倉橋の人生曲線（2/3）ショーケース編 から続く

起業して初めてのサービス開発

会社を辞めて、すぐに取りかかったのは新しいサービスの開発でした。
色々と検討した結果、前職で担当していたIR（Investor Relations＝投資家向け広報）業務を、効率化するためのサービスを作ることにしました。

自社の株価とその時のIR活動の内容、社内の情報を一元管理する仕組み、機関投資家との接触履歴を残す機能など。自身の経験からあったらいいなと思うものを画面設計して、協力者の方に開発をしてもらいました。（協力者というのは前職でもサービスを形にしてくれた大恩人。)

ネーミングはSmart ○Rのパクりじゃんってよく言われました。

人生第２の谷底

開発に1年ほどを費やしたのですが、このIRサービスが、

全く売れませんでした・・。

お友達価格で開発をしてもらったり、有識者にアドバイスをもらったり、実際に見込み顧客にテスト利用もしてもらいましたが、ニーズを満たせるものには程遠く。。

（ご協力いただいた方々には本当に申し訳ないです。この場をお借りしてお詫び申し上げます（涙））


1年かけて作ったサービスが全く売れず、貯金も底をつき、
資金調達を目指しましたが、これも色々あって失敗。

え、やばいじゃん、思い切って会社やめて、
借り入れもしてるし、1件も売れないとかやばいじゃん。。

夜、暗い部屋で目覚めると、横で家族が眠っているのを見て、

え、どうなるの、やばいじゃん・・。

何度も起きて、手で顔を覆っていました。

ほんの３、４年くらい前の事ですが、この時のことを思い出すと、
今でも胃がギュゥーーと痛くなります。

会社辞めなきゃよかったのかなとか、色々考えて・・。
間違いなく、この時が一番精神的にきつく、人生で２回目の谷でした。

受託開発を始める

この時、実はもう１つやってみたいと思っていたサービスがありました。
PCユーザーの操作に合わせて、より効率的な操作方法や便利機能を 自動で教えるというもの。
（これが現在の弊社のメインプロダクトである Litera App です。）

起業してからすぐに企画書だけは作っていたのですが、すぐにこれを形にできるエンジニアが見つからず、眠ったままになっていました。

そんな時に、久しぶりに会う機会があったのが、前職でベトナムでのオフショア開発を共にした櫻井さん。リテラアップの構想を話すと、「やり方はある」と言ってくれて、
またまたオフショアを使ってモックアップ（試作品）を作ってみようという事になりました。

ただ、もう資金は尽きていて、モックアップすら作る余裕はない。

そこで、櫻井さんが持ってきてくれたのが、前職で新しいプロジェクトが立ち上がり、
これを進めるプロジェクトマネージャーが必要という話でした。

広報担当者が効率的にPR活動を行うための支援ツールを開発するというもの。
前職で広報も少し担当していたこともあり、「ぜひにやらせてください！！」と
全力前のめりジャンピング土下座で申し出ました。

お客様と共に構想から形にするお手伝いを一生懸命にやらせてもらい、
後に、PRアワードで表彰台に一緒に上がらせて頂ける案件になりました。

これを弾みに、他の受託開発も受け始め、その資金でリテラアップを本格開発してくれるエンジニアも見つけ、徐々に仲間が増えていって、リテラアップを無事にリリースできました。

リテラアップリリース祝いに開発メンバーに送ったどら焼き

今では仲間も20人ほどに増えて、鋭意サービスのブラッシュアップや、開発案件をやらせて頂いています。

ファミリーイベントの地引網

茅ヶ崎で2022年忘年会

人生2回のどん底を味わった私ですが、どちらも、
誰にも本音で相談できない、孤独な状況が一番辛かったのだと思います。
（今でもメンタルはミーアキャットくらいなのもので。。）

これから、またしんどい事は起きると思うのですが、
これまでのどん底と大きく違うのは、一緒に悩んだり、頑張れる仲間がいてくれる事だと思います。