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「データサイエンス」を知るための就活生向けワーク開発秘話・前編

ビジネスを行う上でデータサイエンスが欠かせない時代が来ていることは明白であり、学生の就職先としても年々注目度は上がってきています。しかし、「データサイエンス」という用語だけが一人歩きし、どういったことをするのか具体的にイメージがされにくい現状がありました。

そんな現状を打破すべく、新しく新卒の就活生に向けた体験型のワークを実施することに決めたD5C。今回はそのワーク開発の背景やプログラムの詳細について、前・後編に分けてお届けします。

*話を伺った人:

高宗太輔(取締役・管理本部本部長)

山田功生(D5C人事アドバイザー)

母集団形成を目的とした新たな取り組み。納得感のあるワークが実現できるかがカギ。

D5Cが新卒採用を始めたのは2019年。開始直後から目標の採用人数はクリアしており、求める人物像の採用も出来ていたといいます。しかし、昨今の新卒採用の高まりでこれまで通り採用するのが難しくなっている実感もあり、従来通りでは立ち行かなくなるという危機感がありました。

「より優秀で当社にマッチする人を採用したい。そのためにも、新しいことに手をつけていこうというタイミングでした」と、採用全体に携わる取締役の高宗太輔氏は語ります。

スカウトサービスや学校周りの強化など、母集団を増やすためのさまざまな手法がある中、あえて今まで取り組んでいなかったインターンシップにチャレンジしてみようとなった背景には、D5C人事アドバイザーである山田功生氏の存在が大きく影響していると言います。というのも、D5Cは当初、インターンシップにそれほど乗り気でなかったのです。

「現場は長期インターンシップを受け入れる体制ではなかったので、やるとしたらまず仕事体験ができる1dayインターンシップでした。しかし、ある程度人数が充足していた当社は採用基準も大幅に上げており、限られた1Dayのインターンシップで優秀層を振り向かせるくらいのパフォーマンスが発揮できるのかと懐疑的だったんです。データ分析への強い関心や統計学の知見がある人に、『データサイエンスでこんなことができるんだ!』という驚きや感心を覚えてもらえる内容でないと、ネガティブ施策になってしまいますからね」と、高宗氏は当時を振り返ります。

(インタビューに答えるD5C取締役の高宗太輔氏。)

実践的ワークに必要不可欠なリアルデータが準備可能に。

実践的なワークを設計するには実際に使われているデータを用いることが肝なのですが、D5Cの業務はクライアントワークのため、リアルな仕事体験をするのに必要な分析用のデータが準備できない点も課題でした。限られた時間と条件の中でデータサイエンスの面白さを伝えるにはどうしたらいいか。それらの問題解決の糸口となったのが、長年マイナビで研修プログラム開発の責任者をやっていた山田氏でした。山田氏は仕事体験ワーク開発のプロであり、現在も複数の企業の顧問をしながら、採用向けグループワーク開発会社のアドバイザーも務めています。つまり、D5Cでは活用できるデータさえあればグループワークを開発できる体制が整っていました。

そして、これも驚きでしたが、山田氏が立ち上げに参加した韓国人材の採用サービスKORECの登録者データを使用できるとなったのです。

「KORECは日本企業と韓国人学生を繋ぐマッチングサービスです。リリース1年半でサービス登録者が2000名を超えてきており、データドリブンで事業成長を考える時期にきていました。登録学生の情報(もちろん個人情報は伏せて)をワーク用としてD5Cに提供することにKOREC側も十分なメリットがありましたし、このデータを活用すれば、データサイエンスのリアルな面白さが伝わる実践的なワークを作り上げることができると思いました」。と山田氏は話します。

(D5Cの人事アドバイザーであり、今回インターンシップのキーマンとなった山田功生氏。)

限られた1dayインターンシップで難易度設定をどうするか。

D5CにとってもKORECにとってもウィンウィンな条件の中、リアルデータの確保という課題についてはクリアになりました。しかし、ワークにはもう一つ大きな課題がありました。ワークの難易度設定をどうするか、です。

限られた1dayインターンシップの時間内でデータから情報を読み取り、解決方法を提示するというワークは、新卒学生には難易度が高すぎて消化不良になってしまう可能性があるからです。インターンシップ として成立させるためには、データをサポートする情報を付加し、ワーク最後で模範解答を出す必要がありました。

ただ、ここも山田氏の経験と知見でクリアできることが大きかったです。

実務に近いデータサイエンス業務の魅力を伝えつつ、時間内で答えが出せるようなワークとは?!このもう1つの課題を解決し、新たなメリットを生み出した具体的なワーク内容に関しては、後編でご紹介していきます。

※KORECについて

KORECは、グローバル化を進める日本企業に対して優秀な韓国学生の採用を支援するサービスです。サービスを運営するBwellは、2019年より韓国現地に就職フリースペース”KOREC”を展開し、日本就職を目指す韓国人学生に向けて、日本就職の際に求められるスキルの勉強会や面談等の、就職と採用活動のサポートをオフラインとオンラインで実施してきました。日本の大手IT企業やテックベンチャー、製造業など幅広い分野の企業がサービスを利用しており、KOREC登録人材のレベルの高さは高く評価されています。

このサービスのデータを用いて実践的ワークを開発しています。

後編はこちら

「データサイエンス」を知るための就活生向けワーク開発秘話・後編 | 株式会社ディーファイブコンサルティング
「データサイエンスの面白さを1dayインターンシップで体験してほしい」という目的を達成するため、実践的ワークに役立つKOREC※の登録学生のリアルデータを準備したD5C。しかし、限られた時間の中でデータを分析し解決方法まで導き出すワークの難易度設定が難しく、D5C側で模範解答を準備しておく必要がありました。 この後編では、ワーク作成の過程や具体的なプログラム内容をご紹介していきます。 ...
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