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統計物理の研究者が犯罪予測という事業で起業するに至ったきっかけ

代表取締役CEOである梶田真実が国内では類を見ない犯罪予測という事業領域でSingular Perturbationsを創業するに至ったきっかけは彼女自身の原体験にある。

それは梶田がイタリアに滞在していた7年前に遡る。この滞在時に度々スリの被害にあうという経験をしていたことが創業の原体験となっていると彼女は言う。

イタリアには一見穏やかそうに見えてスリが頻出する危険な地域があるが、そのような典型的な場所で被害に遭ったことで、「防ぐことができるタイプの犯罪」を解消したいと考え始めたことがきっかけという。

梶田がスリの被害に遭った時は、英語の通じない環境でイタリア語をまともに話すこともできず、滞在先から20キロ以上も離れていて、家族も海外出張中という非常に心細い状況だった。そんなときにボローニャ警察に保護された際に現地の警察官が梶田のことを気遣い手紙をくれ、それにすごく励まされたという。

黒髪の警察官の方が「同じ髪の色だから、助け合いましょう」という意味を込めて日本語を調べながら書いてくださったそう。

この経験から、人が人の気持ちに寄り添うべき業務に集中できるようなサポートがしたいと強く考えるようになったそうだ。

そんな梶田は「最終的にはこの手紙をくれた方にも自分の事業を通していつか再会したいと考えています。」とも言っている。

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