教室運営をしていると、年に数回はクレーム対応の場面が訪れる。もちろん、ベストは未然に防ぐことだ。小さな不満やサインを拾い上げ、芽が出る前に対応するのが理想だと頭ではわかっている。けれど、それでも避けきれずに起こってしまうことがある。
あるとき、(※実際の例とは異なるが)「講師の指導が雑だった」と保護者からご連絡をいただいたことがあった。担当の教室長に確認すると、本人は「工夫をしていたつもり」だったらしい。しかし、伝え方が不十分で、生徒の側には“雑に扱われた”という印象が残ってしまったのだ。
こうした場面では、最優先はご意見をくださった方に誠実に対応すること。そのうえで、管轄社員である教室長や講師を守りながら、いただいたご意見に真摯に向き合い、ご理解とご協力をいただけるように進める必要がある。そのバランスを取りながら、現状の業務にも支障がないように立ち回るのは決して楽ではない。
ただ、不思議なことに年々こうした場数を踏むうちに、以前より少しずつ弾力がついてきたとも感じる。冷静に状況を整理し、誠実さを崩さずに対応できるようになった。しかし同時に、何よりも「ご意見をいただくような状態になってしまったこと」への申し訳なさはむしろ強まっている。
この感覚を個人の経験に留めず、きちんと組織に落とし込んでいくことこそ、管理職としての大きな役割だと痛感している。
クレーム対応は「二度と起きないようにするためのきっかけ」であり、「信頼を回復するための試金石」なのかもしれません。
ーーー自分自身、その対応は、本当に保護者の信頼を取り戻すものか。それとも、ただ一時的に火を消しただけではないか。