なにをやっているのか
お肉を食べることを通じて日本の自然環境を守っています。
私たち椿説屋の考え方をお伝えするために、鹿や猪を食べることが、なぜ日本の自然環境を守ることに繋がっていくのかをお話ししていきます。
「お肉」と聞くと、牛肉、豚肉、鶏肉が思い浮かぶかと思います。さらに最近では”プラントベースミート”と呼ばれる植物由来のお肉の市場が成長しています。
プラントベースミートが生まれた背景には”ヴィーガン”など動物由来の食品を食べない方が増えたことも一つの理由かと思いますが、それよりも大きな理由は「工場式畜産が与える環境への悪影響」にあると言われています。
家畜の飼育による環境への負荷が危惧され始めていること、そしてさらに世界的な人口増大に伴い、国連の統計によると2030年には食肉を主とするたんぱく質源の供給不足に陥る可能性が示唆されています。
SDGs、サステイナブルな考え方の広まり、そんな近年の背景を元に、植物由来のお肉が登場し、新たな市場を形成し始めています。
家畜を育てるよりも、植物を工業的に育てることの方が、なんとなくでも環境負荷が少なそうなことはイメージしやすいかと思います。
しかし、植物とはいえども、工業的に生産するのには少なからず環境負荷が発生することも事実と当社は考えます。
大量の水を使用する、植物の生育のみを考えた化学肥料を使用する、土壌に堆積してしまうような農薬を使用する、、、
つまりは、今まで畜産産業で生じていた環境負荷が、仮に負荷の具合が軽減されるとしても、農業に転嫁されるだけ、ということになります。
もちろん私も、牛や豚や鶏を食べますし、大豆をはじめとする植物由来の食べ物も大好きですので、なくなってしまっては大変困ります。
私たち椿説屋は、このような情勢下において、もっと注目されて然るべきお肉が鹿肉や猪肉などの狩猟肉(フランス語では”ジビエ”)であると考えています。
なぜやるのか
【ミッション】鹿や猪を食べることで自然環境を守る
近年、日本では鹿や猪などの野生鳥獣による被害が年間200億円近くにまでのぼります。
そのため、鹿と猪を合わせて年間100万頭近く捕獲しているものの、現状被害額がなくなる兆しは見えていません。
つまりは捕獲数よりも鹿や猪が増える数の方が多いということです。
被害には、農作物を食い荒らされてしまう農業被害の他に、植樹したばかりの杉の苗を食べてしまう、育った杉の皮を食べてしまいそれが原因で枯れてしまう、といった林業被害などがあります。
そもそも適正頭数以上の鹿や猪が生息することで、生態系への悪影響も少なくありません。
そこで、適正な生息頭数になるまで捕獲を進め、なおかついただく命ですから、美味しくいただくべき、というのが私たち椿説屋の考え方です。
食べることで農家さんの被害が減る
食べることで林業の被害が減る
食べることで生態系の保全につながる
つまりは私たち椿説屋は、エシカルで、サステイナブルな事業活動をしているのです。
【ビジョン】新しいお肉の食文化を創る
日本のお肉における近代の食文化の流れをざっくりとたどると、長らく牛、豚、鶏が食され、ここ20〜30年では馬肉が加わり、その次に羊肉が加わる、という潮流にあったかと思います。
そして、最近ではプラントベースミートと呼ばれる植物由来のお肉まで生まれてきました。
いずれも工業的に、大量に、安全に、安定的に生産することができるという共通項があります。
私たち椿説屋はこの流れの中に鹿、そして猪を提案していき、新しい食文化を創り出していきます。
どうやっているのか
▼湯布院の加工工場と島原の解体処理施設と
私たち椿説屋は大分県由布市に本拠地をかまえ、九州エリア内の優良な解体処理施設さんから鹿や猪を仕入れています。
また、長崎県島原市には自社運営の解体処理施設も有しており、島原半島内で捕獲された猪を精肉にし、流通させています。
湯布院には加工工場も併設しており、鹿や猪のお肉を使った各種加工品の製造を行っています。
▼椿説屋のメンバー
湯布院には営業と商品企画/マーケティングを担当するメンバーが2名、バックオフィスを担当するメンバーが2名、製造工場を管理するメンバーが3名(その他、アルバイト/パートが3〜4名)
島原には施設を管理するメンバーが2名、アルバイト/パートが1名で運営しています。
2012年の創業からまもなく10年が経つ企業ではありますが、まだまだ小規模な会社ですので、それぞれのメンバーが自発的に自身の担当エリアの垣根をまたぎ、全体を見渡しながらルーティンではない働き方をすることができる環境があります。
大手企業のような福利厚生や制度はまだありませんが、新しく市場を創り出していく過程の中で、幅広い能力が求められ、営業力、商品開発力、EC運営能力、、、と様々な経験値を積むことにワクワクを感じられるような方にとってやりがいのある環境です。