【事業紹介】ITネットワーク運用の常識を変える。“対話型AI”を活用したIIJエンジニアリングのAIソリューションとは?
IIJエンジニアリングでは、長年培ってきた運用アウトソーシングの知見と、最新のAIテクノロジーを融合させた「AI事業」の成長が加速しています。
私たちが注力しているのは、ツール導入による部分的な効率化に留まりません。労働力不足という深刻な社会課題を背景に、「対話型AIプラットフォーム」の提供を通じ、お客様のビジネスプロセスそのものの高度化を目指しています。
本記事では、AI事業立ち上げの背景やIIJエンジニアリングだからこそ提供できる具体的な価値、そして、AI事業の展望についてご紹介します!
IIJエンジニアリングが「AI事業」を立ち上げた背景
当社のAI事業は、将来的な労働力不足を見据えた現場の危機感から始まりました。具体的には、2015年頃から、国内の人口減少やIT人材不足によって、当社が主力としてきた「24時間365日の有人運用体制」の維持が困難になると予測されたためです。
IIJエンジニアリングの歩みと段階的なアプローチ
この課題に対し、場当たり的な対応ではなく、段階的なアプローチで自動化を推進してきました。
◾️1998年〜
IIJ設備の監視運用およびIIJサポートセンター業務から事業がスタート。
◾️2003年〜
運用監視ノウハウを基盤とし、エンドユーザーの情報システム部門向けに運用アウトソースを展開する。
◾️2016年〜
人的リソースへの依存度を下げるため、運用自動化への取り組みと導入・活用ノウハウの蓄積を本格化させる。
◾️2018年〜
RPAやRBAといった自動化商材を導入・代理店化し、「ヒト+機械」によるバックエンドの運用体制を確立する。
◾️2022年〜
フロントエンドの顧客対応(お客様や従業員からの最初の問い合わせ)を個別最適化されたバックエンドの仕組みとシームレスにつなぐ「統合基盤」の構築に着手し、運用の全体最適化を目指す。
2022年からの動きは、IoTの普及によってデジタル化される情報が膨大になる中、既存のシステムやナレッジと確実かつ柔軟に連携できる能力が、次世代の運用には不可欠だと考えた上でのアクションになります。
そして、この構想を実現する最適なソリューションとして、米国のKore.ai社とパートナーシップを締結。現在は、統合基盤にKore.ai社のプラットフォームを活用し、対話型AIや生成AIを組み合わせたソリューションの企画から導入支援までを一貫して手がけています。
IIJエンジニアリングが提供する「AI事業」の全体像
当社のAI事業は、システムの導入支援に留まりません。長年培ってきた運用アウトソーシングの知見を活かし、「対話型AIプラットフォーム」を通じてコンタクトセンターの効率化や高度化を実現することに重きを置いています。
主なターゲットは、大規模なコールセンターを保有する企業様や、特定の業界でプラットフォームを必要としているアウトソーサーの方々です。私たちは、以下の3つの価値を軸に事業を展開しています。
AI事業の提供価値
1. コンタクトセンターの運営革新
AIによる自動応対と有人オペレーターの連携を最適化し、24時間365日の安定した顧客対応を実現。これにより、深夜早朝を含む全時間帯での即時回答が可能となり、電話がつながらず切れてしまう「放棄呼」の削減や顧客満足度の向上に直結します。
2. 業務プロセスの自動化
問い合わせへの回答に留まらず、APIを通じて事務手続きやシステム操作といった外部システムとの実務連携そのものをAIが完結。結果として、人間が介在する工数を物理的に削減し、契約処理や書類発送などのバックオフィス業務を含めた全体的な処理スピードが向上します。
3. AIエンジニアリングによる伴走支援
専門のエンジニアがお客様の業務を深く把握し、設計から運用後の改善(チューニング)までをトータルでサポートします。これにより、導入後の「使いこなせない」という事態を防ぎ、継続的なチューニングによって回答精度の維持・向上と、中長期的な運用コストの最適化を実現します。
「Kore.ai」の特徴とIIJエンジニアリングならではの強み
Kore.aiの特徴と機能
AI事業の中核に据える「Kore.ai」最大の特徴は、独自の自然言語処理テクノロジーにより、テキストだけでなく音声でも高度な意図認識が可能である点にあります。
具体的な機能は以下の通りです。
◾️文脈を読み取る対話能力
過去の会話履歴から文脈を認識するため、途中で話題が変わるような予期せぬやり取りが発生しても、ユーザーの意図を正確に理解して対応を継続できます。
◾️現場で作り込める開発環境
専門的なプログラミング知識がなくても、視覚的な操作でバーチャルアシスタントの構築が可能な「ノーコード・ローコード」を採用しています。これにより、現場のニーズに合わせた迅速な導入と改善が可能です。
◾️最新AIとの柔軟な組み合わせ
Microsoft Azure、OpenAIなどの外部AIサービスとの連携実績に加え、今後は人間の細かい指示なしに自ら計画、タスク生成および実行が可能な「自律型AIーエジェント」の活用も予定しており、より高度な自動化に対応していきます。
IIJエンジニアリングの独自性
そして、この優れたツールを、運用実務実績が豊富なIIJエンジニアリングが扱うからこその強みが以下の3点に集約されます。
1. 実務に即したデザイン
自社で大規模なコールセンターやデータセンターを長年運営しているため、その実体験から得た「現場で本当に機能するトークスクリプトやFAQ」のナレッジを設計に直接反映することが可能。これにより、実効性の高いAI運用を構築できます。
2. 導入期間の圧倒的な短縮
これまで数多くのお客様への導入を通じて蓄積してきた「自動化パーツ」や、最新の活用技術に関する知見を最大限に投入します。これにより、自社のみで構築した場合には6ヶ月以上かかるプロジェクトを、2〜3ヶ月という短期間でリリースまで導くことが可能です。
3. BPOサービスとのハイブリッド提案
AIの導入支援だけでなく、当社の有人サポートセンターやBPOサービスをシームレスに併用できる体制を整えています。AIで自己解決できない複雑な案件は、これまでのやり取りを引き継いだまま当社の熟練オペレーターがカバーする、一気通貫の柔軟なサポートモデルを提供できます。
このプラットフォームを導入することで、CX(顧客体験)、EX(従業員体験)、AX(オペレーター体験)の「3つの視点」で同時に改善を図ります。
また、ブラウザ上で通話ができる「TOLFA」とKore.aiを統合することで、通話料無料のAI応対も提供可能です。仮にAIで解決できなかった場合でも、それまでの対話内容を引き継いで有人オペレーターへスムーズに転送できるため、顧客満足度の向上とコスト削減を両立させることが可能です。
AI事業が目指すビジョンと今後の展望
当社のAI事業は、目先の効率化だけをゴールとはしていません。見据えているのは、AIが自律的に業務を遂行し、人間がより付加価値の高い役割に注力できる「自律型AIエージェント」の実現です。具体的には、以下の3段階のロードマップに沿って、新しい運用のスタンダードを創り出していく想定です。
第一段階:AI活用の体験と浸透
まずは実際の業務にAIを組み込み、自動化によって生まれる余裕や利便性を肌で実感していただくフェーズと位置付けています。
第二段階:業務の再定義とシフト
定型的な業務をAIに任せることで、人間はより高度な判断が必要な業務や、お客様のビジネスを成長させるための戦略立案に専念できる環境を構築します。
最終段階:自律型エージェントとの共創
AIが自律的に判断し業務を実行する中で、人はその実行結果の最終的な判断を行い、ビジネスの進むべき方針を決定する役割へとシフトしていきます。
このビジョンを形にするため、私たちは特定の業界に特化したソリューション企画も強化しています。例えば、ケーブルテレビ業界向けの「CATV AIエージェント」のように、業界の専門家とタッグを組んで実務レベルで本質的に役立つAIを社会に浸透させていくことが、私たちのミッションだと考えています。
現在、DX推進部ではこの未来を共に創っていく仲間を募集しています。専門的なスキルも大切ですが、それ以上に私たちが大切にしているのは、以下のような前向きな姿勢です。
◾️「お客様の困りごと」に寄り添う気持ち
技術を押し付けるのではなく、お客様が本当に解決したい課題は何なのかを一緒に考え、並走できる方。
◾️新しい仕組みを柔軟に楽しめる姿勢
これまでのやり方に縛られすぎず、「AIを使えばもっと便利になるのでは?」と、新しいツールや仕組みを自ら試し、改善していくプロセスを楽しめる方。
◾️「人×AI」の可能性を探求する好奇心
日進月歩のAI技術に関心を持ち、それを現場の運用にどう活かせるかを、チームの仲間と共に前向きに追求し続けられる方。
IIJグループの安定した環境で、新しい領域にスピーディーに挑戦していく。そんな変化のある環境で、自身のスキルを磨きながら成長したいという熱意のある方のジョインを心よりお待ちしています!
IIJエンジニアリングでは、新卒・中途ともに採用強化中です!
この記事を通して、少しでもIIJエンジニアリングにご興味をお持ちいただけましたら幸いです。カジュアル面談も常時受け付けていますので、ぜひご応募ください。