ラシン代表の原です。 今回は「物欲より体験欲」について綴ってまいります。
以前、友人の経営者から「物欲より体験欲が大事だよ」という話を聞きました。
その時はあまり気にも留めなかったのですが、歳を重ねるにつれて、少しずつその言葉が腹落ちするようになってきました。
もともと物欲は少ない方でしたが、それでも20代の頃は欲しい車があったり、ブランドものに憧れたり、それらを手に入れることがモチベーションとなって実際に手に入れた時には満足感や達成感を味わっていました。
体験欲について振り返ると、結婚前の一人暮らしの頃は自由な時間が多かったこともあり、色んな趣味に手を出していたように思います。
絵の具やキャンバスを揃えて油絵を描いてみたり、書道をやったり、カメラに一瞬だけハマったりと、好奇心の赴くままにさまざまなことを試して楽しんでいました。
しかし、結婚して家族ができると少しずつ自分の時間は少なくなり、それによって新しいことに取り組むことも、興味を持つことさえ減ってきたように感じます。
時には休日の二日間がまるごと自分の自由時間になることもありますが、特にやりたいことが思い浮かばず、結局ダラダラと無意味に過ごしてしまうことがあります。
「せっかく時間があるのだから何かしよう、久しぶりに絵でも描いてみるか」と考えたりもしますが、なんとなく億劫になり気づけば時間が過ぎてしまっていたりします。
そんな時にふと将来を考えると、子供が手を離れ、仕事をリタイアして自由な時間がたくさん手に入った時に、時間はあるのにやりたいことがない無気力なおじさんになっている自分を想像すると、ゾッとするような気持ちになります。
だからこそ、新しいことに取り組もうという「体験欲」は40歳を過ぎた自分にはとても重要なことではないかと感じるのです。
初めての体験を振り返ると、フルマラソンやトライアスロンの大会に挑戦した時は、練習も含めてきついし痛いしシンドいし、ただの趣味でなぜこんな思いをしないといけないのかと思いますが、終わった後の達成感は何にも代え難いものです。
ウェイトトレーニングやキックボクシングでも少しずつレベルが上がっていくのを実感できると、そこには仕事では得られない喜びがあり、自分の自信にもつながる経験をたくさんしてきました。
また目標があることで時間を有意義に使え、日々の生活もハリのあるものとなっていたように思います。
何かに夢中になれる体験こそが、人生をより豊かにする秘訣なのかもしれません。
半年ごとに新しい趣味を持つなどして、意識的に新しいことに取り組み、ますます人生を充実させていきたいと思います。