#20:歩活から考える目標達成のヒント
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先月の日本経済新聞「私の履歴書」は、キヤノンの御手洗冨士夫会長による連載でした。全 30 回にわたり綴られた御手洗会長の多彩なエピソードを、折に触れて神妙な面持ちで拝読してまいりました。そして本日2月2日(月)、私は御手洗会長に昨年の当社の活動についてご報告申し上げる予定です。「私の履歴書」に記された数々の言葉を思い起こしながら、身の引き締まる思いで臨みます。
御手洗会長の「私の履歴書」には、毎朝 7 時 30 分には出社されることや、週末のゴルフを欠かさないといった健康に関するお話がありました。また、「健康第一主義」にも触れられていました。私自身も健康経営を推進しており、健康への意識は高いほうだと自負しています。その柱のひとつが“歩くこと”です。
先月の 1 月 19 日には、昨年 11 月の「歩活」の表彰式を行いました。このコラムによく登場している「歩活」とは、社員同士で 10 名以内のチームをつくり、期間中の平均歩数を競い合うイベントです。今回の「歩活」では、1 位のチームは 23,760 歩/日、2 位は 22,275 歩/日と、最終日まで接戦を繰り広げていたようです。上位チームには1日4万歩歩く人もいるようで、本当によく歩くものだと感心します。
社長チームは、中間発表では次位に6,000歩差をつけて 3 位だったため、入賞は堅いと思っていたのですが、後半で抜かれ、またもや 4 位。「なぜいつも 4 位なのだろう」。私自身の平均歩数は 25,343 歩と、1 位チームの平均歩数23,760歩/日を上回る結果でしたので、心の中で金メダルということにしています。
また、私の歩数にちなんだ特別賞として「ニア社長賞」も設けました。受賞者の平均歩数は、34,198歩/日。今回は”ニア”な方が少なかったのか、結果としてはグリーンオーバ気味のニアピンとなりましたが、これはこれで印象的な表彰となりました。そのほか、「社長-1.0」賞は14,937歩の方、「社長桁違い賞」は5,350歩の方でした。「社長桁違い賞」は、下四桁が近いですね。受賞された皆さん、おめでとうございます。
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私が歩数を意識するようになったのは、コロナ禍がきっかけです。休日も自宅で過ごす時間が増え、通勤は電車を避けて自家用車。振り返ってみると、ほとんど歩かない生活になっていたのです。そこで、このままではいけないと感じ、日常の中でできることから始めました。最寄り駅までの約2kmを歩いたり、買い物の際もできるだけ徒歩を選んだりと少しずつ行動を変えていきました。
歩数はドコモのヘルスケアアプリで記録しています。4,000 歩を超えるとポイントが付くこともあり、日々の継続の励みになりました。ある時、月間歩数に応じてボーナスポイントがもらえるイベントがありました。10万歩刻みで、50万歩まで段階が設定されていました。当時の私は月間30万歩ほど。「少し背伸びをして40 万歩くらいかな」と思っていましたが、せっかくの機会なので 50万歩を目指すことにしました。
とはいえ、月間 50 万歩は私にとって未知の領域で、自信があったわけではありません。そこで 1日あたりに換算してみると、16,667 歩。簡単ではないものの、「歩けるところは歩き、まずはこれを毎日超えることを目標にしよう」と決めました。
当社のオフィスは新潟駅近くにありますが、昼休みには徒歩20~30分ほどかけて、萬代橋やピアBandai、時には鳥屋野潟 まで足を伸ばしました。夕方の買い物も自転車ではなく原信南万代店まで歩くようにしました。すいません。新潟の以外の方にはピンとこないかもしれません。
東京出張時には、昼休みに多摩川を 1 時間散歩し、武蔵小杉での南武線から横須賀線への乗り換えも動く歩道を使わずに歩きました。こちらは逆に新潟の方には馴染みがないかもしれません。このように、場所が変わっても「歩けるところは歩く」ように心がけました。
こうした取り組みを続けるうちに、1日の歩数が2万歩を超える日も次第に増えていきました。「無理だと思っていたことも、意外とできるものだ」と感じるようになり、気がつけば1日あたりの平均歩数も自然と上がっていました。そして最終的には、月間で55万6,510歩を達成しました。得られたポイントは10ポイント(10円分)というオチがつきましたが、それ以上に「歩くことが習慣になり、2万歩が当たり前になった」ことが、私にとっては何よりのバーナスポイントでした。
この経験を通じて、私は「大きな目標を細かく分解し、毎日確認することで、その積み重ねが成果につながる」ことを改めて実感しました。コラム #17「年初の誓いはSMARTに」でも触れましたが、目標設定において Measurable(測定可能) は意外と難しい要素です。しかし、細分化でき、日々確認できる事柄であれば、数値目標として非常に有効ですし、毎日Trackable(追跡可能)だからこそ、達成までの道筋が見えてきます。
仕事では歩活のように単純にはいかないことも多いですが、目標達成を考える上でのヒントにはなるのではないかと思います。
一つの目標をクリアすると、次の少し大きな目標へとステップアップできます。ドコモのイベントでは 1日16,667 歩を目標にしていましたが、前述のとおり、今では 25,343 歩を歩いています。目標を超える経験を重ねることで、自信となり人は成長していくのだと歩活を通じて再認識しました。
ちなみに以前、歩き回りすぎたせいか、謎の足痛に見舞われ、病院で「アキレス腱周囲炎」という謎の病名の診断を受けたことがあります。その際は、社内の成果展を椅子に座ったまま見学するほどでした。年齢も考え、歩きすぎには注意が必要だと思っていましたが、歩くことを習慣化したことで、その後はこうした痛みに悩まされることもなくなりました。これも歩活の思わぬ効能の一つかもしれません。
たかが「歩活」、されど「歩活」。多くの学びと気づきを与えてくれました。これからも目標に向かって、一歩ずつ挑戦を重ねていきたいと思います。
※次号は2月9日(月)リリース予定です