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香川さんの「wf」ディレクタージャーニー

Photo by Sugarman Joe on Unsplash

村岡です。

もうすぐクロシェの新ブランド「wf」という新しいフラットシューズブランドがローンチします。今日はwfのMD、香川あゆみさんのカスタマージャーニーならぬディレクタージャーニーをちょっと対談形式風にお届けしたいと思います。

フェリシモからクロシェへ。どちらも神戸の会社です。

村岡「香川さんはクロシェに入社する前フェリシモでのお仕事をされていましたね。お仕事の内容と、どのぐらい働かれていたか教えてください」

香川「約12年間、フルタイムのパートでオンラインショップの運営や在庫管理などをしていました」

村岡「フェリシモといえば神戸の優良企業ですがどうして辞められたんですか」

香川「こどもたちも大学生になり自分の時間が増えたことと、もっと神戸に深く関わる仕事がしたいと思い45歳で正社員への転職を決意しました」

神戸での転職。神戸といえば「靴」

香川「フェリシモのあと、仕事探しをするときに神戸といえば靴。ということで靴にまつわる仕事を探してみたところ、クロシェにたどり着きました。直接靴づくりやブランドづくりに関わったわけではなかったのですが、まずはファルファーレオンラインショップの店長になりました。」

村岡「そんなところからの!当時私はトレコードのオンラインショップ店長をしてました。私は制作がぜんぜんできないので、香川さんが来てくれて、バナーを作ってもらったりとか、とてもありがたかったです。仕事も早かったし」

香川「そう言っていただけるとうれしいです!私の方こそ入社したばかりでがむしゃらだったところを村岡さんに色々とアドバイスを頂いたりして本当に助かりました」

制作スキルのあるweb店長

村岡「香川さんはクロシェに入社したときすでにPhotoshopを使いこなせてましたよね。そのスキルはフェリシモで身に付けられたのですか」

香川「はい。フェリシモの業務内でバナーを作らなければならず独学で習得しました」

ファルファーレオンラインショップの素晴らしい業績

村岡「香川さんが店長になられた翌2020年、ファルファーレのweb売上は、2018年に比べて160%ほどに伸びました。ファルファーレでは直営店舗のルクアのほかに全国の百貨店POP UPでの販売をしていますが、オンラインショップ重要度は増してきましたね」

香川「ありがとうございます!
入社した時はこれから積極的にオンラインショップを整備していこうという時期だったので、まずはデザインやUIを整えるところから始めました。
サイトをリニューアルさせ、軌道に乗り始めた頃にコロナ渦に入り、ますますオンラインショップの需要が高まりました」

web店長からMDに

村岡「webの店長だけにとどまらず、新しいブランドのMDになられたのですが、靴のブランドを作ることについてお聞かせください」

香川「神戸・長田はかつては、日本のケミカルシューズをけん引していた街なのですが、工場を訪れてみてショックでした。より安く生産できる中国に仕事が奪われていて、働く職人さんの高齢化も進んで若い人も少なくて。仕事が減っているので4時には工場が終わる状況で」

村岡「おぉ・・」

香川「全国的にさまざまな業界でロックダウンによる輸入遅延などの経験もありましたよね。これを機にもう一度国内の地場産業にフォーカスをする時かなと思います。輸入コストやCO2削減にもつながりますし」



靴づくりは未来に関わる大事なおしごと

香川「靴は衣料品の中でも怪我に直結するアイテムなので工業製品扱いなんです。長田の皆さんが作っている商品は、毎日を快適に過ごすために大事なモノ。きちんと仕事がまわせるようになれば、作る人のやりがいが生まれ、より良い循環ができるのではと考えています」

村岡「なるほど。香川さんは神戸が好きなんですね」

香川「そうですね。生まれ育った町なので愛着があります」

wfの靴づくりについて

村岡「wfの名前の由来とブランドについて教えてください」

香川「wfはwonderful world by farfalleという意味で、ローンチから8年を迎えるバレエシューズをメインとしたブランド・farfalle(ファルファーレ)から派生したフラットシューズブランドです。可能な限りサスティナブルな素材を利用し、受注した数量だけを販売します」

発見と苦労の連続

村岡「wfのものづくりは苦労されていましたね。」

香川「8割をエコ素材にしたいと決めたところまではよかったのですが、素材が集まらなくて」

村岡「それはなぜですか」

香川「長田の靴メーカーさんはいわゆる職人気質の方が多く、また、安い価格でないと売れないという風潮があったため、新しいことに取り組むのことへの理解がなかなか得られませんでした。
素材は通常、製造メーカーさんを通じて決めていくので難航しました。とはいえ、時代はSDGsで、素材についても日進月歩でネットも発達しているので、製造メーカーさんを通さずにアパレル分野だけでなく、靴に使えそうなエコフレンドリーな材料を取り扱うあらゆる業界に自ら問合せをしました」

村岡「ローンチ前の取材を狙いたくてプレスリリースを書く際も、取材と素材をお待ちしています、と書いたら『繊研新聞』に取り上げていただいたり、素材に関する情報も寄せられてどっちも叶いましたね」

香川「そうですね!村岡さんが書いてくださったプレスリリースの効果は大きかったと思います」



2022年3月25日付『繊研新聞』No.1ファッションビジネス専門紙『繊研新聞』のホームページ繊研プラスへはこちらから。

素材メーカーは新しいことへの挑戦がキー


国内外から集まったエコフレンドリーな素材


香川「素材メーカーさんは、どんどん新しい素材を開発されています。エコ素材や機能性に優れたもの、それがあることで楽になったり快適になったり。wfの求めていた地球にも履く人にもここちの良い素材が見つかりました」

村岡「香川さんの探求心がすごいですね」

香川「ところが、実際にいい素材といいメーカーが見つかっても、一足の靴にするところがなかなかうまくまとまらなくて。新しいことへの取り組みに前向きな素材メーカーさんはたくさんあります。でも依然サスティナブルな素材は価格も高く、安いことが当たり前となっている長田では、あまり前向きに取り組んでくれる製造メーカーさんが見つかりませんでした。受注生産なので発注ロットが少ないかもしれないリスクがあるのでなおさらですね」

村岡「頭かかえてましたもんね」

香川「そうですね笑 今となっては良い経験です」

あたらしいビジネスパートナーとの出会い



ロンタムさんというメーカーさんを紹介していただきました。工場に伺うと今までの常識を覆したやり方で靴づくりをされていて。wfで使うアップルレザーゼロスエードなどを使って、受注分だけを生産してくれることに賛同してくださったのです」

村岡「嬉しいですね!いくら文字やオンライン上で理想を描いても実際に商品にするってむずかしいことですよね」

香川「ロンタムさんはケミカルシューズの価値を上げたいという理念のメーカーさんなので、同じ熱量で伴走してもらえると思いました。エコ素材を使った受注販売のwfが成功すれば、新しいやり方でロンタムさんだけでなく長田に仕事が生まれ活性化すればいいなと思っています」

村岡「めっちゃいいですね」

香川「長田で働く方が”あの靴私が作ったんやで”と自慢できるくらい世に広まってほしいなと思っています」

マッチングもビジネスに



香川「wfというブランドを素材メーカーさん同士をつなげるハブにもできたらいいなと思っています」

村岡「どういうことですか」

香川「こうやって実際にSDGsを意識した靴を作ろうとして、色んな素材メーカーさんとお話しするうちに見えてきたことがあります。それは素材開発のメーカーさんは、常に新しい素材を開発していこうとしているのですが、横のつながりがないんです。マッチすればもっと素晴らしく、ここちが良くていいものを作れるのに、もどかしくて」

村岡「もったいないことですね」

香川「そこで相性の良さそうな素材メーカーさんをマッチングすることにしました。
バイオマスウレタンの件で打ち合わせの際に大阪のイノアックさんと神戸・長田の靴の生地屋・マルショーさんに顔合わせして頂きました。現在はリサイクルポリエステルを使用したマルショーさんのクールマックス®ファブリックに、イノアックさんのバイオマスウレタンフォームECOLOCELⓇを貼り合わせる試験中です。こんなふうに、マッチングすることで新しい靴素材ができ、長田だけでなく全国の靴業界に広まればいいなというのが私の願いです」

村岡「なんと!素敵な取り組みですね」

香川「ファルファーレクラシカルで、三井化学さんのヒューモフィット®をインソールに取り入れたように普段交わることのない業界同士が手を組み新しいモノが生まれるかもと思うとワクワクします」

村岡「wfは靴のパーツとメーカーさんをポータルサイトで公開するんですね。普通、どの工場でどの素材を使ったかなどは秘密にしておきたいものですが、公開することで新しいシナジーが生まれそうですね」

香川「お客さまには靴に使っているエコフレンドリーな素材を正直に公開することで安心感を、同業の方にはこんな素材もあったんだとの発見をして頂きたいです。地球の未来のために日々商品開発を頑張っているメーカーさんを応援したいとの気持ちもあります」

wfのローンチは2022年6月



香川「基本的にwfはリアル店舗を持たない完全受注生産で、販売はweb中心です。靴をオンラインショップで買うにはサイズ問題など、慣れやコツが必要なことが多いのですが、wfのラスト(※靴の木型)は一つなので、一度サイズが合ってしまえば次に靴を選ぶときに同じサイズ感で買えることもwfの魅力です。靴はサイズ展開の多いのでどうしても廃棄が出てしまうのですが、受注生産だと無駄な靴を作る必要がなく、非常にエコな取り組みだと思います」

村岡「三方よし、買い手よし売り手よし世間よしで、未来もよしです」

香川「お客さまにはお届けまでに1ヵ月半待って頂かなければいけないのですが、色々な形でご理解頂ける情報を発信していく予定です。近い将来このような販売形態が増えるといいですね」



香川「やってみたい!をとことんやらせてくれる会社だと思います。困った時には相談しやすい環境ですし、何より才能にあふれた方が多いので色んな面で助けてもらったり、意見をもらっています。」


後記:2022年6月1日、wfがローンチいたしました。

wfのウェブサイトはこちらです。

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