インディビジュアルシステムズは、「日本のソフトウェア産業を、ベトナムとの協業のもと変革する」というミッションを掲げ、2002年の創業以来、日系オフショア開発のパイオニアとして日本とベトナムの架け橋を担っています。
今回は、アメリカでの約6年間にわたる経験を経て、数あるオファーの中から「最も規格外で面白そうだった」という理由で当社に入社し、現在は取締役兼営業統括として組織を牽引する榎本さんにインタビューを実施しました。
オフショア開発の最前線で味わえる醍醐味、クライアントに「できません」とは言わないための圧倒的なアライアンス戦略、そして今後の展望について語っていただきました。
榎本 諒平 / 取締役
大学卒業後、OA機器メーカーのパートナー企業にて営業に従事。その後、単身アメリカへ渡り、語学学校・大学を経て現地の輸入販売会社に勤務。約6年間のアメリカ生活の後、2013年にインディビジュアルシステムズへ入社。現在は取締役として営業部門を統括し、日本とベトナムをつなぐオフショア開発チームを牽引している。
泥臭く駆け抜けた新卒時代。銀座の真ん中で学んだ「顧客への真摯な姿勢」
ーーまずは、榎本さんのキャリアの原点について教えてください。
キャリアのスタートは2007年です。コピー機などのOA機器を使ったデータ処理や印刷物のソリューション提案を行う営業に従事していました。
「ソリューション営業」と聞くと、スマートな姿を想像するかもしれませんが、働き方はとても泥臭いものでした。勤務地は東京のど真ん中、銀座一丁目だったにもかかわらず、仕事はまさに体力勝負だったんです。
ーー銀座での泥臭い仕事とは、どのような日々だったのですか?
深夜にお客様からデータが入稿され、朝までに大量の印刷物を出力して納品しなければならないことも日常茶飯事。時間が足りない時はママチャリの荷台に巨大な箱を積み、汗だくで激走する。そんな日々を送っていました。
とにかく必死でしたし、熱量だけは誰にも負けないつもりでしたが、若さもあったので上司やお客様と意見がぶつかることも多かったんです。
ある時、徹夜でなんとか仕上げたリーフレットをお客様に納品した際、「折り方が甘い。こんなもの商品にならない」と、目の前で投げつけられたことがありました。その瞬間、「現場の社員は寝ずに一生懸命やってるんです!」と、若気の至りで食ってかかってしまったんです。
ーーそれは大変なことになりましたね…。
ええ…。当然、上司と謝罪に伺う事態となりました。しかしその時、怒らせてしまったはずのお客様が上司に向かって、「榎本さんは、仕事にプライドをもってやっている。本当にいい部下だと思いますよ」と言ってくれたんです。
今振り返れば青臭い時代でしたが、不器用でも真摯に向き合う姿勢は、必ず相手に伝わるのだと身をもって知った原体験ですね。
外から見た日本の熱狂。単身で過ごしたアメリカでの6年間
ーーそこから、退職して渡米されることとなります。なぜ海外へ行く決断をされたのでしょうか?
入社から2年ほど経ち、部署内でもトップの成績を出せるようになった頃、会社から昇進の打診をいただきました。しかし、当時の私はまだ24歳。ここで役職に就いてしまったら、未来が固定されてしまうのではないか、というモヤモヤを感じたんです。
昔から海外ドラマや映画が好きで、「いつか海外で生活してみたい」という憧れがありました。皮肉にも、会社から期待の言葉をかけられたことが、未来を問い直すきっかけになり、もっとチャレンジングなことをしたい。そんな好奇心と衝動に従って、貯蓄を元手にアメリカへと旅立ちました。
ーーアメリカではどのような生活を送られていたのですか?
カリフォルニア州の語学学校に通い、その後ペンシルベニア州の大学へ編入して2年弱で卒業しました。その後いくつかの語学学校に通いましたが、最終的にはカリフォルニアに戻り、自動車のパーツや日本雑貨を販売する会社に勤務しました。
ーー現地での経験で、印象に残っていることはありますか?
日本のカルチャーや技術力への「熱狂」を目の当たりにしたことです。
例えば、精巧な装飾を施した日本刀型のペーパーカッターに、現地の方が「クレイジーだ!」と目を輝かせて買っていく。ガンダムなどのホビーに多額を投じるファンも大勢いました。日本人が当たり前だと思っている精密さや世界観が、海を越えると凄まじい価値になる。その熱狂を肌で感じられたのは大きな経験でした。
ーーアメリカでの6年間は、現在の仕事にどのように活きていますか?
「異国で働く苦労」を身をもって痛感できたことですね。言葉の壁や、文化の違い、ジョークが理解できずに愛想笑いでやり過ごすもどかしさ。自分が「外国人」として悔しい思いをしたからこそ、今一緒に働くベトナム人メンバーの苦労がわかります。
彼らもまた、異国の地である日本の仕事に向き合い、懸命に食らいついている。その背景にある努力をリスペクトできるのは、私がマイノリティとして生きたあの6年間があったからですね。
好条件のオファーを蹴って選んだ最も規格外な会社──予定調和のない環境と、人の魅力に惹かれて
ーー日本へ帰国される際、なぜ当社を選ばれたのでしょうか?
30歳を目前に控え、日本に帰国してキャリアを築こうと考えました。アメリカでのビジネス経験と英語力、そして日本の商習慣を理解している人材は市場価値が高く、ありがたいことに日米双方で複数オファーをいただきました。
その中で、圧倒的に「規格外で、予測不能な会社」だったのがインディビジュアルシステムズです。
ーー規格外とは、どういうことですか?
ユーモアといったところでしょうか。呼ばれた面接の場所は高級飲食店。お会計になって役員から「この会計を榎本さんが払うか、それとも私の手を握るかどっちがいいですか?」と言われたんです。
思わず「払えるわけがないでしょう!」とツッコミを入れ、その場で意気投合しました。でも、そんなやり取りを経て、結果的にこの会社に転職し、今は取締役になったのですから人生は面白いですよね。
ーー条件ではなく、その面白さを取ったのですね。
綺麗な理念や制度も大切ですが、最終的にビジネスを動かすのは「人」です。
私自身も、条件や肩書きで選ぶより、この「強烈な個性を持つ人たち」と一緒に仕事をした方が面白い人生になる、と直感し、入社を決意しました。
「できない」とは言わない。絶対的な自信を裏付ける、ベトナム全土を巻き込んだエコシステム
ーーインディビジュアルシステムズはどのような事業を展開されているのでしょうか?
日本のIT企業向けに、ベトナムを拠点としたオフショア開発の提案を行っています。お客様の「システムを作りたいがエンジニアがいない」という課題に対し、ベトナム人エンジニアによる請負プロジェクトやシステムインテグレーションを提供するのが役割です。
ーー日本とベトナムのIT業界における「熱量の違い」について、どのように感じていますか?
現在、日本のIT業界が抱える最大の課題は「エンジニアの枯渇」です。日本はITの歴史が古く、電話線から始まり、PC、スマホへと発展してきました。その過程で、エンジニアという職業は「長時間労働で割に合わない、きつい仕事」というイメージが定着してしまった側面があります。
しかし、東南アジア、特にベトナムは状況が異なります。彼らは電話線やPCの時代を飛び越え、いきなりスマホからITに触れました。また、国を挙げて「IT立国」を掲げ、奨学金を出して技術者を育成しています。ベトナムの若者にとって、エンジニアは「豊かさを掴める、憧れの象徴」なんです。
ーーインディビジュアルシステムズの事業優位性はどこにあるのでしょうか?
ベトナム全土を巻き込んだ「エコシステム」でお客様を支援できる点です。当社のベトナム法人のマネージャー陣はベトナムIT業界の第一期生的存在であり、現地の企業トップと「昔一緒に苦労した仲間」としてつながっています。さらに、ホーチミン市工科大学などのトップ大学との産学連携にも深く入り込んでいます。
自社で抱える300名のエンジニアだけで戦うのではなく、背後には、数千人規模の強力なパートナー網が控えている。このネットワーク基盤が、他社には真似できない勝ち筋です。
ーー提案の幅や対応力も無限に広がりそうですね。
その通りです。お客様から難解な要望や特殊な技術を求められても、「できない」と答える理由がありません。
「インディビジュアルシステムズに連絡しておけば、なんとかしてくれる」お客様にそう確信していただけるだけの裏付けと、絶対的な自信を持っています。
時代の変革を楽しみ、国境を越えたビジネスに熱狂できる方へ
ーーAIの台頭など、業界の変革期において、どのような戦略を描いていますか?
これから数年で、IT業界は劇的な変革を迎えるでしょう。AIの発達により、エンジニアの役割が「コードを書くこと」から大きく変化する時代がすぐそこまで迫っています。
この変化を見据え、当社では自社リソースを闇雲に拡大するのではなく、コアとなる自社メンバーと強力なパートナー網を掛け合わせる戦略を推進しています。
社内のメンバーはより高度なマネジメントや技術ディレクションにフォーカスし、開発に必要なリソースはアライアンスの力で柔軟に補っていく。そうした変化に強く身軽な組織づくりが、これからは不可欠だと考えています。
ーー中長期的なビジョンについて教えてください。
日本から海外へ、海外から日本へ、ITに関するあらゆる相談に乗る「総合窓口」になることです。
「インディビジュアルシステムズに相談すれば、ベトナムでの開発はすべてカバーしてくれる」そう言っていただけるような存在を目指しています。
ーー最後に採用メッセージをお願いします!
私たちが対峙するお客様は、大手企業の事業部長や経営陣ばかりです。彼らとビジネスを語り、何千万円という規模のプロジェクトを動かしていくスケール感があります。
時に壁にぶつかることもあるかもしれません。しかし、提案が通らなくても決して諦めず「次こそは!」と新たなチャンスを創り出す泥臭さが必要です。
また、当社はフルリモートが基本で、場所にとらわれない働き方が可能です。だからこそ、「自分で考え、自律して動くこと」が求められます。その上で、変化を恐れず、「とりあえずやってみよう」と前のめりになれる方にはマッチする環境です。
予定調和のキャリアに飽き足らない方。そして何より、国境を越えて「人」と関わる仕事にワクワクできる方。そんなあなたとお会いできることを、楽しみにしています。