なにをやっているのか
小売サービスにとって重要なのは基幹システムとの連携。この連携をヘッドレス化により柔軟なサービス開発ができる構造に変える取組をしている。
D&Sの仕組みはスーパーマーケットという業態に特化したバーチカルSaaS。小売企業特有の売り方に対応したさまざまなモジュールを用意しているから、開発不要ですぐにサービスが実現できる仕組み。
D&Sソリューションズ株式会社は、日本の食のインフラを支えている食品卸の1つである「日本アクセス」の100%子会社です。日本の小売業界のDXを支援するため、社内ベンチャーとして「情報卸」事業をはじめました。
ー 情報卸とは ー
私たちのサービスは、小売、なかでもスーパーマーケット業態に特化した仕組みです。スーパーマーケットに携わる人たち、つまり、製造・配送・販売に関わる小売業界で働く人たちの課題を解決するためのアプローチをしています。
基幹システムなどから、情報卸にデータ連携をするだけで、D&Sが独自で開発をしているスマホアプリ、LINEミニアプリ、POS分析アプリ、そして、3rd Partyが作るさまざまなサービスにすぐに連携が可能になります。
スーパーマーケットのITが遅れているのは、構造的な課題であると私たちは考えています。
情報卸ではその構造的な問題の解決のため、自社プロダクトを開発してSaaSとして提供しています。
独自開発したリテールプラットフォーム「RETAILSTUDIO」
・独自のダイナミックプライシング
・スーパーマーケットに特化したLINEミニアプリ
がすでに複数の小売企業で採用されています。
▼リテールDX、はじめました。
https://note.com/mczkhrs/n/necb0ffd9406c
▼いなげやのLINEミニアプリ
https://www.ds-solutions.co.jp/news/detail/2021/0304.html
▼阪急オアシスのLINEミニアプリ
https://www.ds-solutions.co.jp/news/detail/2020/1028.html
▼コープさっぽろのダイナミックプライシング
https://www.ds-solutions.co.jp/news/detail/2020/1026.html
ー レガシーな卸が挑戦する、小売業界の未来をつくるスタートアップ ー
小売業のITの取組みが遅れている。 これはたくさんの小売業さまが感じていること。実際に、とても多くの小売業さまからこのことを言われます。
・構造的に利益率が低い業界。
・店舗や基幹システムなどの設備に膨大な投資がかかり、他に投資する余裕がない。
・ITを推進する人材がいない。
海外の大手小売業界では、IT企業を買収したり、自社でエンジニアをたくさん抱えて、とても便利なサービスをつくりあげています。ただ、日本では異なる状況です。私たちはこれを構造的な課題であると認識しています。だからこそ、この業界が抱えている構造的な課題を解決したい。
たとえば、スーパーマーケットはセルフで買い物をする業態。
だからこそ、商品の良さを店頭で伝えるには限界がある。
これも構造的な課題です。
製造・配送・販売の流れのなかで、実は「情報流」の進化だけが取り残されています。
そして、もはやこの構造は1社では解決できないくらいのとても大きな課題になっています。
なのであれば。
業界すべてを巻き込んで、製配販の流れに、みんなで力をあわせて解決できる仕組みをつくることで、解決できるのではないだろうか。
日本最大規模の売上を誇るレガシーな卸が、スタートアップのように挑戦するとどうなるのか。
やり方はスタートアップさながらに。
でも、大手企業のなかでのスタートアップならではのいいとこ取りを徹底的にしていく。
普通のスタートアップの挑戦とはまた違った戦い方。
見える世界が変わってきます。
顧客の課題に徹底的に向き合い、課題に対する解像度を徹底的に高めていく。
プロトタイプをつくり、顧客と対話し、超高速でテストを繰り返しながら精度をあげていく。
あたりまえの在るべき姿を、あたりまえのように実現していく。
「みんなの力で、いつものお買い物にわくわくを実装する」
基幹システムと連携しながらも、基幹システムの制約にしばられない自由なサービスをつくっています。
なぜやるのか
情報卸は、データをおあずかりすることで、様々なITサービスに一瞬でつなぐことができる。開発コストだけでなく、失敗リスクも大幅に減らすことが可能。
日本最大規模の卸だからこそ、できることがある。
私たちは、大きな会社の新規事業としてのスタートアップですが、バックボーンがとても特殊です。
そもそも食品卸は海外ではあまり例がありません。日本の独特の文化として発達した食品卸は、小売企業とメーカー企業の間にいる中間流通として、その価値を提供してきました。
日々、とてもたくさんの商談を通じて、小売企業とメーカー企業双方の悩みを聞いてきたのです。
だからこそ、私たちが提供できることがあります。
ー 圧倒的に解像度が高い「業界課題」への理解が強み ー
レガシーな卸が、いままでとまったく異なるアプローチで、業界が抱える構造的な課題を解決するためのテクノロジーチーム。1stプロダクトをリリースしてまだ1年も経っていませんが、成功事例も出てきて、導入企業がどんどん増えています。
その秘訣は、圧倒的に解像度が高い「業界課題」への理解。
親会社の日本アクセスでは2,000社の小売企業さまと10,000社のメーカー企業さまとの取引に恵まれており、業界の課題への理解や業務の解像度が圧倒的に強い。そのなかで挑戦をするスタートアップチームは、徹底的に課題解決のど真ん中に向き合っています。
たとえば、購買データ、商品マスタ、在庫の問題、配送の課題、商談でどういう課題が存在しているのか。そして小売企業が売場で何に悩み、メーカー企業が日頃何に悩んでいるのか。ここまで圧倒的な業務への解像度を深めてくれる環境は、日本最大規模の卸の存在があってこそ。
スーパーマーケットはセルフで買い物をする業態ですが、だからこそ
その中のスタートアップチームとして、取組むべき課題が明確です。
お金はもちろん大切ですが、目の前の日銭を稼ぐことより、より大きく、本質的な問題解決に向き合う。これが私たちが自信をもっていえる私たちのバリューそのものです。
小売企業やメーカー企業にとってのまったく新しいサービス開発チームになっていく。
業界の構造的な無駄を減らすことで、見えてくる未来がある。
ー プロダクトを自分たちで開発するからこそ、次の打ち手が見えてくる ー
私たちは、受託開発を一切しません。
受託・委託の関係ではなく、小売企業・メーカー企業・ITサービス企業とパートナーシップを組むことで、業界にとってのよりよい変化を促すためにできるやり方がある。
だからこそ、自分たちでリスクを負って、自分たちがプロダクトをつくっていく。
そうすることで、圧倒的にはやいスピードでプロダクトの改善が実現していく。
そして、そこで産み出された価値に対して対価を頂く。
プロダクトの開発費用は頂かず、Enterprise SaaSとしてサービス利用費を頂いています。
継続的に使って頂けるようにするためにはどんな機能が必要なのか。
もっと効果を高めるためにはどんなプロダクトであるべきなのか。
より使いやすいプロダクトのために、解決するべきボトルネックがなにか。
私たち自身が、プロダクトに全力で向き合う環境があります。
とはいえ、まだチームは10人ほど。
レガシーの強みと、スタートアップの強みを掛け合わせた、まったく新しいチームです。
スタートしたばかりの新規事業ですが、もっと強いプロダクトにしていきたい。
そのために、一緒になってプロダクトにわくわくしながら全力投球するメンバーを募集しています。
どうやっているのか
ー 雰囲気・文化 ー
D&Sソリューションズの情報卸チームは、まだまだはじめたばかりで中途採用のメンバー中心です。
そのため、組織はとてもフラット(フラットすぎ?)で、まさに創業期、という感じ。30-40代のメンバーが中心となっていて、すこし大人なスタートアップな雰囲気です。
といいつつも、社内ベンチャーならではのスピード感をはじめとして、独自性・本質志向・オープンさ・挑戦を大切にするカジュアルな雰囲気です。(執務室は日本アクセスのオフィスの一部を間借りしています)
少し変わっていると言われるのは、そのフラットさが開発チーム全体にまで浸透していること。開発チームのメンバーの一部は業務委託メンバーなのですが、まるで自社メンバーのようにあまり「会社の境目」がなくフラットにプロジェクトの担当をしています。情報はできる限り透明化しています。
また、プロジェクトのスタイルとしては、開発メンバーの全員が同じ執務室にいるわけではないので、必然的にSlackやZoom、Jira、Confluenceなどでの業務が中心。オフィスにいなくても基本的に業務ができる状態がデフォルトです。クライアントともプロジェクト管理ツールを活用しながら、MTGを重ねています。
もちろん規定など親会社の日本アクセスの基準に準ずる部分もありますが、独自に環境などを用意していて、できるだけ働きやすい環境を目指しています。
※現在はリモートワークが中心ですが、フルリモートを推奨しているわけではありません。業務の状況や必要に応じて出社したほうが効率がよい場合もあるため、チームごとに状況をみながらプロジェクトの推進をしています。
創業期あるあるなのですが、まだまだ整っていないことだらけで、ひとりひとりの裁量がとても大きく、さまざまな意志決定にメンバーの熱い想いが反映しがちです。
メンバーに共通しているのは、ぼくらが提供するサービス・プロダクトが、きっとこの世界をよく出来ると信じていること。プロダクトを単につくるだけではなく、それを届ける世界の大きさがとても大きいことが、ワクワクする要素のとても大きい部分だなと思っています。
ー 働く環境 ー
D&Sの執務室は日本アクセスの本社(大崎)の一部のスペースを間借りして推進しています。日本アクセス自体は歴史が長く、ややお堅めな雰囲気かもしれませんが、D&Sの新規事業チームは、Tシャツにジャケットなどのビジネスカジュアルな服装で働いている人が多いです。