【移住インタビュー】都心から神山町への移住で感じた地方暮らしの魅力とは？

　今回は、神山まるごと高専の学生募集スタッフとして活躍している村山海優（むらやまみゆ）さんに、地方移住に関するインタビューをしました！移住に向けたエピソードや神山町での暮らしなどについてお話を伺いました。

　当校でのお仕事の興味がある方はもちろん、地方での新しい暮らしに関心がある方も是非ご覧ください。

ーまず、簡単に自己紹介をお願いします。

　早稲田大学を卒業後、株式会社電通ライブに新卒入社しました。イベントを中心としたプロモーション施策の企画・制作業務を経て、2020年ドバイ国際博覧会日本館の展示・広報ディレクターに従事し、展示の企画、制作やコミュニケーション施策の企画～実施を担当しました。そして、2022年8月より神山町に移住し、今は神山まるごと高専の学生募集担当として働いて、日本中の15歳の選択肢と可能性を拡げるために日々活動しています！

ー転職のきっかけを教えてください。

　前職時代にプランナーとして本校の学生募集イベント「未来の学校FES」の企画作業に関わったのがきっかけです。「未来の学校FES」は1000名規模の大規模なイベントだったのですが、40名という多くはない募集のために全国で募集活動をする背景には、「すべての15歳の選択肢を広げたい」という想いがあることに共感しました。些細なきっかけから開く、15歳の無限の可能性を感じ、そこに本気で向き合う大人がいることに突き動かされ、転職と移住を決意しました。

ー転職だけではなく、移住も決意されたとのことで、その辺り少し聞いてみたいと思います。神山町への移住はどのように進んでいったのですか？

　まずは町内で移住支援を行っているNPOグリーンバレーを学校から紹介してもらい、住まい探しがスタートしました。町内の住宅事情は、発行されている冊子などを見て予習しました。これまでも数多くの移住者を受け入れてきた様子が伝わってきて安心したのを覚えています。あと、驚いたのが、内見前に最初に聞かれたことが「ここで何をしたいか？夢はあるか？」だったということ。一般的には「場所はどのあたりがいいですか？」とか「どのくらいの広さがいいですか？」とかを聞かれると思っていたので、すごく印象的でした。自身のライフスタイルや人生デザインについても頭を巡らせながら回答し、内見のため、神山町に行きました。

ー実際に神山町での家探しはどうでしたか？

　実際に神山町に行って、数件の物件を内見をしました。当然、ある程度年季の入った空き家もあるのですが、町から上限100万円、学校から上限50万円、空き家改修の補助が出るので、どんなリノベーションをしようか、と想像しながら内見することができました。最終的に一つの物件に決めたのですが、実はそこは元々は親戚が来た時用の離れとして建てたものだったそうです。その物件が高専に近いこともあり、大家さんが「高専のスタッフに貸したいと思っている」と言ってくれ、その物件に決めました。学校のことを応援してくれる町民が側にいることに、とっても心強さを感じました。

ー神山町へ移住して変わったことを教えてください。

　暮らし、仕事、人間関係など、一つ一つにじっくりと正面から向き合えるようになりました。沢山のモノやコトにアクセスしやすい東京での暮らしと比べると、その出会いの総数は減りましたが、他者や物事と自分の関係性をじっくりと観察し、新しいことを小さく試してみるというスタイルに自然と変わったことで、アウトプットの数は逆に増えたように感じます。また、「町内どこに行っても高専スタッフとして見られる」という、小さな町ならではの眼差しはありますが、そのお陰で、暮らし、仕事、人間関係などが一つずつ確かに繋がり合っていく「自分の人生への納得感」を得られるようになりました。

ー神山町の魅力やおすすめしたい点を教えてください！

　町に住む方が、いつも「良い距離」で応援してくれます。地域のお祭りに声をかけてくれたり、とれたての野菜を玄関に置いてくれたり、「かんまん、かんまん！（阿波弁でかまわないよ）」と言いながら、温かく見守って下さります。町の方々の温かさに触れる度に「この町だったから、この学校が実現できたんだ」と改めて感じ、神山町のみなさんに恥じない学校をつくっていきたい、と想いが強くなる一方です。
　あとは町内の自然は本当に豊かで大好きです。四季折々の変化を楽しむことはもちろん、焚火やDIYをすることにもハマってます。