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【SP対談】スピード感や柔軟性と、日本テレビならではの堅実さも備えたClaNで未来をつくる。

プロフィール
小林 大祐/Kobayashi Daisuke
日本テレビ放送網株式会社 社長室新規事業部 副部長
株式会社ClaN Entertainment 社外取締役

ノースウェスタン大学 ケロッグ経営大学院卒。リクルート、マッキンゼーアンドカンパニー、グリーを経て日本テレビに入社し、戦略的投資や新規事業開発に従事。2018年より日本テレビのeスポーツ事業をリードし、eスポーツ専門子会社アックスエンターテインメント㈱の代表取締役社長を務める。

eスポーツ専門番組『eGG(エッグ)』制作責任者・eスポーツチーム『AXIZ(アクシズ)』代表。

ClaN Entertainmentでは通年で協力いただける社員を募集しております!
今回はClaN設立当時の話をするのに欠かせない社外取締役の小林に、代表の大井がインタビューします!

「最初は全然相手にされなかった」それでも、貫き通した

大井:社外取締役であり、個人的にはVTuber事業の立ち上げメンバーと言っても過言でないと思っている小林さんに、改めて私との関係性やVTuber事業、ClaNについて伺いたいと思います。小林さんと出会ったのは4、5年ほど前ですが、当時どんな仕事をされていましたか?

小林:その時私は日本テレビの社長室メンバーとして新規事業を募集する仕事をしていました。元々リクルートに勤めていたのですが、リクルートでは新規事業を社員が提案して、自らの手で事業化していくという仕組みがあります。私自身もその仕組みを活用して新規事業の立ち上げをしたこともありましたし、良い仕組みだと思っていたので、日本テレビの中でも同じような仕組みが根付いて、大井のような若者も含めてどんどん社内から新しい提案が生まれ、事業化することができれば、若者が早くビジネスの最前線に立つことができ、成長スピードも速くなって人材が育ち、社内の雰囲気全体も変えられると思い、新規事業の提案の仕組み自体を作っていました。

大井:そんな中、VTuber事業の原型となるようなYouTuber事業やMCNのビジネスをやりたいという提案をしたのが出会いでしたね。

小林:そうだね。日本テレビの新規事業として若者が提案し、研究していくテーマとしてはすごく良いのではないかと思っていましたし、大井も勢いがあったので、一緒に作ったというよりは、どんどん攻め込まれたという感覚に近いですね(笑)

大井:無理やり巻き込んでいったような感じはありましたね(笑)

小林:自分自身も元々新規事業やコンテンツビジネスを手掛けてきたので、当然YouTuberというテーマがおもしろいと思ったし、研究すべきだと思って研究チームを作ることも応援していました。そもそも、そうするだけの勢いが大井にあったということは大きかったですね。そういうきっかけで最初はMCNをやっているベンチャー企業にどういう風に運営しているかなどをヒアリングに話をしにいったりしていましたね。

大井:既に第一線のベンチャー企業にヒアリングに行っても、最初は全然相手にされなかったので、なおさらムキになってしまいましたけど、知見でも経験でも全然敵わないというのが立ち上げ前でしたね(笑)

小林:それでもへこたれなかったのは良かったよね。でも、あるタイミングから、いつの間にかテーマがVTuberになったよね。

「無理やり巻き込んでいった」意外にも視野が狭かったからこそできたこと

大井:YouTuberの中でも領域を狭くした方がいいと言われてVTuberに絞ったというのが経緯ですね。小林さんはeスポーツ事業もされていて、VTuberと領域としてはかなり近いと思うのですが、当時VTuberに対してはどういう印象を持たれていましたか?

小林:VTuberに対しては、少し未来のもの、将来絶対来るだろうものと思っていたね。SFや近未来アニメで、アイドルがバーチャルで、中身は存在しないというようなモチーフは存在していて、技術の進歩を考えると普通に起こりうる未来だと思うんだよね。けれどもVTuberはそれを半ば先取りしていて、外はCGで中はリアルというハイブリット感があるなと思っていた。ただ、当時の技術では作るのにお金や時間がとてもかかっていたので、未来は先取りしているけれど、普通のYouTuberに比べると初期費用や手間がかかるなという印象が最初はありましたね。中の人もちゃんと配信にコミットしないといけない割に顔は出せないというデメリットがあったり。

大井:ビジネスとしては実はコスパが悪いというか、その時はビジネスの知見も足りていなかったし、視野が狭かったと思います。ただ、視野が狭かったからこそ踏み込めた側面もありましたね。客観的に見れば、ターゲットが狭くてコストがかかるところにわざわざ乗り出すということは、成功の可能性としては高くないリスキーな事業ではあると思います。そんな状況からClaNの設立に至ったり、市場としても事業としても勢い付いてきたと思うのですが、そのあたりはどのように見ていましたか?

小林:VTuberがここまで一気に広まるとは全然想像していなかった訳ではないのだけれど、想像の上限というか(笑)想像し得る範囲のMAXスピードで進んでいった印象ですね。人気のVTuberさんがどんどん誕生していって、気がついたらYouTuberの中の上位ランキングをVTuberが総なめした感じがありましたね。これまでアイドルやアニメを推していた人たちがファンとして入ってきたなという印象でした。また、中の人も本当の意味で活躍できるようになったなと感じましたね。最初の頃は、顔も出せないし制約もある状態だったものが、むしろポジティブに変換されて活躍できるようになりましたよね。それだけ盛り上がってくるとCGも豪華になっていったし。イベントや音楽、ゲームも入ってきてこんなに正のスパイラルが生まれるんだと思いましたね。

大井:今後のVTuberやメタバース市場は大きくなっていくのか、小林さんから見てどういった可能性があると思いますか?

小林:大きくなっていくのは間違いないと思うけれど、それがどれくらいの時間軸で進むかは分からないですね。利用者からするとテクノロジーの発展のおかげで、デジタルの世界に没入感を持って入ることができて、さらに色々な体験が出来るようになります。自分もVRヘッドセットを持っていますが、今できていることはもちろん楽しいし、これからもっと楽しくなると思うと、可能性しか感じないですね。

「スピード感とフットワークの軽さ」そして日本テレビならではの堅実さ

大井:小林さんから見てClaNの組織やカルチャーはどういったものだと思いますか?

小林:大企業の新規事業としては非常にスピード感があってフットワークが軽いなと思う。これは分社化する前から変わらない良いところですね。YouTuberのMCNではなくてVTuberでいこうとなった時に、大井をはじめとした起案者がグループ会社の中で強いIPを持っているところを探し出して、アニメーション映画等の企画制作を行うタツノコプロに突撃したりしていたよね。この事業が立ち上がったのは、日本テレビの中でも新規事業を応援していこうという試みだったので、自分も含めて柔軟にスピード感を持ってやることを応援しているし、大企業の論理でそれがスピードダウンにならないように見守っているつもりです。なので日本テレビの中でも非常に期待されていますね。また日本テレビだからこそ得られる信頼もあると思うから、そこも上手く活用していけば、早く柔軟に、堅実にビジネスを伸ばせる気がしますね。

大井:あの時は本当に突撃でしたね(笑)他のスタートアップ企業もスピード感がすごいですし、ClaNはそれよりも早くという意識で動いているのですが、他社と比較してClaNの強みは何だと思いますか?

小林:大手VTuber事務所などもありますが、そういう立場でなければ戦えないということはないと思います。市場が業界大手の会社で賄いきれないほど大きくなってきて、その中で後追いかもしれないけれど、先行会社に負けないように、作りたいものをちゃんと真剣に取り組み続けた会社が大きくなってくると思います。もちろん業界トップの会社は目指すべきですが、確実に市場が大きくなる中で自分達の技術も大きくしていき、作りたいものを真摯に作っていけば、スピード感や柔軟性と、日本テレビならではの堅実さも備えたClaNの素晴らしいメンバーと未来をつくることが出来る会社だと思いますね。

大井:小林さんから見て、どんな人にチームに加わって欲しいですか?

小林:最近思っているのが、コンテンツをつくる世界やVTuber、インフルエンサーなど、楽しんでもらうビジネスにはたくさん成功の方程式があると思うんだよね。人気者にも色々な人気者のあり方があって、嫌われキャラもあれば可愛さで勝負しているものもあるよね。だから何か一つが正解というのはなくて、自分なりの成功の方程式やロジックを突き詰められる人が向いていると思います。そういうメンバーが集まって、人気のコンテンツが生み出せていけたらなと思いますね。

大井:正解がないからこそ、自分なりのロジックを持っていないと戦っていけないですよね。

小林:そうなんだよね。でないと逆に、大手VTuber事務所などの成功事例ばかり見てしまってそのまま真似をしたりする。けれどそれは自分達の得意なことではないから、真似するけれど上手く行かない。そうなった時に別の会社の成功パターンが見えてきて、じゃあこうすればいいんじゃないかってまた真似をしてしまう。インターネットの世界は、プラットフォーマーなどであれば真似することも大事だけれど、僕たちがやっているのはクリエイティブやエンターテインメントの側面も大きくて、人気や楽しさの世界なので、やっぱり真似するだけではダメで、自分なりの人気の方程式が必要だと思いますね。

大井:ビジネスといえどもクリエイティブの要素が必要なのがエンターテイメントビジネスの面白い部分ですよね。ClaNとしてもそういった側面を大事にして、事業そして会社を成長させていきたいと思います!

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