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なぜ設立2年目のPenguin Tokyoに支援依頼が殺到するのか?


弊社代表取締役の関根がnoteに記載した記事をご紹介します。


最近、とある大手ナショナルクライアントとのプロジェクトを進める中で、気づいたことがあります。

それは、マーケティングにおいて、コンサルティングファームや広告代理店だけではカバーできない領域が出てきていて、いくつか課題が顕在化しつつあるということです。

具体的には、以下のような課題が起きています。

課題例1: マーケティング戦略が本質的イシューに根ざしていないが、イシュー思考の得意なコンサルはフィーが高すぎてその領域に入ってこない

課題例2: マーケティングの根幹をなすコアアイディアの検証が十分になされないまま、広告代理店にクリエイティブ開発が依頼され、そのまま制作に進んでしまう

課題例3: 広告宣伝だけで人々は態度・行動変容しないのにも関わらず、全体の体験・施策設計をトータルでサポートできるプレイヤーがいない

いずれも既存のプレイヤーの支援領域からは微妙にずれているものであり、大手ナショナルクライアントからPenguin Tokyoに支援依頼をいただく理由の一つです。

それでは、一つ一つ見ていきましょう。

課題例1:マーケティング戦略が本質的イシューに根ざしていないが、イシュー思考の得意なコンサルはフィーが高すぎてその領域に入ってこない

経営陣の方からよく相談を受けるのが、部下から上がってくるマーケティング戦略の質が低いということです。これは、「この戦略で本当にインパクトのある成果が出せるのか?」という問いに現場サイドがうまく答えられていない、とも解釈できます。

事実、過去の経緯や社内の事情などにとらわれて、戦略が既存の延長線上に留まってしまっていたり、一見もっともらしい論理展開がなされているのだけど、一消費者としての立場から見たときに「全然欲しいと思わないんだけど…」という提案になっていたりするケースをよく見ます。

なぜこのような事象が起きてしまうのでしょうか?

原因として考えられるのは、戦略が本質的イシューに根ざしていないから、ということです。

「本質的イシュー」とは、その事業の成否に大きく影響を与えるが、まだ答えの出ていない重要な問いである、と私たちは定義しています。

この本質的イシューがきちんと考えられていないのではないか、と。

例えば、前年度の市場シェアが10%だから今年度は12%を目指します、という目標が掲げられたとしましょう。

仮に既存の商品ラインナップでは成長が鈍化していた場合、「目標シェアを達成するためには、別の商品ラインを追加する必要があります、こんな新企画です」となることが多いです。

しかし、第三者の立場からすると、いろいろ突っ込みたくなってしまいます。

・そもそも、なぜシェア12%を目指すのか?

・シェアが12%になって何が嬉しいのか?

・百歩譲って目標シェア12%の数字が妥当だったとしても、なぜ別の商品ラインを追加するのがベストなのか?他の策はないのか?

などなど。挙げたらきりがありません。

この記事で一つ一つの論点をここで潰していくのは大変なので割愛しますが、例えば、目標シェアの数字に関しては、市場の趨勢や構造などを踏まえて妥当性を出したいところです。

仮に、新カテゴリーの登場が一息つき、技術的にも大きな進展が見込まれない、来年から市場が完全に成熟期に突入、競争が今よりもはるかに激化する、と見立てたとしましょう。

そこから予想されるのは、シェア12%を獲得するぐらいの生産・販売数量でないと価格競争に対応できない、ということ。

価格競争に対応できない場合、流通におけるプレゼンスが一気に低下するリスクがあり、向こう3年の事業の先行きが暗くなる。

だから、今年度のシェアは最低限12%必要です、という主張・論理であれば、まぁ少しは数字の妥当性が理解できるものです(だいぶざっくり書いているので、本当はもっとちゃんと分析するものですが…)

このようなイシュー思考は、事業会社のマーケティング部門では上長から教わるケースはあまり多くありません。そして、外資系を中心とした戦略コンサルが、飯の種としているものです。

ただ、ご存じのように、彼らのフィーは法外なくらい高い。

巨額の予算を確保できるような利益率の高い業種や、業界トップのガリバー企業でないと戦略コンサルのサービスを受けることができません。ましてや、コンサル側も昨今の人不足で、より儲かるクライアントに注力する傾向が高まっているので尚更なのです。

その結果、一ブランド・一事業のマーケティング戦略が本質的イシューに立脚したものにならず、経営陣の頭には「本当にこれで成果が出るのか?」という疑問符が、いつまでもつきまとうのです。

課題例2:マーケティングの根幹をなすコアアイディアの検証が十分になされないまま、広告代理店にクリエイティブ開発が依頼され、そのまま制作に進んでしまう

マーケティングの本質は、「いかに人々の態度・行動変容を起こすか」です。その根幹をなすのが、いわゆる「コアアイディア」と呼ばれるもの。定義は人によってさまざまですが、コアアイディアとは、それが人々の前に提示されれば購買のスイッチが入るアイディア、と私たちは理解しています。

このコアアイディアを元に、広告代理店にコミュニケーション開発(多くの場合は、TVCM)を依頼する「オリエンシート」が作られます。会社にもよりますが、通常コアアイディアは、オリエンに出す前に、本当にこれでターゲットの心が動き、購買行動につながるのか、を調査などで検証することが一般的です。

ポイントは、コアアイディアの有効性を検証するにあたり、先ほどのイシュー思考が非常に重要になってくる、ということ。

具体的には、コアアイディアを構成する要素を分解していって、何をどのように検証したらそれが本当に有効だと証明できるのか、の道筋を立てる必要があります。

しかし、事業会社側の設計と検証が甘く、有効性が曖昧なまま、広告代理店向けのオリエンシートが作られてしまうことが、現実には多々あります。

広告代理店側もコミュニケーションのプロであり、疑問点や納得がいかない点はオリエンの中で事業会社側と認識をすりあわせるものです。

しかし、広告代理店のプロも人の子。発注元である事業会社のオリエンの内容を可能な限りくみ取って、自分たちの提案に反映させようとする力学が働きます。あまりに的を外れた提案をすれば、次のオリエンに呼ばれなくなるからです。

その結果、人々の心を動かさないコアアイディアがそのまま生き残り、それをもとにコミュニケーションが開発されるので、期待した成果が得られない、という負の連鎖が起こってしまうのです。

課題例3:広告宣伝だけで人々は態度・行動変容しないのにも関わらず、全体の体験・施策設計をトータルでサポートできるプレイヤーがいない

コミュニケーションが開発された後も、さまざまな問題が発生します。その中でも特に私たちが課題だなと感じるのが、ブランド・事業全体の体験・施策設計をトータルでサポートするプレイヤーがいない、ということです。

モノや情報があふれる現代において、従来のようにマスをはじめとした広告だけで、人々が購買の意思決定をすることは少なくなっています。

もちろん、インサイトを捉えた質の高い広告であれば、一気に態度・行動変容させることはできるかもしれません。

しかし、人々の情報への接し方や接する内容が多様化し、なかなか思うようにターゲットにリーチできない今、

・どのタッチポイントで、

・どのようなメッセージや体験を、

・どのようなステップ・順番で提示・提供し、

・意図する態度・行動変容を生み出すのか、

という観点が非常に重要になってきます。

ターゲット顧客からしてみたら、無数にある商品・サービスの中で、その人が知覚・体験できる範囲で「いいな」と思ったものを選択するわけですから、その体験が、リアルかデジタルか、広告かメールか、サービスそのものなのか、究極どうでもいいと言えます。

しかし、優れた体験を提供するには、事業会社の中もそうですし、外部のパートナーも含め、さまざまな関係者(ステークホルダー)の協力を仰ぎ、お互いの認識のギャップを埋め、商品やサービス、施策なりの形にし、管理していく必要があります。

本来、こうしたステークホルダーマネジメントは、役割として、事業会社のブランド責任者が担うものです。

しかし、デジタル化の影響で、検討しなければいけない項目も、付き合わないといけない外部パートナーも、その数が一気に増えました。

その結果、マネジメントの難しさは指数関数的に高まっており、現実問題うまく回っていないケースが多く発生しています。

こうした領域横断のマネジメントをサポートできるプレイヤーは、あまり多くなく、みなさん大変苦労されていることかと思います。

Penguin Tokyoが支持される理由

手前味噌で恐縮ですが、これまで挙げてきた課題に対して、私たちPenguin Tokyoはワンストップでサポートできることから、多くのナショナルクライアントから引き合いをいただいています(ありがたいことです)

ただ、私たちは自らMARKETING BOUTIQUEを謳っていることもあり、基本的に少数精鋭主義です。

今後、仲間を増やしていく方針ですが、誰でもいいから雇うといったような会社ではありません。そのため、すべてのご相談に乗ることはできないのですが、本気で自社のマーケティングを変革したいとお考えの方は、ぜひコンタクトいただければと思います。

Penguin Tokyo株式会社では一緒に働く仲間を募集しています
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