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新 入「島」員 合同研修 はじめました!



2023年7月7日に、新しく隠岐に来た方を対象として、第1回目となる『新 入「島」員 合同研修』を開催しました。

『新 入「島」員 合同研修』は、移住やリモートで隠岐の事業や暮らしに関わる皆さんに隠岐(第1回目は海士町)の事業所を訪問して頂き、
「地域を知る機会そしてヒトやコトに繋がる機会をつくって頂きたい!」
「島の同期をみつけてほしい!」
そんな願いを込めて実施しています。

今回の研修には、7-9月期の島体験生として隠岐島前地域(西ノ島町、海士町、知夫村)に飛び込んだメンバー10名が参加されました。

目次

  1. ① 入「島」式
  2. ② 隠岐島前森林組合
  3. ③ 海士いわがき生産株式会社
  4. ④ 海士の本氣米生産組合
  5. ⑤ ランチ交流会〜島食の寺子屋 留学弁当と共に〜
  6. ⑥ 株式会社3set
  7. ⑦ 天川の水を通してもっと海士を知る
  8. ⑧ 振り返りと2ヶ月後のわたしへ
  9. おわりに

『新 入「島」員 合同研修』とは

海士町では、『わがとこバスツアー』(通称:わがバス)という島民の皆さんを対象としたバスツアーを定期的に開催しています。
わがバスは「島民の皆さんが海士町内のヒトや事業などを改めて知り、島内で起きていることを自分事化(わがコト化)し、応援し、応援される関係性を作ること」を目的としています。

▲島民の皆さんを対象とした「わがとこバスツアー」

このバスツアーに、「新しく着任した職員や移住者向けに、研修目的のツアーをつくってほしい!」という依頼があり、今回の『新 入「島」員 合同研修』の企画がスタートしました。

『新 入「島」員 合同研修』の参加条件は、
「移住やリモートにて隠岐の事業や暮らしに関わる皆さんであればどなたでも歓迎!」です。
事業所単位でのご参加も受け付けています。

繋がりが大事である島暮らしで、あらゆる「新しく来た人」が地域を知り、人やコトに繋がる機会をつくる。そして、これからの自分、これからの島での仕事への繋がりを考える。
そこから、近い未来に事業の垣根を越えた繋がりが生まれ、共創や挑戦に育っていくことにも期待した企画です。

そこで決まった今回のテーマは、
「島の繋がりを見つけ、自分と結んでみる」です。

第1回 新 入「島」員 合同研修 日程表
09:00 入「島」式
10:10 隠岐島前森林組合
11:00 海士いわがき生産株式会社
11:50 海士の本氣米生産組合
12:30 ランチ交流会〜島食の寺子屋 留学弁当〜
13:40 株式会社3set
14:40 天川の水を通してもっと海士を知る
15:30 振り返りと2ヶ月後のわたしへ
16:30 解散

① 入「島」式

まず、入社式ならぬ入「島」式。Entôに集合し、開催しました。


新入「島」員のみなさんにはじめに考えてもらったのは、
「この研修のマイテーマは?」

フリップに今の思いを書いて、お隣の方と共有。参加者同士の交流の場にもなりました。

その後、海士町役場交流促進課の柏谷課長から海士町の今日までの取り組みや、歴史について解説を受けました。

今回の参加者の多くは大都市出身の若手でした。
説明の後には「離島の人口減で、財政危機を迎えたこともある海士町が、どうやって今の姿になったのか。」といった、島や日本のこれからを考えるような積極的な質問も飛び交っていました。

② 隠岐島前森林組合

いよいよ、バスに乗って海士町内の事業所への研修に出かけます。


最初の事業所は、隠岐島前森林組合

隠岐島前森林組合は、森林作り、生活圏の自然環境の整備、「草地」と呼ばれる牛の放牧地作りなど、地域を支える土台となる事業をされています。

作業員の方から伐採用の機械や、危険から身を守る装備を見せて頂きました。
お話を聞き、住民の方の生活を守ることへのやりがいや、危険と隣り合わせに仕事をしていることなど、リアルな現場の様子も感じました。

丸太を切る様子の実演も。
「お土産に、鍋敷きにどうぞ!」と切った木を頂きました。
シェアハウス生活が始まったばかりの参加者の皆さんは大喜びでした。ありがとうございました!

隠岐島前森林組合の溝内さんは、Iターンで海士町に来島された方の一人。
来島の経緯などのお話にも、参加者一同興味津々でした。

③ 海士いわがき生産株式会社

2箇所目は、海士いわがき生産株式会社。海士町のブランド牡蠣の「いわがき春香」を生産している会社です。

いわがき春香の美味しさの秘密を、その生産方法から紐解き解説して頂きました。

養殖の牡蠣は、まとめていくつもの牡蠣が紐に吊るされて育てられます。しかし、いわがき春香は、1つ1つの個体の形が安定し、実入りも均一になるように、1つづつの個体を丁寧に紐に吊るして生産されます。
そして、旬の味と鮮度を保つCASという冷凍技術を使い、全国に発送されます。

「1次産業は生計を立てるのが難しいイメージだけど、牡蠣と冷凍技術を組み合わせて新しいブランドにするという部分が、今まで考えたことのない発想だった。」
と、1次産業の今後を見据える新たな発見をした参加者も。

④ 海士の本氣米生産組合

3つめの事業所は、海士の本氣米生産組合です。

海士の本氣米を生産している田んぼや、米の保管用冷蔵庫がある施設を見学しました。

「海士の本氣米」は、海士のブランド米を作るプロジェクトで2016年に誕生しました。

隠岐牛の堆肥と、いわがき春香の牡蠣殻を使った土づくりによって「海士の本氣米」が生産されていると聞き、
「さっき訪れた、いわがき春香の殻がここで使われているんだ!繋がってる!」
と驚きの声が上がりました。

ここまでの事業所を巡り、少しずつ海士町の事業の繋がりに気づいたようです。

⑤ ランチ交流会〜島食の寺子屋 留学弁当と共に〜

さて、お昼ご飯は、島食の寺子屋の生徒さんたちが作られたお弁当!

島の食材をふんだんに使い、きれいに飾り盛り付けられいます。
「これはなんだろう?」「おいしい!」「きれい!」
話も弾み、大満足のご飯となりました!

島の食材がたっぷり! お品書きまで付いています

お弁当には、寺子屋の生徒さんたちが手作りされた竹のお箸が付けられています。
お箸は一膳づつ持ち帰り、大切に使います。

⑥ 株式会社3set

お弁当でお腹を満たした後は、株式会社3setの事業紹介です。

株式会社3setは、大工や漁師など、町内の海好き・釣り好きのみなさんが貸切船でクルージングや遊漁船・釣り体験の事業を行っている会社です。
代表の宇野さんにお話を伺いました。

サンセットの写真に、参加者からは「キレイ!」の声

「海士町でも海のアクティビティを体験してほしい!」
「隠岐の海をもっと知ってもらいたい!」
そんな思いが、ふるさと納税を原資とする海士町未来共創基金に採択され、令和3年度に事業がスタートしました。

事業の立ち上げの話を聞き、参加者からは、
「未来共創基金という、海士のためにできることを考えて、島の中からでも外からでも、エントリーできるしくみが勉強になった。」
「自然があるだけではなく、人を呼ぶ工夫があり、人のエネルギー値が海士の再生に繋がったのを感じた!」という驚嘆の声が上がりました。

隠岐という土地を生かした新しい事業である3setの取り組みは、参加者の皆さんの刺激になったようです。

⑦ 天川の水を通してもっと海士を知る

バスに乗り込み、保々見にある日本名水百選にも選ばれた「天川の水」へ。

一般財団法人隠岐ジオパーク推進機構のご協力により、隠岐しぜん村の福田さんをガイドに迎え、天川の水と隠岐の産業の繋がりについて解説して頂きました。

なぜ、この研修のハイライトに事業所ではなく、天川の水を設定したのか。それは、海士町の事業や取り組みが、ジオパークにも認定された隠岐という土地の特性を生かして作られて繋がっていることを感じてほしかったからです。

隠岐の独特の地形によってできた天川の水を口にし、参加者からは「おいしい!」「お米にも牡蠣にもこの水がつながっているんだ!」という驚きの声が上がりました。


⑧ 振り返りと2ヶ月後のわたしへ

Entôに戻り、研修の最後に1日の振り返りを行いました。

振り返りの内容は、
「マイテーマを元に今日は1日どうだったか」
参加者同士で話し、この研修の最初に決めた自身のテーマを振り返りました。

「自身は観光業にしか興味がなかったけど、いろんな現場のリアルな声を聞いて、もっと視野を広げて働く場所を考えたいと思った」
「海士町の方たちがどういった思いで事業をしているのか肌で感じた。そういう思いを大切にしてこれから仕事をしていきたい。」

海士町で見聞きしたモノ・コト、今日の自分やこれからの自分について話し、時間が足りないほど盛り上がりました。

そして最後に行ったワークは、
「2か月後のわたしに手紙を書いてみる」

2か月後、どうなっていたいのか、自分に向けて手紙を書きます。

2ヶ月後の自分に向けて、真剣な表情

今回参加した10名のメンバーは、これから海士町、西ノ島町、知夫村の3島で島の仕事に従事する若手メンバーでした。
今日の研修を受け、2ヶ月後の自分に何を思うのか。手紙の内容は、自分だけの秘密です。

2ヶ月後には、本日と同じメンバーで集まり、島で過ごした時間を振り返る会を行います。
「何が変わった?変わっていない?何に悩んでいる?大切にしていることは?」みんなで集い、話しましょう。

2ヶ月後、また。


おわりに

第1回の新入「島」員合同研修では、海士町の5つの事業所でお話を伺いました。

海士町の産業がお互いに繋がり合っていること、隠岐の自然に支えられて、それが生かされて産業が成り立っていることを知ることができました。

今回の参加者はこれから仕事を決定していく時期だったこともあり、
「島の人とたくさん交流し、関係性からニーズを考えていきたい。」
「今 ”あるもの” の質を高めるために何が必要で、自分にはどんな関わりができるのか考えていきたい。」
といった、参加者自身のこれからに繋がる声もありました。

「島の繋がりを見つけ、自分と結んでみる」

今回の新入「島」員合同研修の目的は、見事達成できたのではないかと思います。
このバスツアーを通して繋がったモノ、コトたちが今後どのように発展していくのか、期待です!


隠岐島前森林組合の皆様、海士いわがき生産株式会社の皆様、海士の本氣米生産組合の皆様、株式会社3setの皆様、一般財団法人隠岐ジオパーク推進機構の皆様、隠岐しぜん村の皆様、海士交通の皆様、海士町役場の皆様
新入「島」員合同研修を受け入れてくださり、本当にありがとうございました。

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