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シリコンバレーな環境でプログラミングを学ぶというのはつまり?

こんにちは!日本語プログラム事業責任者の新徳雅隆です。

今日はコードクリサリスがシリコンバレー式のコーディングブートキャンプであるとめちゃくちゃキャッチーな言葉で謳っているのに対して、それって結局どういうことなの?というのをお話します。

結論から言います。

シリコンバレー式 VS 日本式という二項対立で考えるべきではない

です。むやみやたらにシリコンバレー式だから価値があるんだぜ!と言いたいわけではないし、逆にシリコンバレー式じゃなくても日本独自のやり方でも良いじゃんと考えるべきでもない。もしシリコンバレー式じゃなくても日本独自のやり方で良いじゃんと思う人がいたとしたら、それはもうルサンチマンですね。

コードクリサリスはシリコンバレー式と日本式を対立する軸として考えていません。それなのにシリコンバレー式と言っているのは、シリコンバレーで培われている原則やベストプラクティスが必ず日本にもそのままなのかもしくは日本ナイズする形かで、役に立つと考えているからです。

これからはグローバルの時代なのだから、日本から見た外国人がどんどん日本に来て活躍できるようにすれば万事良いというわけでもない。逆に日本人だけの環境で活躍できるような人材になったとしてもダイバーシティあふれる環境でストレスなく仕事することは難しいでしょう。

ありがたいことに日本で働きたい外国人が一定数いるこの世の中にあってその人たちがソフトウェアエンジニアリングを通して日本で働くという選択肢を手にすること、世界を舞台にして働きたい日本人がダイバーシティ溢れる環境で働ける適合力を身につけること、そしてシリコンバレーで培われている原則やベストプラクティスをシェアし、それをそれぞれの現場で活用できるレベルまで腑に落とすこと、これがコードクリサリスが提供しているものです。これが私たちのシリコンバレー式の意味です。

日本で働きたい外国人が、日本で働くという選択肢を手に入れられる

コードクリサリスのイマーシブプログラムは現在(11期目)で半数が外国人です。彼らの中にはもちろん卒業後に母国に戻って職を探す卒業生もいます(※)が、日本で職を探す人も大勢います。

つまりまだ日本で働きたいという外国人がいてくれているということです。日本はまだまだ外国人に対して冷遇していると僕は思っていますが、それでも改善はされてきていると思っているしそう信じたい。そして私たちが、彼らが日本で活躍することをサポートすることによってさらに日本で海外から人が来たいと思い、また住みやすくなるサイクルを加速させたいと思っています。

※補足ですが、海外からコードクリサリスに来て、また海外に戻り職を探す生徒さんもいらっしゃいます。つまりそれほどコードクリサリスのプログラムは海外でも話題になっています。

日本人がグローバルな舞台で働ける力を学べる最高の溢れる環境

当たり前の話ですが、グローバルな舞台で働こうと思えばいろいろな国から来た人たちと一緒に働くことが必須となります。そしてこれは近いうちに日本でも起こりえます。コードクリサリスは幸いにも海外からもたくさん生徒さんが来てくれていて、プログラミングを学ぼうとしている。プログラミングを学ぶという目標をともにしながら、マルチカルチャーな環境でコミュニケーションする練習ができる最高の環境です。

これは海外から来た生徒さんたちに一方的に教えてもらうわけではありません。海外から来た人たちも特に日本に住もうと思えば、日本語や日本文化を積極的に学びたいし、学ばなければならないわけです。コードクリサリスには言語交換のみならず、文化交換までできる環境があります。

ここで「英語なんか翻訳アプリがもうどんどん精度が上がっているんだから不要」議論が浮上しそうなところです。僕はこの「英語不要論」において本当に英語が不要だと思っていて、英語を不要と考えている人を見たことがありません。英語不要論を唱える人は、「本当は英語を話せるようになりたいし、なるべきだと思っているけどできない。翻訳アプリがあるからそこまで頑張る必要がない」という内容です。

そもそも英語を話せるべき VS 英語を話さなくても良いという議論の設定も間違っていて、ここには大事な文化を超えたコミュニケーションの大切さと大変さが抜け落ちています。声を大にして言えますが、たとえ翻訳アプリがとんでもなく性能が上がって瞬時に英語を話せるようになったとしても、ダイバーシティある環境で実際にコミュニケーションしたことがない人は、その環境で働くことにとても苦労します。

なぜか。

文化のちがいがコミュニケーションにおいて難しさを生むからです。日本はよくハイコンテクストと言われていて「言わなくてもわかるでしょ?」と言いますが、海外の人に対してその姿勢で臨んでも「何が言いたいの?」と言われたりしてミスコミュニケーションが起こるでしょう。教育システムのちがいも文化の違いを生みます。日本の教育システムは正答がある問題をいかに効率よく解くかを重視しているので間違いを犯すことが罪だと思ってしまう傾向があるように思いますが(言いすぎかもしれませんが、この傾向は顕著に起こっていてわからなくても質問できない人は多い)、アメリカ出身の人は人によるかもしれませんがよくよく質問する。こういった文化の違いとさらに人それぞれにあるバックグラウンドによってコミュニケーションは変わってくるのです。

では日本に閉じこもっていればよいかというとすでにそういうわけにはいかない時代になっています。なぜならもう日本だけを相手にした仕事というのは縮小するのみだからです。様々な会社がグローバルと叫んでいることを見ればわかるし、またメルカリのような日本発のユニコーンを筆頭にしていろいろなスタートアップも世界を視野に入れているわけです。まったなしで文化をまたいだコミュニケーションは必須になってきます。

シリコンバレーで培われたナレッジをシェアする

海外から来た人に対しても日本出身の方に対してもシリコンバレーで培ったナレッジをシェアしています。明確にシリコンバレーと日本では情報の鮮度に違いがあるのは事実で、人によって、または会社によって立派に世界レベルにキャッチアップしているところももちろんありますが、まだまだその情報の鮮度の違いによって効率的にできていない部分は大きい。そのギャップを埋められるのは知識ではなく個々人のマインドセットです。いかに新しいものにキャッチアップして試してみるか。以下に試してみたものを実際に使えるかどうかを検証するか。これを不断に続けることによってこれを読んでいただいている方の価値またはその方の会社の価値は希少になっていきます。

またアジャイルとはなんですか?という質問に対してなかなかの数の人が「開発手法」と答える方が多いと思います。アジャイルとは原則でありベストプラクティスであり、これこそ私たちが大事にしているポイントの一つです。いかにお互いをメンタリングして個人として、チームとして磨きをかけていくか、これを教えています。たとえばこの点は日本ナイズが必要な点です。ただ単にシリコンバレーではこうしているからでは通らない。日本人や日本の教育の現状を踏まえて、どのように働きかければコミュニケーションをはじめとしたソフトスキルが磨かれるのかを考え、組み込んでいるのが私たちのカリキュラムです。

シリコンバレー式 vs 日本式や、英語を話せるべき vs 英語は不要というような二項対立では私たちは考えておらず、シリコンバレーで培われたナレッジを活用すれば日本が盛り上がると信じており、また英語に関しても言語の問題として考えてはおらず、グローバルな舞台でコミュニケーションできるようにするためにはどうすればよいのかを、日々改善しながら教えています。

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