サラリーマン時代、
会社の同期や大学時代の友人と、
よく酒を飲みに行った。
メンバーは、
だいたいいつも同じ。
そして酒が回ってくると、
決まって始まる。
愚痴合戦だ。
「ウチの会社は、だからダメなんだ」
「社長は何も考えていない」
挙げ句の果てには、
自分が社長になったかのように、
会社や業界の未来まで語り始める。
もちろん、
私も酒は好きだ。
仲間とワイワイ飲むのも楽しい。
でも、
ある時ふと思った。
これを何十回と繰り返して、何か変わるのか。
たぶん、
何も変わらない。
だったら、
同じ時間を使うなら、
自分が、
「この人から学びたい」
と思える人と飲んだ方がいい。
そう考えるようになった。
幸い当時の私は、
ベンチャーキャピタルに勤めていた。
だから、
さまざまな経営者と
酒席をともにする機会があった。
そこで聞く話は、
それまでの飲み会とは、
まったく違った。
事業に対する夢。
仕事への熱意。
会社を経営するということ。
次から次へと押し寄せる問題と、
どう向き合っているのか。
経験の少なかった私には、
どれも新鮮だった。
そして、
一つ気づいた。
情熱だけでは、絶対に埋められないものがある。
それが、
経験だ。
経験は、
一朝一夕には手に入らない。
だったら、
自分より何年も、
何十年も先を走っている人から、
少しでも吸収すればいい。
考え方を聞く。
仕事のやり方を見る。
失敗した話を聞く。
判断の仕方を盗む。
これは、
酒だけの話ではない。
仕事も同じだ。
営業がうまくなりたいなら、
営業ができる人のそばへ行く。
その人が、
何を見て、
何を話して、
どう動いているのか。
徹底的に、
見て、聞いて、真似をする。
居心地のいい場所にいることと、
自分が成長できる場所にいることは、
必ずしも同じではない。
特に、
経験の少ないうちはそうだ。
若さには、
勢いがある。
情熱もある。
体力もある。
でも、
経験だけは、
時間をかけなければ手に入らない。
だから、
人から学ぶ。
人よりやる。
そして、
できるだけ、
自分の知らないものを持っている人の
そばへ行く。
誰と仕事をするか。
誰と話すか。
そして、
誰と酒を飲むか。
そんなことでも、
自分に入ってくるものは変わってくる。
どうせ翌日、
二日酔いになるなら、
少しくらい自分が成長する
二日酔いのほうがいい。
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