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イノベーションの創出に挑戦するベンチャーキャピタリストという選択肢:理系出身・JAFCO入社3年目社員に聞く仕事の魅力とは

現存する国内のベンチャーキャピタル(VC)の中で最も歴史があり、古くから新卒採用を行ってきたJAFCO。
コンサルタント経験者などからの中途採用が多いVC業界の中で、JAFCOはベンチャーキャピタリストの育成に力を入れてきました。
今回は、理系の大学院出身の入社3年目、宮川由香里さんにインタビューし「なぜJAFCOを選んだのか?」「JAFCOではどんな業務をしているのか?」など、それぞれの想いを率直に語ってもらいました。


製薬会社志望からベンチャーキャピタルへ:インターンシップで体感したJAFCOの魅力

―JAFCOに関心をもったきっかけは何でしたか?

宮川:

私は薬学系の大学院出身なのですが、学生時代は製薬の研究職ではなく経営企画などのキャリアに興味を持っていました。

そのため、就職活動も当初は製薬会社メインで動いていたのですが、業界研究をしているうちに、数々の特許技術を創り出してきたスタートアップの存在を知りました。

研究開発に多大な投資を必要とする医薬品分野では、優れた技術や知的財産を持つスタートアップを大手企業が買収することで、さらなる成長を遂げてきた背景があります。技術者数名だけのスタートアップが生み出した特許技術が、大手製薬会社の主力商品を支えていることも珍しくありません。

さらに、そういったスタートアップのビジネスを一緒に育てていく存在としてVCのことを知り、ベンチャーキャピタリストというキャリアにも関心を抱くようになりました。

とはいえ当初は、新卒ですぐにVCに入ろうとは考えていませんでした。それこそ製薬会社の経営企画で10年20年経験を積んでから、将来的なキャリアとして目指せたらと思っていたんです。

インターンシップも製薬会社中心で受けていましたが、たまたまJAFCOの1DAYインターンシップのお誘いをメールで頂き、将来的なキャリアパスを考えて参加を決めました。

その後、選考の一環として2WEEKインターンシップにも参加したのですが、私たち個人の主観が求められる点は非常に新鮮でした。

2WEEKインターンシップの内容にも少し触れておくと、1週目は、ガートナーのハイプサイクルに基づき、今後10年以内に社会にインパクトを与えそうな技術や考え方を30個程度調べて、その分野で今後成長が期待できる会社を探すワークでした。

2週目には、1週目に調べた内容をふまえつつ、実際に投資検討ワークを行いました。先輩方にアドバイスを頂きながら、「なぜこの会社に注目したのか」「どうしてその会社が伸びると思うのか」という主観を深堀りしていくワークです。

メンター役の先輩方が、私たち学生の考えを尊重しつつ、その視点を発展させるために必要なアドバイスを的確に下さっていた姿が印象的でしたね。

JAFCOの仕事内容:入社後の初回投資と現在を比べて

―入社後の投資業務について、どのようなことをされているのか教えて頂けますか?

宮川:

入社してから最初の2年間は投資部で、シードやアーリーステージのスタートアップの発掘と投資実行を行ってきました。つくりおきおかずの「Antway」さんとスマート家族信託を扱っておられる「トリニティ・テクノロジー」さんの投資に携わり、今も支援を行っています。

また、2022年3月からは産学・ライフサイエンス投資グループの一員として、研究開発型スタートアップに注力した投資業務の他、科学技術振興機構(JST)による大学発新産業創出プログラム(START)の事業プロモーターとしても活動しています。

「Antway」さんへの初回投資を振り返ると、食を通じて家族の問題を解決したいという同社の事業理念に強く共感したのが最初のきっかけでした。社内で相談してみたところ、すでに先輩が以前面談したことがあると分かり、最新の状況をお伺いすべく、あらためて代表取締役の前島恵氏と面談の機会を頂きました。お話を伺ったところ、先方もさらなる事業拡大に向けて資金調達を検討されていたとのことで、本格的に投資検討を進めていった次第です。

投資検討を進める際の流れを、次の図に示しました。

投資検討の際には、その事業の「マーケットサイズ」や「ユーザーから支持されるプロダクトかどうか」という視点を大切にしています。その検討材料として重視しているのが、ユーザーの声など現場から上がってきた生データです。

「Antway」さんの場合、ユーザーから毎週アンケートを取り、その意見をもとに常にPDCAを回し続けている点が非常に強みでした。商品の品質の高さに加えて、家事の時間や労力コストを考えるとお手頃な価格設定がユーザーから高く評価され、非常に高い継続率を誇っていたことが大きなポイントだったと思います。

初回投資の時は「投資したい」という強い想いがありつつも、何もかもが分からないことばかりでした。

自分なりに動いてみては、先輩に都度相談し、アドバイスをもらったり、方向性を修正してもらったりしながら仕事を進めていきました。

新人のときは何もかも分からないことだらけなので、どうしても指示待ちになりやすいのですが、自ら考えて、積極的に動いていく必要があると感じます。

JAFCOに入って感じたこととして、先輩方が皆さん新人の失敗を許容し、むしろ失敗から学ぶことを推奨して下さる環境があるんですよね。 投資検討もチームで行っていくので、新人が挑戦して何らかの失敗をしたとしても、リカバーできるように先輩方が準備して下さっています。

私を含めて恐らく多くの新入社員が、初回投資が終わってから数か月経って、自分が育ててもらっていたことに気づくんじゃないでしょうか。

学生の方からすると、ベンチャーキャピタリストとして自分が活躍する姿をイメージできない方が大半かと思いますが、新人を育成できるだけの豊富なリソースと組織力はJAFCOならではの強みです。

モデルケースとなる先輩方も社内にはたくさんいらっしゃいますし、チャレンジ精神をもって取り組んでいくうちに、おのずと自分が目指したいベンチャーキャピタリスト像も見えてくると思います。

―ベンチャーキャピタリストとして今後チャレンジしていきたいことを教えてください。

宮川:

入社3年目でようやく投資の入り口が見えてきたという感じなので、まだまだ知識や経験が不足しているのは実感しています。

たとえば研究開発型ベンチャーであれば、特許戦略や事業計画の作成など、投資先の事業を成長させる上で非常に重要な部分にも関わらせて頂く機会があります。

そういった際に、投資先からの期待にきちんと応えられるように、これからも日々の業務に励みながらレベルアップを図っていきたいですね。投資先の方々により価値を感じて頂けるように、ベンチャーキャピタリストとして今後も精進していきたいと思います。

JAFCOってどんな会社?:未来の仲間に向けたメッセージ

―JAFCOという会社に対する印象を教えてください。

宮川:

JAFCOは、自分の軸を持って主体的に働いていきたい人にとっては、「ずっといたい」と思える魅力的な会社だと思います。

組織がコンパクトな分、社員一人ひとりがどういう方向性の仕事をしていきたいかを親身になって聞いてもらえますし、スピード感を持って対応してもらえるので、本当にありがたいです。

実際、私の場合も研究開発型のスタートアップに携わりたいという入社前からの希望を考慮頂き、現在は産学・ライフサイエンス投資グループで活動しています。

所属部署や役割の違いはありますが、JAFCO社員は全員が起業家へのリスペクトを持ち、投資先のために動くというマインドを貫いている方ばかりだなと感じます。皆さん気持ちがいい方ばかりですし、職場の雰囲気もよいですね。

新しい業務が次々に出てくる中で、常にキャッチアップし続ける大変さはありますが、その分、好奇心旺盛な人や新しいことにワクワクできる人には最高の職場だと思います。

―最後に、JAFCOを就職先として検討中の理系学生の方に向けてメッセージをお願いします。

宮川:

理系の学生の方々は、研究活動で日々多忙な分、就職活動にもなかなか時間が割けないことがあると思います。限られた時間の中で、自分の興味がどこにあるのか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

VCという選択肢は、理系の方からすると一見突飛な選択肢に思われるかもしれません。しかし、未来を変えていく新しい技術を経営者の方々と一緒に作り上げていくプロセスは、実は理系学生と親和性が高いように思います。

インターンシップなどを通じて、ぜひ一度、VCという仕事の魅力を体感してみてもらえたらと思います。

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