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【開発秘話】保険業界の統一を目指す『ソリシター君』はどうやって誕生したのか?

こんにちは!SEIMEI広報担当の林です!

今回は、保険業界初の引受目安一括検索機能を筆頭に進化を続ける保険プラットフォーム『ソリシター君』の開発秘話について津崎CEOと、初期開発メンバーである土佐、船越のエンジニア2名にお聞きしました!

今や保険代理店339社、保険募集人15,282人、保険会社2社に導入され、多くのユーザー様から高評価を頂くサービスが一体どのようにして生まれたのか、深掘りします!


【まず、開発初期メンバーである土佐さんと船越さんは、どうしてSEIMEIにジョインしようと思ったんですか?】

土佐:保険業界ってレガシーな文化というか、当時から全然IT化進んでないっていう話を聞いてて、まだ紙文化中心のところにITソリューションを持ち込んで何かを改善できるっていうのは面白そうだなと思ったのと、津崎さんの見ているビジョンが面白そうだなと思ったので、ジョインを決めました。

船越:私は以前から、もともと保険業界に関するプロダクト開発に携わってたんですけど、その流れでまた保険業界に関わる仕事って面白そうだなと思ったからですね。保険業界って全然IT化されていないところが多くあって、そんな中でまた携われるのは面白そうだなと。あとは正直、ほぼ何もない段階でジョインしたところで、そこで何か失敗しても食いっぱぐれることはないだろうという変な自信があったんですよね(笑)

これがダメならまたほかのことやればいいやと思って、だったら面白そうな方を選ぼうとジョインしました。

【ソリシター君を作ろうと思ったきっかけ・原点について教えて頂けますか?】

津崎:今から5年以上前の2017年11月に、自身4つ目のプロダクトだった入院給付金請求チャットボットが全然うまくいかなくて、人間4つも失敗するとそろそろ学習しないといけなくてですね…。

次こそは何がいいかなと思ったときに、今までのプロダクトはどれも自分自身がユーザーじゃなかったことに気づいたんです。

「今度は自分自身をユーザーにしよう」と思ったのが最初のきっかけです。

僕も長年保険セールスをやっているんですけど、あるとき医療保険を探している歯科医院経営者のお客様と出会って、その女性は心室中隔欠損症という先天性の病気をお持ちだったんですね。

当時僕が提案できる、医療保険商品のある保険会社が14社あって、どの保険会社の医療保険ならより良い条件で加入できるかを病名で検索するわけなんですが、14社の引受目安を自分で各社分PDFや紙とかで地道に調べるんです。

無条件加入できる保険会社が1社見つかったんですけど、そこにたどり着くまでに1時間もかかったんですね。

その時、「これに1時間かかるというのは、営業マン個々の優秀さに関係なく誰でもこのくらいかかってしまうんだろうな」と思ったんです。

生保レディーなどの保険会社1社専属募集人ならば引受目安も1社分しか見ないので時間はかからないと思いますが、実際、僕のような乗合保険代理店募集人も増え続けている中で、自分自身がその不便さに怒りを覚えたんです。

怒りを覚えることにはビジネスチャンスがありますが、「なんでこれを一括で検索できるシステムが世の中に無いのかな」と思ったのが原点です。

林:今までも、何回も引受目安を調べる作業ってあったと思うんですけど、ビビっときた感じですか?

津崎:そうですね。それまでもずっと紙やPDFで調べていたけど、保険業界内に長くいると思考停止というか「そういうもんだよね」ってなっちゃってたんですよね。ただ、4つ目のプロダクトが失敗したタイミングだったこともあって、気づくことができたんですよね。1時間って結構な時間だと思うんですよ。その1時間で売上が上がるわけでもないですし。

単なる検索に、Googleとかが既に存在している現代において、自分がPDFや紙で検索していることに対してやっと違和感を持つことができました。

で、その時に「ほかに良いサービスないのかな」と調べてみたんですけど、保険料や返戻率の比較検索ができるサービスは既にあったんですね。

ただ、引受目安検索に関するサービスはどこにもなくて。

引受目安って常に見る業務情報ではないんですけど、生命保険セールスをやっている人だったら必ず通る業務フローなので、少なくとも自分自身は使うし、同業者の友達も使うだろうし、そして保険募集人の数ってとても多いので、「いけるんじゃないかな」と。

今回は自分自身をユーザーに据えたアイデアだったので、確信を持つことができたんですね。

正直、具体的にどれくらいのビジネスサイズになるかはわかっていなかったんですけど、保険マーケット自体がすごく大きいので、ここから入り込んでデカくしていきたいなって思ってましたね。

【はじめに、どんなことから着手されたんでしょうか?】

津崎:まずはエンジニアと話してみたいけど、知り合いが誰もいなかったんで、Yentaっていうビジネスマッチングアプリに登録しました。登録してすぐに、アプリ内で土佐君と知り合いました。

目黒のイタリアンでランチを一緒に食べて、今までの失敗や新しいプロダクトの構想とかを話したかな。

日本生命子会社のニッセイキャピタルがやっていたニッセイアクセラレーションプログラムがありまして、シードで5,000万円出資するよ、みたいなプログラムでした。

とりあえずっていう軽い気持ちで応募して、面接でビジネスモデルの説明をしてこれに通ったんですね。

当時は日本生命の協力を取り付けられればうちのサービスはうまくいくんじゃないかなって考えもあったと思うんですけど。実際には保険会社系CVCから出資を受けてしまうと事業に色がついて、他保険会社が嫌がるから厳しいんですけどね。

で、このアクセラに参加するためにはチームにエンジニアがいないと話にならないので、土佐君に協力をお願いして。

アクセラのキックオフプレゼンが2018年1月にあって、その時はプロダクトデモもなかったんですけど、引受目安が一括検索できない現状はおかしいっていう話をして、その場にいらっしゃった投資家の方々からは賛同を得ることができましたね。

林:そこから、本格的に開発に取り掛かったんですね?

土佐:最初はWindowsアプリ版のソリシター君から作り始めました。

当時アレクサが流行っていたことや、保険募集人ユーザーはデバイス触るのに慣れていない年代の方が多いって聞いてたので、PCに不慣れでも使いやすいようにと音声認識で検索できるように作ってました。

音声認識は結果あまり使われなかったので、テキスト検索の仕様に変えたんですけどね。


【ココに拘りました!というポイントはどんなところですか?】

津崎:UIはシンプルさにこだわりました。

今でもソリシター君はシンプルだと思うんですけど、保険募集人の平均年齢って50代なので、そういった年代の方でも問題なく使えるように、操作方法が複雑にならないように、とにかくボタンを1つでも少なくしようと意識はしていました。

ソリシター君ユーザーの保険代理店様で、高齢な保険募集人の方が多くいる保険代理店様がいらっしゃるんですけど、「使いやすくて皆喜んでいます」とのお声を頂いて、間違ってないんだなと確信が持てたので、複雑な機能開発で変に自己満にならないようにしています。

【開発にあたりどんなことで苦労しましたか?】

津崎:自分をユーザーに据えて構想していたのでサービスイメージに関しては苦労はあまりしなかったですね。

ちょっと知り合いに声かければユーザーの意見もいくらでも聞けますし。

僕が開発工数を無視して、こういうのがすぐにできるって言っちゃうところはありました。苦労、ではないかもですけど当初の見通しよりも時間がかかってしまったなと。

林:船越さんはどうですか?

船越:Windowsのアプリ版を作ってから2か月位経ったときに僕がジョインしたと思うんですけど、最初プロダクトの話とか、実際のモノ(ソリシター君)を見た時に「これなんでブラウザじゃないんだろう」っていうのはすごく疑問に思った記憶があります。

なので、保険会社の方とのMTGの場にも同席することが結構多かったんですけど、その際にちょこちょこ色々自分から質問しても、やっぱりWindowsアプリだとインストールしてもらうのが非常に難しいなと感じていたので、ブラウザ版にしましょうよと津崎さんの説得を頑張りました(笑)

土佐:最初Windowsアプリの方が親しみがあるって聞いてたので、アプリ版で作ってたんですけど、実は僕も「ブラウザでやりたいな」とは思ってたんで、船越さんが意見を強く言ってくれてよかったです(笑)

大変だったことは、強いて言えばオフショアの方が最初作ったものを引き継いだんですけど、色々見た時に容量不足だった点があって。

例えばソリシター君内のデータが少ない時は問題なかったんですけど、データ量が増えていくと動かなくなってしまうことがあって、データが多くなればなるほど処理時間がかかる状態になってしまっていたり、そういう不具合をしらみつぶしに探して直していったことですかね(笑)

【最後になりますが、今後、ソリシター君はどうなっていくんでしょうか?】

船越:保険業界において、なくてはならないインフラの一つになっていくと思います。

とはいえインフラになっていくために必要な開発に対してメンバーがまだまだ足りていない状態なので、開発者で興味のある方をお待ちしています。

土佐:直近、保険商品などの研修が行える機能をリリースしたりと、今までの業務検索以外にも募集人の方々に役立つ機能を開発していく予定なので、保険業務フローにおいて必須のサービスになるよう、開発を続けていきたいと思っています。

まだまだ現状の保険業務においてユーザーペインは沢山あると思うので、将来的にソリシター君でそれら全てを解消していく予定です。

また、開発陣もちょっと前までは2~3人程度の規模感でしたが、現在は様々なシーンで活躍されてきた方々がジョインして下さったので、チームとして機能してきてとても楽しい時期だと思います。ぜひ気になった方は応募してみてください!

津崎:これまではシンプルな検索便利ツールだったと思うんです。便利なだけってことは、別になくても生きていけるわけですよね。

ですが、研修機能もリリースしましたし、どんどん必須のインフラになっていくことを目指します。

検索自体は誰もがやるけれど、最悪人間はGoogleがなくても調べられるわけですよね、本買ったりして。

それと同じで、特にこれがtoCじゃなくてtoBの場合、業務システムの場合は必須というかmust haveにならなきゃいけないって思ってます。

それが何なのか5年前はよくわかってなかったんですよね。でも引受目安という非常にいい切り口から入っていけたなとは思ってます。

将来像ですが、保険会社⇄保険代理店のコミュニケーションにおいて、必ずやるインフラ業務ってありますよね。今狙ってるのは保険業界特化のHR系サービス、そしてデータ収集サービスを考えています。電気、水道、Wi-Fiのようなインフラ的な業務を担っていきます。

保険業界においてDX化できることは全てやっていくつもりなんですけど、まずはインフラとしての地位を確立した後に、保険会社の売上を向上させるデータマーケティングに力を入れていくつもりです。その順序がビジネスとして正しいんだってことを僕もようやく学びました。

そこに辿り着くための道筋が明確に見えてきて、プロダクトに落とし込んでいくんですけど、新しいメンバーにどんどんきてほしいと思ってます。

楽しいフェーズに突入していますので、募集要項に当てはまる方は是非、お待ちしています!

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