昨日の当社の定例ミーティングで、
ズバリ一言ですが、うちのメンバーにこんな話をしました。
仕事での様々な関係の中で、いろいろな会話がされているけれど、
そのとき社会では「目的」が忘れられがち。
もし「目的」から考えたら7割のことは正しく判断できるはずだが、
話が複雑になってしまうのは、「目的」を忘れがちだからだと思う、
グラスルーツは「目的」思考の会社でありたいので、よろしく!と。
まあ、これ、正論ではありますが、
正論で解決できないことがあるから、目的が二の次になったりするわけですよね。
では、正論で解決できないこととは何でしょうか?
いろいろあるとは思いますが、
その1つに、組織の中で「抗えない」という心理状況があると思います。
こんなことを言ったら、周りから何か言われる…
これをやめると言ったら、角が立つ…
これを変えたいが、あちこちから反発を喰らいそう…
一度は婉曲的に伝えたけど、それ以上は言いにくい…
だから「抗えない」。
ある意味、想像に難くないですよね。
実際、三人寄れば公界(くがい)というくらいですから、
人が3人いると社会ができてしまうし、
3人いると銘々が別のことを考えています。
そして、誰もが生存本能から「人から嫌われたくない」と思っているので、
ちょっとしたことを発言する=モノ申した人=波風を立てた人=人から嫌われる
そんな図式が生まれてしまうのだと思います。
アドラー心理学などでも、これ自体はよく言われることでもあります。
ましてや組織になり、自分の発言が「所属部門」の発言になるとなれば、
そりゃ軽率にモノが言えない気分になるのもわかります。
ですが、こういう体験はありませんか?
「抗えない」と思ったから取った自分の行動で、
実は結果的に自分の評価が下がった、みたいな。
私はありますよ、若い時に。
まあ、正確に言えば「抗えない」というほど
突き詰めて考えて取った行動ではありませんでしたが、
「この人の言葉に従うべきだろう」
「この人の判断通りに行動していたら問題ないだろう」と考えていたら、
自分が非難されたり、スベったりした経験。
2つ例を挙げますね。
1つ目は、ある上場企業の秘書室で業務を引き継いだ時、
前任の先輩から言われた通りにやったのに、
「○○さんなら、そんなやり方はしなかった」と
担当していた役員からお叱りを受けました。しかも、2度も!
自分で判断して行動したならまだしもでしたが、
納得できない気持ちが残りました。
2つ目は、PR会社に転職し、プレスコンタクトをしたことのない時期に、
上司は「連れて行くから、待っていてね」と、私はSTAYを言い渡されました。
よく言えば直々に教育指導してくださるつもりだったのでしょうけれど、
上司が動いてくれないと動けない状況に、私はストレスを感じました。
でも、同じ頃、隣の部に入社した新人が、
「プレスコンタクトに行ってきます」と行って出かけて行くのを見た私の上司は、
「この新人はスゴイ!」と発言。
その時は「おいおい、あなたが私をステイさせたんだよね」と思ったものです。
この体験には、いろいろな示唆が含まれています。
上の人から言われたことは、忠実に守らなくてはいけない…。
私は、そう思っていましたが、実はこれはウソだということです。
もう少し正確に言うと、忠実に守ろうとするのも、それはその人の自由ですが、
その結果には誰も責任を持ってくれないし、
「自分は言うことを聞いただけです」という言い訳など成り立たないということ。
そう気づいてから以降、私は仕事であれ、恋愛であれ、
「自分が選択した」という意識を持つことにアンテナが立つようになりました。
「抗えない」「言われたことはやるしかない」と思うのは、
自分の思い込みであると。
その結果何が起きるかというと、「自己責任」の世界に浸かるということ。
でも、それって潔くて快適です。
というわけで、今日のテーマは本当に抗えないのか、でした。
あなたはどう思いますか?
今週末は30年ぶりにスキーに行きます。
ケガなどせずに帰ってこられるよう、祈ってくださいまし。ではまた!
株式会社グラスルーツ
■ファシリテーション型コンサルティングとクリエイティブで「モヤモヤをクリア」にする 私たちグラスルーツは、「モヤモヤをクリアに」を大切に、企業のインナーコミュニケーションを支援しています。 支援の方法は、大きく分けると①コンサルティングサービス と②クリエイティブサービス の2種類あります。 ①のコンサルティングサービスでは、ブランディング支援やメディアのコンセプト設計支援などを行っています。お客様との会議セッションをファシリテーションしながら、「言葉の力」でコンセプトを整理し、合意を形成していきます。 ②のクリエイティブサービスは、社内報、ブランドブック、社内イントラサイト、ウェブサイトなどの制作です。制作の場合も、言葉の力を大切にし、コーナーや記事の目的をしっかり設定し、すじみちを大切に企画を立て、デザインワークとコピーワークを合わせて目的が達成できるようなクリエイティブに取り組んでいます。