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ラグビーを通じて学んだ人生。経営者として、理想のチームをつくっていきたい。

こんにちは。新和の代表取締役社長、金村さんにインタビューをさせて頂きました。生い立ち、経営、ラグビー、仲間たち。じっくり聞きました!

ラグビーに出会えたから、起業できた。

――社長のこれまでのご経歴を教えてください。

社会人スタートは体育教師からでした。元々教師になるつもりはなかったのですが、学生時代の恩師から背中を押されて、3年間教員として働きました。

その後は5年間、今の会社の仕事を個人事業主としてやっていた父と、一緒に働かせてもらいました。5年経ったあとに、一度別の職に就くのですが、その後また個人事業主に戻り、その3年後に新和を立ち上げました。

――もともと起業するつもりだったのですか?

はい。ずっとやろうと思っていましたね。父と一緒に仕事しているときからずっと事業を広げていきたいと思っていました。パワーバランス的には父の下にいたのですが、社員も増やしもっと事業展開を加速させたいと考え、会社を立ち上げました。

ただ、ラグビーと出会っていなかったら起業はできなかったと思っています。

(ちょっと不良な学生時代。笑)

――ラグビーと出会ってから起業の決断を? なぜですか?

ラグビーに出会ってから、人間的にすごく変わったんです。人として成長した、という方が正しいかもしれませんが。

正直、私は元々真面目な人間ではありませんでした。世間一般から見ると不良と呼ばれるもので、世の中の見方があまり真っ直ぐではなかったです。

ただ、社会人になって始めたラグビーを通して人生観が変わりましたね。人を尊重すること、仲間を大切にする気持ち、家族観や組織観。そういった人間らしさに、少しずつ幸せを感じるようになりました。

ラグビーを始めて最初に入ったチームの影響が大きかったのもありましたね。全国大会に出場する程の実力がありましたし、メンバー、組織の雰囲気も素敵でした。だいたい週に2回の練習と1回の試合があるので、週3回も集まり顔を合わせるチームだったのですが、メンバーみんな仕事や家庭もある中、本当に一生懸命にラグビーに取り組んでいました。その仲間たちから学んだことは多かったです。

――ラグビーやチームの素晴らしさを感じたエピソード、教えていただけますか?

そのチームに入るまでラグビーはやったこともなくて、全くの素人でした。ただ、試合にはもちろん出たいのでなりふり構わず練習していました。そしてある時、同じポジションであるメンバーが試合中に怪我をし、私が初めてジャージを着ることになりました。怪我をしたメンバーは私にラグビーを教えてくれていたメンバーだったのですが、

「任せたぞ」

と言ってくれました。

自分が怪我をして試合に出られないのにも関わらず、私がジャージを着られることを一緒に喜んでくれました。重みのあるジャージをもらったという、強い実感が湧きましたね。おかげでその試合では、強い想いを背負ってプレーすることができました。

ラグビー特有の文化というのがあって、言葉で表せないものもあるのですがとにかく最高なんです。ある意味スポーツを超えていて、ラグビーを取り巻く文化一つひとつが素晴らしいんです、美しいんです。

一見激しいコンタクトスポーツで野蛮なことをやっているように見えますが、ノーサイド精神や規律の厳しさなどはビジネスや人生にもすごくリンクするスポーツだと思っています。

「ボールがどこに転がるか分からない」というのは本当に人生と同じですよね。

チーム全員でひとつのボールを追いかけて、トライという同じ目標に向かっていく。この考え方や動きが、私の人生を豊かなものにしてくれています。恐らくラグビーをやっていなかったら、目の前にあることを少しずつこなしていく普通の人生で終わっていたかも。

走って、あたって、ぶっ倒れて。突っ走ることなんてできなかったもしれないですね。

(試合の1シーン。バックスのポジションを担当)

ラグビー文化とビジネスの関係性。

「チームみんなでトライを決めたい」

――様々なスポーツがある中で、ずばりラグビーの魅力とは?

ラグビーの場合、痩せていても太っていても、背が高くても低くても、誰もが役割を持てるようになっています。ただ一つ条件があるとしたら、「勇気」がないとできないです。

また、仲間のために自分が犠牲になってボールをつなぐ。そんな犠牲精神も求められます。

相手にタックルされて捕まっても、みんなでそのメンバーを助けに行く。みんなでボールをつなぐので、一人だと何もできないスポーツです。どんなに足が速くても、どんなに体が屈強でも、たった一人でトライすることはできないです。他のスポーツとは違う、究極の団体競技ですね。

ちなみに、ラグビーのジャージは「襟」がついていますよね?

あれは、試合が終わってそのままブレザーを着て、相手チームと乾杯ができるようにするためです。

それを「アフターマッチファンクション」と言って、ゲームが終わったら敵味方関係なく相手を称え合うというイベントがあります。

そういった文化も、他には無いラグビーらしさですね。

――ラグビーとビジネスに通じるものはどんなことがありますか?

ビジネス以外でも言えると思いますが、ラグビーチームのような組織をつくることができれば本当に幸せだと思います。

実際のラグビーでトライするまでの過程は相当過酷ですし、相手にタックルを受けながらも一生懸命球を運んで、やっとトライが取れます。それを全員で取り組むのです。

サッカーの場合、遠くからでもシュートを決めたらその人はヒーローです。

ラグビーはトライした人が”たまたま”最後にボールを置いただけで、そこまで運んだのはチームですから

その人のトライではなく、チームのトライです。もっと言えば、チームのメンバーだけではなく、スタッフや観客、家族も含めたチームのトライです。全員で戦っているので、それを含めてラグビーなんです。だからこそ、一つのトライに大きな喜びや達成感を感じられます。

そういった「チームのトライ」というのは、ビジネスにも通じることがあります。例えば何か成果を実現した時、それが社員やチーム全員で勝ち取った成果だとみんなで喜べますし、美味しいお酒が飲めます。

一人で勝ち取った成果よりも、チームでの成果の方が遥かに気持ちがいいものです。


(所属している凱旋クラブのメンバーと。毎週金曜日、母校のグラウンドで一緒に汗を流しています。)

200件以上の飛び込み営業が、思わぬ形で実を結ぶ。

「誰かが、見てくれている」

――起業当時、どんなことに苦労されましたか?

起業当初で顧客がいなかった時、200件以上の飛び込み営業をしました。

業界的にそんなスタイルで仕事を頂けることは基本的に無いです。それでも技術には自信がありましたし、見積りだけでもさせてもらえるようにお願いして回りましたが、全て門前払いでした・・・。あれは悔しかったですね。

ただ、それを見ていた商工会議所の先輩に「なんとか探してやる」と言っていただき、私のために一日中電話をかけ続け、仕事を探してくれました。

そしたら1社、ちょうどタイミングが合ったようで、初めてお見積りさせてもらいました。技術を売り込むことが目的だったので、ほとんど利益がでないほど安い金額で請け、それまでにないほど丁寧に仕事をしました。

その結果、私たちの技術を評価していただき、他の会社様にも弊社を紹介していただきました。そこから紹介も着実に増え、今に至ります。初めてお取引させて頂いたお客様は、今でも継続してお付き合いさせていただいています。

200件の飛び込みをしていた時、「これでは難しい」と自分でも分かっていました。それでも、ひたすら、本気でやり続けました。そしたら誰かしら見てくれているんですよね。

目的に向かって継続して動き続けることの重要性を、この時に再認識しました。

(MTG風景。若手やベテランの垣根なく話し合い、経営理念を作りました。)

――御社ではどんな成長ができますか?

熟練工も多いですし、国家資格を持った技能士もいるので、技術はもちろん身に付きます。

それ以外に「組織の考え方」や「人間関係を育むコミュニケーション力」の面でも成長できると思います。

ちなみに経営理念をつくるときは、18歳の子から50近いおじさんが集まり社員全員で決めました。

「自分と仲間の幸せのために、常に新しい気持ちで、行動するプロ集団」

理念に紐づく行動指針も皆でたてたのですが、そういった時に「組織を考える力」が養われます。

また、チームビルディングにも積極的に取り組んでいるので、そこは同業他社にはない魅力だと思います。別に会社から強制でやらせているわけでないです。若い社員がおじさん社員に対して、堂々と意見も言います。

設立当初は先輩が後輩を叱ることが多かったですが、そんな雰囲気はもう一切無いですね。みんなが尊重し合って仕事をしています。

――経営者として大切にしていることを教えてください?

「絶対に裏切らない」ということですね。

元々はキャプテンのように皆を引っ張っていくというスタンスだったのですが、キャプテンは私ではなくて「社員の中にいる」と最近は感じています。私はチームを引っ張っていくのではなく、監督やGMのように現場管理をする。これが役目だと思うようになりました。

「現場は任せてくれ」と社員から言われることが多くなってきたからだと思います。

お互い信頼し合えている証ですよね。そういう風に言ってもらえると、経営者としては嬉しい限りです。


(新事務所、落成式の一コマ。家族、社員と一緒にお祝い。)

100年後のトップに。

強い想いを、後世に伝えていく。

――仕事以外の部分で、新和の魅力を教えてください。

みんなで食事することは多いですね。今はコロナ禍で難しいですけど、頻繁にコミュニケーションを取っています。

ご飯に行くときは、社員の家族も招待します。彼女も参加 OK です。社員の彼女も、家族だと思っていますので。みんな遠慮しないでご飯に行きますよ(笑)

オンオフはしっかり分けているので、仕事の時はとことん真面目にやりますが、仕事が終わったら「飯行くか~!」というようにプライベートも楽しみます。

もちろん強制参加ではないです。あくまで、個々人のプライベートを第一にしています。

――将来の展望を教えてください。

100年後に、この会社を業界トップにします。

正確に100年というよりは、「100年かけてでも」という想いですね。

その頃には今のメンバーはもちろんいないですが、この想いは未来に継承できるようにしたいです。

今9期目ですが、立ち上げメンバーが誇りを持って「日本一への第一歩」を踏めていることを幸せに感じてくれています。

私たちを知らない人からしたら「調子に乗るな」と思うかもしれません。ただ、私は恥ずかしくもないですし、本気でそう思っています。

今はまだ小さな会社ですけど、必ず実現させます。

少しずつ会社に人が増えて、組織が大きくなっても、この想いだけは繋げていきたいです。

――最後にこの記事を見ている方へ、一言お願いします。

ラグビーを通して、また会社の素晴らしい仲間と出会い一緒に仕事が出来て家庭もプライベートもすごく幸せです。

まだまだ突っ走ります。ラグビーチームのような組織を作り、社員の家族も巻き込み全員でスクラムを組んで、トライに向かって走り抜けたいですね。チームみんなで幸せになります。誰も置いていきません。

少しでも新和に興味を持ってもらえる方がいれば、ぜひ直接お話したいです!

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