こんにちは。岡山県に2025年4月に開業したC&Cのスタッフの八重樫 一紗です。今回は私の仕事のことや、C&Cについてご紹介できればと思います。
八重樫 一紗 | Kazusa Yaegashi
C &C スタッフ
岩手県花巻市生まれ。大学卒業後、総合広告代理店の営業を4年経験。鉄道の利用促進に関するプロモーションや商業施設の販促をメインに担当。2024年のしまなみ映画祭のボランティアで出会った瀬戸田メンバーや地元の方々と過ごした5日間が忘れられず、転職と移住を決意。将来は地元の東北に戻って、各地で出会った人が集まれる場を作りたい。実家はお米農家。
Stapleとの出会い
Stapleとの出会いは、「しまなみ映画祭」のボランティアでした。当時は広告代理店で働いて、自分達が提案した戦略・企画がクライアントの利益や信頼につながったり、多くの人の目に触れられ話題になった時の達成感・喜びは大きく、ある程度のやりがいも感じていました。
ただ、あくまで最終的な販売促進に貢献する役割であり、成果が曖昧になったり、ターゲットと自分自身の距離の遠さを感じたり…。この案件でどのくらい自分は貢献できたんだろうと思うことが増えていきました。人によって色々な感じ方はあると思いますが、私は働きながら手触り感のなさに常にモヤモヤしていました。もともと将来の方向性として、地元で「場づくり」「人が集まる場所」に関わっていきたいという思いも持っていたので、将来について悩んでいた時期でした。
そんなとき、Instagramでたまたま目にしたのが、しまなみ映画祭のメインビジュアルと素敵な島の写真でした。開催地は広島、私は仙台に住んでいたので距離はあったけれど、竹でテントを作るボランティアワークショップという企画も気になり、参加を決めました。島や映画祭にも興味がありましたが、企画している人たちに会ってみたいという気持ちが強かったです。現地には、Stapleのメンバーや地域の人たちが集まっていて、朝から夕方まで一緒にテントを作りました。気づいたら仲良くなっていて、夜はごはんを囲みながらいろんな話をしました。はじめて会った人たちなのに、なぜか居心地がよくて、帰る頃には「またここに来たい」と感じている自分がいました。
特に心に残っているのは、地域の人たちがStapleのメンバーに対して、まるで家族のように親しく接していたこと。メンバーも自然体で地域の人と会話を交わしていて、その関係性のあたたかさにすごく惹かれました。そのとき感じた空気や人の温度感は、今も自分の中に深く残っています。
地域に根ざして暮らしながら関係をつくり、どうすればもっと街が良くなるか、街のイベントに人が来るかなど、何かを一緒につくろうとしている人たちの姿にふれたのは初めてで。これまで私が触れたり見てきた「まちづくり」といったどんなものより共感できたし、心を動かされました。
竹テントづくり
地元の人たちに混ぜてもらって夜ご飯を食べました
その映画祭のワークショップで出会ったのが、C&C立ち上げに関わるハヤテでした。9月に開催された映画祭の後、11月くらいに「岡山で新しいプロジェクトがあるけど、興味ある?」と連絡をもらいました。正直、あと数年その時いた会社で経験を積んでStapleに転職したいと考えていましたが、こんなチャンスなかなかないと思い、2週間後に岡山に足を運び移住とStapleへの参加を決めました。
業界未経験で不安もありましたが、ハヤテが話すC&Cの未来の話にとてもワクワクさせられました。一緒に「場」をつくりたいと思いましたし、瀬戸田で見た景色や人の温度感を思い出しつつ、岡山という新しい場所でどのように表現していけるのか、自分がこれから歩みたい道を見つけることができたと嬉しく思いました。
C&Cの現場や街の空気を感じたり、地元の人たちと交流したり、岡山のまちを案内してもらい、「この街好きだな」「もっと好きになれそうだな」と感じたことも、思い切って移住を決めた理由です。
街の中に様々なアート作品があり、歩くのが楽しい。
昼も夜もイベントが多い街。この写真は近所の岡山神社の蚤の市
photo by Hayate Taknaka
こんな1日を過ごしています
C&Cは築94年と歴史ある建物を活用した4部屋の宿泊施設。1階はアーティストやクリエイターが滞在しながら創作活動や作品展示を行うアトリエやギャラリースペースでもあります。
チェックイン・アウトの対応、客室の清掃といったホテルの業務をしつつ、レジデンスの企画やアーティストさんへの依頼、滞在中の運営サポートが私の日々の業務です。
アーティストやシェフが長期滞在し、ギャラリー・クリエイターレジデンスとして開放される1階の「企画室」では、創作活動や個展、ポップアップイベントなどを行い、後楽園へ行き交う観光客や地域住民の方々と時間やインスピレーションを共有し、新しいコミュニケーションが生まれる空間を目指しています。
オープニングパーティ yoake- with caveman
photo by Hayate Taknaka
開業してから数人のアーティストさんがC&Cに滞在してくれたのですが、朝出勤すると「おはよう」と迎えてくれて、帰るときには「おやすみ」と声をかけてくれて、毎回どっちがC&Cの人?(笑)みたいになります。私は毎回この感じがすごく好きで。自然な距離感でC&Cにいてくれて、気づいたら街に溶け込んで、私たちが知らない地元の人と仲良くなって逆に紹介してくれたり、アート作品を見てもらうだけの場所ではなく、アーティストさんが様々な背景を持つ人と交流できる場所にもなっていると感じています。
この交流が発展して、先日あるアーティストの方の在廊最終日に、地元の人がアーティストさんに「行ってらっしゃい」と声をかけていた姿を見た時は、嬉しかったですね。私が瀬戸田で感じた空気や人の温度感と似ているものを見た気がしました。
滞在しながら作詞作曲をしてくれたsuekiki さん
photo by Hayate Taknaka
RIKA KIKUCHIさんの作品をみるお客さん
photo by Hayate Taknaka
C&Cの開業:「できること」を探しながら、形にしていく
C&Cの開業は、私にとって大きな転機でした。2月に入社してすぐ、開業準備の佳境に飛びこんだので、現場に立ちながら「今、自分にできることは何か」を模索する毎日でした。周りのメンバーが動いている中で、「自分に何ができるんだろう」「力になれているのだろうか」と不安になることもありました。
Stapleが手がけるまちづくりなので、たくさんの人を巻き込んで進めていくこと、開業準備メンバーの得意・不得意を少しずつ拾い合うこと、とにかくその二つを大事にしようと、自分の役割を形にしていった感覚があります。
開業準備の期間は本当にあっという間で、がむしゃらに駆け抜けたのをいまでも鮮明に思い出します。開業に間に合うのかと感じた場面は何度もありましたが、最後までこだわりを持ち続け、やりきってしまうメンバーをみて、このチームに入れて本当に良かったと思いました。同時に、開業を境にバトンをもらった感覚にもなり、運営としてC&Cをより良い空間にしていこうと背筋が伸びました。
元々住まれていた方とお隣の平井さんも開業を喜んでくれました
photo by Hayate Taknaka
photo by Hayate Taknaka
C&Cを拠点に、地域の文化に触れながらも、これまで滞在してくださったアーティストやクリエイターの方々が、またふたたび戻ってきて、街の人と交流できるイベントや企画も面白いなと考えています。滞在していた人同士が出会って、岡山で新しいポジティブなエネルギーが生まれたり。 一度来た人たちが「またこの場所に来たい」と思ってもらえるような、そんな体験をつくっていきたいです。
こんな人、仲間になりましょう
自分の足で現場に行き、自分の目で見て、感じたことをもとに考えたり悩んだりできる人と、一緒に働けたらと思っています。机の上だけではわからないことがたくさんあるからこそ、自分の感覚を大事にして、言葉にできる人と仲間になりたいです。
また、C&Cはたくさんの人を巻き込みながら、少しづつ大きくなっていく場所だと思っています。人との出会いや繋がりを大切にしているのは、私もハヤテにも共通していると思ってます。
C&Cで1番最初に出会ったアーティストのhuhuさんとわたし
photo by Hayate Taknaka