EC業界の急成長に伴い、消費者のインサイトの重要性はかつてないほど高まっています。その最前線で、50万人のインサイト基盤とトレンドを即座に捉えるSNSメディアを駆使し、商品とユーザーの「最適なマッチング」を仕組み化しているのが、FORCE-Rのリーダー、大矢翔さんです。大学での細胞研究、スーパーでのデータ活用を経て、なぜ彼は未経験のEC業界へ、しかもアルバイトから飛び込んだのか。彼のキャリアを貫く「論理性」と「人への誠実な眼差し」を紐解くと、組織が持つプロ意識の本質が見えてきました。
大矢 翔 / モニター事業部リーダー
神奈川県出身。大学では細胞の研究に従事し、新卒でスーパーマーケットを運営する企業に入社。POSデータ解析による売上向上を主導し、データベースをゼロから構築。入社1年以内で部門責任者に抜擢され、入社8年からは店舗統括の責任者として多忙な日々を送る。その後、WEB集客のスキル習得を目指し、2022年にFORCE-Rへ参画。当時の上司の進言や代表の人柄に惹かれ、正社員として入社。現在はモニター事業部のリーダーを務め、モニター事業における運用設計やデータ管理、CS対応の自動化などを担当している。
生命の神秘を解き明かす「論理」の原点。細胞研究が育んだ構造化の思考
ーー細胞の研究という非常に専門的な分野からキャリアをスタートされていますが、もともとのルーツはどこにあるのでしょうか。
幼い頃から生き物や自然の仕組みを知ることが大好きでした。なぜこの生き物はこの形をしているのか、どういう仕組みで生命を維持しているのかといった機能と構造への好奇心が強かったんです。
それが高じて、大学では細胞の研究に没頭しました。目に見えないミクロの世界で起きている複雑な事象を観察し、仮説を立てて検証を繰り返す日々でした。細胞という生命の最小単位を観察していると、一見するとランダムに見える現象の中に、必ず存在する論理的なルールが見えてくるんです。
この複雑な現象の中から因果関係を解き明かす「仮説・検証・構造化」という論理的思考は、ビジネスでも全く同じです。どんなに複雑な市場や消費行動も、要素を分解すれば必ず仕組みが見えてきます。その論理の糸を解く楽しさは、学生時代から変わりません。
スーパーでのデータ活用と最速でのキャリアアップ。そして訪れた転機
ーー大学卒業後は、スーパーマーケットを運営する企業に就職されました。どのような狙いがあったのでしょうか。
当時の私にとって、スーパーマーケットという現場は非常に魅力的な場所でした。 大学では研究に取り組んでいましたが、研究の世界は、社会に価値が届くまでにどうしても長い時間がかかります。一方で、もっとリアルタイムに成果が見える環境で、自分の仮説や工夫がどのように結果につながるのかを確かめたいという思いが強くなっていました。
その点、スーパーはまさに「ビジネスの原点」だと感じていました。 商品、価格、売場、人、そして実際のお金の動きまで、商売に必要な要素がすべて現場にそろっており、集客や商品選定、価格設定、導線づくり、在庫管理、マネジメントといった意思決定の結果が、日々の数字として即座に表れます。
毎日何千人というお客様が来店し、膨大な購買データが蓄積される環境だからこそ、POSデータを分析すれば、どの時間帯に誰が何を買い、どのように売場や動線を設計すれば売上が伸びるのかを、具体的に検証できると考えたんです。
自分の判断や工夫が、そのまま売上や利益として返ってくる。これほど商売の面白さを実感できる場所はないと思い、スーパーマーケットの現場を選びました。
実際に入社してからは、独学で学んだスキルを活かして、それまで手付かずだったデータベースをゼロから構築しました。POSデータを解析して、欠品率の改善や売場レイアウトの最適化を行うなど、自分なりの狙いを持って積極的に施策を打ちました。
ーー現場でのデータ活用で実績を上げられたのですね。
はい。その結果、幸いなことに評価をいただき、入社1年以内という異例の早さで部門責任者という大役を任せていただきました。売上を上げるために、数字を改善していく。毎日手応えを感じる日々でした。
しかし、やりがいの一方で、薄利多売かつ労働集約型というビジネスモデルの構造的な壁にも直面しました。店舗運営の現場では、どうしても感情的なフォローアップや突発的なトラブル対応に費やされる時間が多く、精神、肉体的にもハードな環境でした。結果として体調を崩して一旦退職するという道を選ぶことになったんです。
ーー立ち止まる時間が必要だったのですね。そこからFORCE-Rへと至る経緯を教えてください。
スーパーの運営を経験する中で、新聞折込チラシのような従来の手法だけではリーチできない層が確実に増えていることを痛感していました。
その課題意識から、SNSやLINEの活用、ECの立ち上げなど、WEB施策についても自ら提案し、全社的な導入を進めてきたんです。一方で、実際に取り組む中でWEB施策の奥深さや事業に与える影響の大きさを強く実感し、これからの時代、WEB集客のスキルは不可欠になると確信しました。
そこで、体調を回復させながら、まずはWEB集客のスキルを基礎から身に付けたいと考え、アルバイトという形でその分野に携われる仕事を探し始めたのがきっかけです。
そうして出会ったのがFORCE-Rでした。実際に業務に入ってみると、WEBマーケティングの合理性はもちろん、メンバー全員がミッションを判断軸として熱量高く動いている姿に深く感動したのを覚えています。
ーーアルバイトから正社員へ転換した理由は何だったのでしょうか。
大きなきっかけは、当時の上司が私の働きを見て正社員になった方がいいと進言してくれたことです。自分の出した成果や姿勢をしっかりと認めてもらえたことが素直に嬉しかったですね。また、業務を通じて代表の飯塚さんの人柄に強く惹かれたことも大きな要因です。飯塚さんはメンバーの個性を本当によく見てくれています。
そんな飯塚さんを筆頭に、誰もが前向きなこの組織なら、気持ちの良い仕事ができると直感しました。WEBマーケティングという武器を手に、信頼できる仲間と腰を据えて商売を科学することに挑戦したい。そう強く思うようになり、正社員としてコミットすることを決めました。
50万人のリソースを最適化する司令塔。先行体験リサーチによる市場納得感の醸成
ーー現在はモニター事業部のリーダーを務めていますが、具体的な業務内容を教えてください。
クライアント様の商品を、ターゲットとなる消費者が「自分に必要だ」と確信できる情報の流通経路(パス)を作っています。その手段として、自社で多ジャンルに展開しているSNSアカウントの運営と、50万人規模の自社モニター資産の活用を掛け合わせています。
具体的には、日々SNSでのトレンドをリサーチし、最適な文脈で情報が届くようコンテンツの方向性を管理。そこにモニター様による「先行体験リサーチ」を組み合わせ、実際に商品を体験していただくプロセスを統括しています。SNSメディアでの発信と、モニター様からのリアルなフィードバック。この両輪を回すことで、ブランドに対する深い理解と、消費者の本音を可視化することが目的です。
現在50万人以上のモニター様と連携しており、この数は業界最大規模。この巨大なリソースと自社SNSをどのように連動させ、市場にインパクトを与えるか。その戦略設計と全体管理が私の役割です。
ーークライアント様の売上に繋げるために、どのような工夫をされているのでしょうか。
単に口コミを増やすだけでは不十分です。いかに商品の価値を伝えるかを最優先に考えています。モニター様への先行体験リサーチを通じて、商品に対する多角的なフィードバックを収集し、購入検討層が求める「納得感のある情報」が市場に蓄積される仕組みを作っています。
また、50万人のモニター様の動向を数値で細かく管理し、どの案件にどのアカウントを割り当てれば最も売上に寄与するかを論理的に判断しています。この膨大なリソースを司令塔として動かし、クライアント様の商品の魅力を適切なマーケットへ発露させる。そのプロセスのすべてに責任を持つのが私のミッションです。
数字の先にある人への温かな眼差し。誠実な分析と共存する気持ちのいい人間性
ーー数値管理を徹底されている大矢さんですが、お話を伺っていると、モニター様に対する言葉遣いなどが非常に丁寧で温かいのが印象的です。
そこは私の中で絶対に譲れない部分なんです。50万人という数字を扱っていますが、画面の向こう側にいるのは、一人ひとりの意思を持った人間です。モニター様を単なるデータの一片として扱ってしまったら、その瞬間に得られる回答や反応の質も落ちてしまいます。私たちの仕事は、モニター様に気持ちよく協力していただくことで初めて成立します。だからこそ、依頼の仕方も、感謝の伝え方も、一人の人間として誠実でありたいと思っています。
ーーその人への敬意は会社の考えと近いですか?
はい。FORCE-Rが大切にしている素直さや人としての気持ちよさという価値観にフィットしていると感じています。代表の飯塚さんもよく言っていますが、プロである前に、まず人として気持ちの良い人間であること。それが結果として周囲の協力を得て、大きな成果を生むことに繋がります。論理的に仕組みを作ることは大好きですが、そのシステムを動かしている人の心は大事にしたいです。
モニターの個性を受け止める仕組み。全員の価値を最大化する未来へ
ーー今後のモニター事業の展望や、大矢さんが成し遂げたいビジョンについて教えてください。
今後、私が一番実現したいのは、モニター様一人ひとりの魅力や強みが、きちんと活きる環境をつくることです。50万人という数字を扱っていますが、画面の向こう側には一人ひとりの異なるバックグラウンドや趣味嗜好を持った個性豊かな方々がいます。彼らをただの数字として見るのではなく、その先にある様々な個性を深く理解し、その方に最も合った案件をパーソナライズして紹介できるシステムを作りたいと考えています。
ーーモニター様にとっても、より価値のある体験を提供したいということですね。
その通りです。モニター様が自分の好きなことや得意なことでクライアント様に貢献でき、その喜びがさらなる良質な情報の流通を助ける。そんなポジティブな循環を作りたいんです。そのための第一歩として、モニター様の属性データをより精緻に分析し、個性に合わせたアサインができるプラットフォームへと進化させていきます。モニター様が楽しみながら活動でき、結果としてクライアント様の売上が最大化される。「良い商品が、それを必要とする人へ確実に届く」という情報のミスマッチがない状態を実現することが、リーダーとしての私の野望です。
ーー最後に、これからFORCE-Rへの入社を考えている方へメッセージをお願いします。
FORCE-Rは、論理的な思考を重んじると同時に、人としての温かさを大切にする集団です。変わり続けるEC市場を楽しみ、自分の手で新しい仕組みを作り上げたいという方には、これ以上ない刺激的な環境があります。スキルや経験ももちろん大切ですが、それ以上に気持ちよく仕事がしたい、人のために、商売のために自分の力を尽くしたいという素直な想いを持った方と一緒に働きたいですね。私自身がそうであったように、あなたの論理性が称賛され、人柄が尊重される場所がここにあります。共に、ECの未来をハックしていきましょう。