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活躍のフィールドは自分次第。中小企業の支援を通して大阪を元気にしたい。

プロジェクトをゼロから立ち上げた経験を生かして
―入社するまでにどのような仕事を経験してきたのでしょうか。

 元々ファッションが好きだったのでテキスタイル商社、デザインスクールの運営職として約10数年働き、その後、印刷会社に転職しました。先に入社していた前職の先輩から「新たにCSR室を立ち上げるから手伝ってほしい」と言われ、ゼロから作りあげていくのって面白そうだなと感じたんです。
 ただ、会社の価値を上げる活動、地域に貢献できる活動をといっても、人脈がなければ何も始まりません。1年目はとにかく町の中をくまなく歩いて、どこにどんな人がいるかを知ることから始めました。そうするうちに頼まれごとが多くなって、例えば地域の商店街を元気にするプロジェクトでイベントを企画しイメージキャラクターを作ったり、行政と共同のプロジェクトでは、地域のおもしろい企業をPRする仕組みづくりなどをしました。
 ところが会社の経営が厳しくなって、利益を生まないCSR室を廃止するということになったんです。他部署への配置替えも打診されたのですが、自分がイメージする仕事とは違ったので辞めることにしました。CSRをゼロから立ち上げた経験がどこかで生かせるんじゃないかという気持ちもありましたね。


―大阪産業局に入社したきっかけは。

 ネットの求人広告でたまたま大阪産業局の記事を見つけました。ミッションは中小企業の支援、と書かれていて、中小企業が輝いたり、元気になるためにコーディネートをする仕事なのかなと自分流に解釈し、それならこれまで人をつないできた経験が生かせるのではと思いました。

―仕事の内容は。

 金融機関や商工会・商工会議所等などの支援機関と連携し、大阪産業局の事業活用を通じて企業支援を行う、そのコーディネーターのような仕事をしています。
 この事業を進めていくには、金融機関、商工会・商工会議所等との人脈を築いていくのと合わせて、産業局内部の事業のことも把握しておかないといけないので各部署との内部人脈も築いていく必要があります。まずは内外の人脈づくりからスタートしました。そういう意味では、印刷会社でCSR室を立ち上げたときとやるべきことは一緒でした。ただ、入社したのが2020年の4月で新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり思うように行動できなかったのがもどかしかったです。



自由にやっていいんだ、と気持ちが励みに
―どのように関係を築いていったのですか。

 入社後2カ月ほどして、新型コロナウイルスの感染も落ち着き始め徐々に外回りを始めました。そのとき、上司に「まずは府内にある37の商工会・商工会議所をすべて回ってきます」と伝えたら「自分の好きなようにやったらいい」と。公益財団法人大阪産業局という名前だけ聞くとお役所的なイメージが強く、上から与えられたことを決めた通りにやらなければいけないのかなという先入観を持っていたのですが、「ああ自由にやっていいんだ」と気持ちが楽になりました。目的は支援機関と連携し、企業に大阪産業局の施策を活用して元気になってもらうこと、とはっきりしているので、そのプロセスについては自分のやりたいように任せてもらえるところがこの仕事の魅力ですね。

 ただ、大阪産業局の事業がいかに良くても、商工会・商工会議所も金融機関も、その先の大事なお客さまである中小企業に紹介しようという気持ちにはならないので、信頼関係が築けて初めて「じゃあ1回紹介してください」となるんですね。最初はつれなかった担当者の方も繰り返し訪ねるうちに「一度利用してみましょうか」となって、そこからは「他にもどんな事業があるの」と向こうから乗り気になってもらえるようになりました。



―支援機関と接するうえで意識していたことは。

 こちらから押し付けないことです。こんな事業も、あんな事業もあります、と説明するのではなく、まずはどのような課題を抱えているのかを丁寧に聞いていくようにしています。支援機関ごとに地域特性や抱えている課題は違うので、しっかりとそれを把握したうえで、それならばこんな事業で解決できるかもしれませんよ、とお伝えしています。接しているとよくわかるのは、地域の企業のことを一番よく知っているのはその地域に密着した支援機関なんだということ。そうした支援機関とのネットワークを強固にし、支援につなげることで間接的に大阪というまちを元気にできるんだということがわかると、大阪産業局の役割をより理解して仕事に取り組むことができます。



人との関係性ができるほど、頼られることが増えて楽しい
―どのような時に仕事のおもしろさを感じますか。

 以前に勤めていたデザインスクールでは学生が何を求めているのか、印刷会社のCSR室では、地域がどんな課題を抱えているか相手の立場になって考えることを意識していたので、それは役に立ちましたね。そのようにして自分がかかわったことにより役立てているんだなという実感が得られることが、この仕事の醍醐味だと思います。

 局の内部に目を向けると、部署によっては事業のことをもっと外部にアピールしたくても、普段外に出ることがあまりないので支援機関とのつながりが弱いこともあるんです。そのような部署の担当者から「枡谷さん、ちょっとあそこの支援機関とつないでほしいんだけど」って依頼が来るようになりました。人との関係性ができるほど、頼られることが増えて楽しいですね。

 今年度から府内で新規事業にチャレンジしようとしている中小企業50者を対象に支援機関と連携して応援していきましょうという事業がスタートしました。今までは支援機関を通じて間接的に企業を支援することが中心でしたが、今回の事業は支援機関と一緒に企業訪問し、直接お話する機会が増えました。「そのような課題を抱えているのであれば情報発信の専門人材を採用しないといけませんね、事業計画を一緒に作りましょうか」、などのように経営者の温度感を直接感じながらやりとりができるので、こちらも何とかしたいと思いますし、その後事業につないだことでこんな成果が出ましたという喜びの声も届くのでやる気がわいてきます。

企業の役に立ちたいという人はぜひ
―今後、取り組んでみたいことは。

 支援機関にはそれぞれ特色があって、みなさん企業支援に情熱を持っていらっしゃいます。それらの想いや強みをつなぐことができたら、もっと大阪を元気にできるんじゃないかって、今までにない支援の仕組みを創られるんじゃないかって考えることが増えました。もしかしたら、そのようなことは求められていないかもしれませんが、やってみてもいいんじゃない?って。

―求職者の方にメッセージを

 自分がやろうと思えばなんでもできるのが大阪産業局です。企業の役に立ちたい、ひいては地域を元気にしたいと思っている人にとっては大きなやりがいを感じられる場だと思います。ぜひ一緒に大阪を元気にしましょう。

公益財団法人大阪産業局では一緒に働く仲間を募集しています
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