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既存事業をより良くしてエンドユーザーに貢献したい。機械学習を使った事業開発経験者が語る未来。

こんにちは、RevComm(レブコム)採用広報担当です。今回は2022年10月に入社し、RevCommの研究開発部門であるRCR(RevComm Research)ディべロップメントチームに所属する茂木哲矢(もてぎ てつや)のインタビューをお届けします。複数企業で機械学習を使った事業開発の経験を積んだ茂木だからこそ感じるRevCommの課題、それを乗り越えた先のエンドユーザーに価値ある未来について話を聞きました。

RevCommに入社する前の経歴を教えてください。

大学院時代、自然言語処理の研究室でレコメンデ―ションに関する研究をしていたので、機械学習の利用者に対して良いものを作って価値を提供することにすごく興味がありました。2011年に大学院を卒業し、新卒でヤフー株式会社に入社しました。約7年間在籍し、レコメンデーションや広告配信の機械学習モデル開発に携わりました。関われる範囲が広告のモデル開発のみだったので、もう少しサーバーサイドの開発などをやりたいと思い、スタートアップベンチャーの株式会社Gunosyに2018年1月に転職しました。広告配信の機械学習モデル開発やサーバーサイドの開発に約3年間従事しました。広告については合計10年ぐらいやってきて、それ以外の知見も増やしたい、機械学習の利活用を広告以外の領域でチャレンジしたいと考え、2021年4月に、今度はIT業界とは毛色の違うヤマト運輸株式会社に転職しました。機械学習を使い業務量を予測する PoC(Proof of Concept:概念実証)に携わりました。ただ、実際に作った機械学習モデルやそれに関するサービスを使う人がいないという状況で、中核事業にどのような影響があるのかが明確ではなかったんですよね。ステークホルダーが満足する結果を出すことがメインの業務になっていて、自分がやりたいこととのギャップや、自分の仕事が誰の役に立っているのかわからないことを課題に感じ、3回目の転職活動をし、2022年10月にRevCommに入社しました。

RevCommに入社した決め手はなんだったのでしょう?

一つはRevCommが募集していたポジションが既存の事業に対してコミットできること。新規事業へのコミットだと、入社後に自分の貢献が必ずしもユーザーに届かない可能性を少し危惧していて、今までの経験からユーザーに対して技術で貢献したい気持ちがあるので、既存事業があって、それを良くするところに惹かれました。

また、人に魅力を感じた部分も大きいです。服部(現在のマネージャー)とのカジュアル面談のときに、彼が自分の知らない技術的な知識を豊富に持っていることを知り、なおかつビジネス的に高い視座から、将来チームをどうしていきたいかという話を熱く語ってくれました。凄いエンジニアが出てきたという衝撃があったからこそ、理想的なロールモデルと一緒に仕事ができることで自分の成長にもつながると思い入社を決めました。

RevCommでの業務内容を教えてください。

今現在はRevComm Research(RCR)という部署に所属しています。その中に2つチームがあり、研究者たちが所属しているリサーチチームと、もう1つがディべロップメントチームで、私は後者に属しています。マネージャーがいて、メンバーのエンジニアが5人です。ディべロップメントチームの役割は、リサーチチームの成果をプロダクトに組み込み運用することです。例えば彼らが音声を認識し日本語に書き起こしてくれる非常に精度が高いモデルを作った際、我々ディベロップメントチームのエンジニアがMiiTel というプロダクトにその成果をいち早く組み込んで既存顧客に提供します。また、今の形で構築されている音声認識パイプラインは、作ってきた過程ではその当時としてのベストな選択をしてきてはいるものの、ベストな選択の積み重ねが必ずしもベストなシステムではないということがあります。そこで、歴史的な経緯で出来ている今のシステムを、開発しやすい形に分解して再構築するという試みもしています。
そしてもう一つ、現在のディべロップメントチームはチームを分解して新しいチームを立ち上げようとしています。イネーブリングチームと言い、ディべロップメントチームが将来的に取り組むであろう課題に対して事前調査を行い、どうすれば素早く技術をチームに取り込むことできるかを研究する役割を持っています。

テックチームのエンジニアとのすみ分けはどのようになっていますか?

RCRディべロップメントチームは、MiiTelユーザーに対して音声認識結果を利用した各種解析機能を提供することを責任としています。例えば音声認識結果を使い、何について話していたか、契約の内容がなんであったか、どういう感情で話していたか(少し口調が強いから怒っていた、笑い声が多かったから楽しそうだったといった感情分析)などが、我々が提供する責任範囲です。機械学習に関する価値を提供するところはRCRディべロップメントチームが担当する範囲になっていますね。

テックチームとの連携もありますか?

(取材当時)入社後8か月で、他のチームと仕事をするケースはまだ1回だけなのですが、今後リリースされるMiiTel の新機能の開発で連携しました。進め方としてはMiiTel のバックエンドチームとRCRディべロップメントチームで、どのようなインターフェースでデータを送り合うかをあらかじめ確定した上で、その決まったインターフェース仕様に合うように、我々は音声パイプラインを実装します。最初に密に連携を取ったあとは仕様通りに独自に実装して、最後、完成した状態でもう1回テストするという形で、機能を作り上げていったということになりますね。このときに、テックチームのエンジニアとコミュニケーションをする役割をやってみようと自分が手を挙げました。コミュニケーションを取りながら、RCRで提供してる機能のアップデートも自分でやったりして、まだリリース前ですが開発自体は完了しています。最初から最後まで経験した初めての仕事だったので、達成感があります。

RCRディべロップメントチームの魅力はなんですか?

魅力の一つとして、一緒に働くエンジニアに優秀な方が多い点を感じています。優秀なだけではなくて、人としても優れていて、誰か困っている時は積極的にサポートしてくれます。

我々はスクラム開発を採用し、バックログ(プロジェクト管理・タスク管理ツール)から優先度の一番高いタスクにメンバーが取り組んでいます。デイリースクラムと呼ばれる毎日15分の短い時間をとって、現在のタスクの進捗の確認や、困っていることを共有しています。メンバー同士でフォローできることはないかと気にかけてくれるのがすごく良いなと思っています。今までに3社経験しているのですが、フルリモート・フルフレックスの働き方をしていると、一人で集中して仕事ができる分、他者を気遣う機会がどうしても少なくなるのを実感してきているんですね。今、RevCommではそのような心配があまりありません。

他にも、タスクの解決方法は担当者に任されていたり、エンジニアリングマネージャーが優先度を決める際にメンバーが意見を表明することができたり、プロジェクトにチームから代表者を選出する際も、やりたい人が手を挙げる形になっていたり、と個人のやりたいことが尊重されているところも魅力だと思います。

今のチームの現状と課題は?

業務内容でもお伝えしましたが、現状として歴史的に積み重なっているシステムが複雑に絡み合っていて、新たな機能を追加するためのコスト(工数)が高くついてしまう状況が発生しています。課題もその点であり、分解してより良い形に、開発しやすい形に再構築しようとはしていますが、あまり進んでいません。新しく再構築されたパイプラインはできておらず、そのまま古いほうへ新しい機能を追加していかなくてはいけないので、どんどん再構築する対象が肥大化しているためです。

その課題と向き合うことで、どんな未来が見えていますか?

MiiTel に新たな付加価値を提供することが求められていると認識していますが、既存の音声認識パイプラインには技術的負債があり、リサーチチームの貢献を MiiTel へ追加するには時間がかかってしまいます。現在は既存の音声認識パイプラインを分解して、より開発しやすい形に再構築しようとしています。

理想的な未来は、ChatGPTのようなLLM(大規模言語モデル)、GoogleやMetaが公開している音声認識の技術を、素早く、我々の音声認識のパイプラインに組み込んでエンドユーザーに提供できるような状態になることですね。

一緒に働いていきたい、入社して欲しいのはどんな人ですか?

我々のチームが、スクラム開発という方法を採用していて、コミュニケーションを使って課題を解決するスタイルを取っているため、チームで働ける人がRCRには合っていると思っています。

優先度が一番高いタスクを解決するという働き方なので、自分が苦手な技術領域に挑戦することもあります。自分一人で頑張ろうとするのではなく、それは苦手だ、それは詳しくないと自分の能力を開示し、できないことをちゃんと表明した上で、チームに対して協力してほしいと言える人、チームで1つの課題を解決することを楽しめる人がいいなと思います。チームで解決することで、苦手だった人は得意な人から技術力をスムーズに継承でき、チーム全体の技術力の底上げにもなっていけるので、お互いWin-Winですよね。

撮影 矢野拓実
記事 壽 良江

採用広報担当より

今回は、RCRディべロップメントチームに所属する茂木哲矢のインタビューをお届けしました。チームの現状の課題をしっかりと認識し、エンドユーザーに役立つサービスを届けるために解決策を模索する実直な茂木。RCRでの今後の活躍が大変楽しみです。

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