写真:Wikimedia Commons(撮影者:4035837)/CC BY-SA 4.0
3月3日は雛祭りです。先月、七段飾りの雛人形を飾りました。内裏雛、三人官女、五人囃子、右大臣・左大臣、そして仕丁まで勢揃いし、お道具もすべて揃って、今では珍しいフルセットです。高さは私の背丈ほどもあり、雛段のパーツ一つ一つが重くて大きいので、老体には少々こたえましたが、何とか2時間ほどかけて飾り終えました。
雛祭りが終わったら早めに片づけるというのが古くからの習わしです。しかし片づけるのにまた時間がかかること、そして「娘と早く離れたくない」という思いもあり、少しでも長く飾っておけないかと毎年密かに画策しています。が、無駄な抵抗か。。。
最近では珍しい?七段飾りの雛人形
私が以前所属していた部署では、毎年フィリピンからの出向者を数名受け入れていました。3月に帰国する前に、彼らを自宅に招き、「こたつに入りながら雛人形を見る会」を開いていました。しかも「松阪牛を食べてみたい」と申すので、顔が引きつるのを我慢しながら懐の深さを見せました。日本の伝統に触れる良い機会となったようで、皆よい思い出として語ってくれました。雛祭りに松阪牛を食べるのも伝統と思っているかもしれませんが。ただ、伝統と書きながら「七段飾り」も「こたつ」も、今の日本人にとって珍しいものになりつつあります。
そんな中でも「うれしい雛まつり」という童謡は誰でもが口ずさめると歌だと思います。「うれしい雛まつり」には、「お内裏様とお雛様♪ ふーたり並んですまし顔♬」という一節があります。最上段に並んだ、男性の人形がお内裏様、女性の人形がお雛様と思っている方が多いようですが、実は両方とも「お内裏様」と呼びます。作詞したサトウハチローさんも最後までこのことを気にしていたようです。
フィリピンの方々には “These dolls represent the Emperor’s family.” と説明してきましたが、雛人形を飾り、改めて人形と向き合っていると、日本の歴史や皇室文化が私たちの暮らしの中に自然と息づいていることを深く感じます。皇室文化がこれからも脈々と続き、日本人の心の支えであり続けてほしいと願っています。
近年、政府でも『皇室典範の改正』に向けた議論が進んでいるようです。皇位の安定的な継承は、日本の文化を長期的に守るうえで極めて重要なテーマです。国民にも皇室の方々にも納得いただける形で、丁寧な議論が進むことを願っています。
ただ、どのような結論に至るとしても、当事者が精神的な苦痛を受けるようなことだけは避けてほしいと思います。これまでも、皇室の方々が過度なバッシングを受け、心を痛められた例がありました。公人であっても、人格を否定するような扱いが許されるわけではありません。この姿勢は、私たちの職場づくりにも通じるものがあります。
当社では、立場の強弱に関係なく互いを尊重し、ハラスメントを許さない職場づくりを徹底してきました。「#22:ポジティブストローク」のコラムでも書いたように、叱責ではなく成長を促す関わり方を推奨しています。
転職サイトの口コミでも「コンプライアンス意識が強い」「パワハラ・セクハラが非常に稀」と評価をいただいており、取り組みが浸透してきた証として素直に嬉しく思っています。今後もこの姿勢を継続し、誰もが働きやすい環境づくりに努めていきます。
最近では、管理職への過度な要求や不当な扱いも“逆ハラスメント”として問題視されるようになってきました。「管理職だから耐えるべきだ」という考え方は健全ではありません。皇室の方々やアスリートなどの公人と言われる人々に対してもそうですが、立場にかかわらず、人格を否定するような言動が許されないのは当然です。
当社の女性管理職比率は現在6.6%です。「#4:女性と仕事と会社と」でも述べた通り、女性の活躍を重視しているので、将来的にはこの比率を50%以上へと押し上げたいと考えています。しかし、もし管理職へのハラスメントが存在すれば、女性が管理職を目指しにくくなってしまいます。上司から部下へは当然のこと、管理職に対しても「ポジティブストローク」や「ラポール」の考え方を活かし、互いを尊重し合いながら、誰もが安心して働ける風土づくりを進めていくことが重要です。
桃の節句は、女児の健やかな成長と幸せを願う伝統行事です。ご両親や祖父母の方々が幸せを願って送り出した女性社員を会社はお預かりしています。その願いが実現されるよう、そして女性が幸せに働き続けられる会社であるよう、今後も尽力してまいります。
※次号は3月9日(月)リリース予定です