンパイアの世界観に合っていたこと。

もうひとつは、ヴァンパイアは世界共通で通用するモチーフで、且つテーマとしてもすごく大きかった。

例えば「ヴァンパアは血を吸います」みたいなことも、すでに認知されているので説明が簡単です。

そして3つめの理由が重要で、web3という新しい領域でプロダクトをつくるにあたって、ただゲームとしておもしろいからやってくださいというよりは社会接点みたいなものが必要であると考えていました。

なぜかというと、web3領域でのお客様は“マイクロ投資家”みたいな存在なんですよね。

儲けることだけではなくて、ビジネスが大きくなった時に社会的な意義が生まれて、そのパワーの及ぶ範囲が広がって経済も潤った結果、自分が持つトークンの価値が上がっていく。

それこそ"マイクロ投資家"がいちばんに求めていることであると。

例えば「STEPN」も二酸化炭素をどれだけ減らしたかを意義にして発信していますよね。

NFTのプロジェクトはどうにかして「価値」を作り出さなきゃいけないし、ゲームというバックグラウンドがなければ、社会接点がないとNFTアートを売ることができない。

なので、社会接点を作ることは絶対でした。

『ClawKiss』では、自身のアイデンティティを存分に表現・発揮したいと思う人のメタファーとして、ヴァンパイアを据えています。

異なる価値観を持つ方々がそれぞれ居心地がいいと思える、そういったデジタルの世界を作っていくことで社会接点を構築しようと考えています。

自分に合う居場所を求めている人を探して「こっち(デジタル)が空いていますよ」という考え方ですね。

このサービスが広がったときに儲かる人がいるのは副次的な効果で、私たちなりのデジタルワールドを追及していくことが目標です。

NFTの価値を、パラメータではなくデザイン性で見出す

ー『ClawKiss』の特徴だと思うところは?

PL:ほかのサービスではありがちなパラメータ要素が少ないです。

『ClawKiss』や『PKCL Twins』ではNFTの価値を、パラメータ(キャラやアイテムの強さなど)ではなく、デザイン性で見出そうとしています。

例えばWeb2のソーシャルゲームでは、5万円をかけて手に入れたSRの武器が2年後にはまったく役に立たなくなる、なんてことはざらです。

パラメータに価値を持たそうとすると、その上のもの、上のものを出し続けないといけないので、永遠にインフレが続いてしまう。

構造的にパラメータのインフレが起きると、過去のアイテムの価値がほぼなくなります。

web3のP2Eサービスでも収益性にパラメータを設けることが多く、NFTの価値が下がってフロアプライスも下がったときに稼ぐ力が弱くなって、いつか暴落してしまいます。

こういったことに対してココネグループでは、構造的なアプローチから変えようとしています。

ただ、正直に言えば、トークノミクスに持続性を持たせようとすればするほど、サービス初期の成長は緩やかになりがちです。

一長一短かなと思いますが、ココネではそのデメリットを飲み込んで本作をリリースしています。

なお、『ClawKiss』は日本でもプレイ可能ですが、今はフィリピンを中心とした東南アジアとブラジルをターゲットにしています。

ー アバターアプリにブロックチェーンという要素が加わって、何が生まれましたか?

PL:サービスが始まってまだ間もないのですが、これから先、けっこうな強いソーシャルグラフ(※)が生まれるんじゃないかなと予想しています。

クエストの報酬がリアルな経済と結びつくことで、トークンがこれまでの一般的なアプリ内通貨よりも価値あるものになり得ます。

クエストをクリアするために協力し合うこともあるでしょうし、その過程で強めのソーシャルグラフが生まれくるということになります。

※ ウェブ上における人間の相関関係や結びつきの情報

Web2で普通のゲームを作るのはツライ

ー web3業界自体がまだ黎明期でチームも常にチャレンジを繰り返しているような日々だと思いますが、その過程で思うことは?

PL:今の時代、Web2で普通のソシャゲを新しく作るのはツライなと思っています。

10年くらいこの業界にいてマーケティングコストが年々上がっていくのも見ていますし、新規のお客様を獲得することも難しくなっていますよね。

例えば、Aというゲームに累計で100万円ぐらい課金しているとしたら他のゲームはなかなかやらないじゃないですか。なぜなら、今まで課金して貯めた資産を手放してイチからスタートになるから。

業界でも閉塞感を感じている人は結構いるんじゃないかな。

なので、そういったゲーム作りに携わっている人たちが向かう先?というのが、web3領域だと思っています。

ビジネスチャンスというより、そっちにいかないと倒れる、みたいな感じです。

いろんなサービスのガチャやアイテムの合成にEarningの仕組みが実装される未来が、3年、5年後ぐらいに来ると信じているので、先取りしてやれていることが楽しいですね。

ー サービスのリリースにあたって、課題として思っていたことは?

PL:マーケティングにおける情報発信ですね。

海外でいう“アバターサービス”はアバターを使ってチャットをするくらいの感じで、ココネが提供する「キャラクターをコーディネートして感性を表現する場」と異なります。

知られていないものを言葉だけで説明するのはかなり難しかったです。

実際に体験してもらえれば、そのおもしろさが分かるんですが。

世代・人種・性別などのモヤモヤを解消するヴァンパイアコミュニティ

ー この先、『ClawKiss』が創り出す世界とは?

PL:リアルな世界の人生が100%楽しいかというとそうではないですし、現実世界には良いところも悪いところもありますよね。

すべての人間が感じていたり抱えているものとして、それらを“居心地の悪さ”と表現していますが、なんだろう・・・モヤモヤ?みたいな(笑)。

世代・人種・性別、その他もろもろのモヤモヤを解消できるヴァンパイアコミュニティを『ClawKiss』で作れたらいいなと。

あと、これも言い方が難しいところですが、一般的にヴァンパイアの立ち位置って人間より上なんですよね。

だいたいどの作品見ても、人間を下に見ているじゃないですか(笑)。

自分のアイデンティティを表現するにあたって、それが難しかった世界をちょっと下に見れるぐらいの気持ちになれる場所を作れたらいいんじゃないかなと。

ーココネがweb3事業に取り組む意義とは?

PL:P2Eのようなフォーマットで、NFTなどのデジタル資産をその価値が損なわれずに持ち続けられるという、今ココネがやっていて「進んでいるね」と言われていることが、5年先には必ず業界のスタンダードになると思っています。

なぜかというと、STEPNをプレイされている方は分かると思いますが、STEPNのトークン価格が最盛期よりも落ち込んだとしても、もう普通(稼げない)の万歩計アプリを使うことはほぼないですよね。

あの刺激を一度体験してしまうと、ほかは絶対に使えない。

STEPNを続けるか、STEPNらしきものに移るかの選択肢しかない。

“万歩計アプリはEarning機能がついている”が、共通フォーマットになってしまったと思うんです。

それほどゲームでEarnをする経験は、ショッキングな出来事だと思っています。

冬の時代に知り合えたお客様を必ず幸せにします。

ー 思わぬ事件や要因で業界で大きな混乱が続いていますが、どう思われていますか?

PL:とにかく早く春が来てほしい(笑)。

そして『ClawKiss』をリリースしましたが、初期に信じてくれた人を絶対に幸せにしようと強く思っています。

冬の時代に縁があって知り合えたお客様やトークンホルダーさんは、必ず幸せにします。

必ず5年後に勝ちにいこうと思って事業戦略を練っているので、苦しい時にご縁があった人たちとサービスを育てて、一緒に冬を乗り越えていく体験ができる時期だとポジティブに捉えています。

ココネが手掛けるアバターサービスの根幹にある想いのひとつが、「感性を発揮できる居心地のよいデジタルワールドを創ること」。

その想いをそのまま体現するような『ClawKiss』は、数多あるweb3サービスのなかでも際立った地位を確立することをココネグループ全体で期待しており、その目標に向けて事業チームが全力で取り組んでいます。

ココネではブロックチェーンを用いたweb3事業において、積極的に採用活動を行っています!

サービス企画担当へのインタビューやイベントレポートなども掲載していますので、こちらの記事もぜひご覧ください。


◆ココネグループのweb3事業2022まとめ

独自ブロックチェーンやweb3サービス4作品をリリース! ココネグループのweb3事業2022まとめ | web3 project
2018年頃からブロックチェーン技術の研究を始めたココネグループは、2022年にweb3事業を本格化しました。 独自のブロックチェーン「MOOI Network」の運用開始を皮切りに、2022年中に同チェーンを基盤にしたGameFiを含む4本のweb3サービスを立て続けにリリースしています。 ...
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