現在、育児時短勤務中の、元編集部社員・現情報システム部社員です。
佑人社では模擬試験や入試問題の製作・採点業務・成績処理、および採点システムの提供を行っています。
最近では、共通テストで日常生活に関係した内容が出題されているように、社内で見かける問題も日常生活に絡めたものが増えてきました。
そこで、育児中や日常生活の中で「こんな問題も考えられるなぁ」と思ったもののうち、ボツ案を紹介してみます。
我が子がまだ哺乳瓶でミルクを飲んでいたときのことです。
普段通り、哺乳瓶にミルクの粉と熱湯を入れてよく混ぜて、冷水を入れたボウルに哺乳瓶を入れてミルクを人肌程度まで冷ましていました。
ただ、冷水がぬるくなってもミルクが人肌程度まで冷めなかったので、冷水を交換してミルクを冷ましていました。
そして、ミルクを冷ましている最中に、またしても疑問が生じてしまいました。
100℃のミルク100gを、0℃の冷水100gを使って最も効率良く冷ましたら、いったい何度までミルクを冷ませるか?
※ただし、ミルクと冷水の比熱は1cal/℃・g、哺乳瓶は無視し、熱はミルクと冷水の間だけでやり取りされるものとする。
(読んでいる皆さんも考えてみてください。少し下に私なりの考えを書いています。)
普通に考えれば、ミルクと冷水の質量が等しいので、100℃と0℃の平均の50℃までミルクを冷やせます。
ただ、もっと効率が良い方法があるのではと色々な方法を考えました。
そこで思い出したのが、2007年に出題されたセンター試験物理の問題です。
2つの湯飲みを使ってお湯を冷ますときの、冷め方の違いについて出題されていました。
お湯を2つの湯飲みに分けて入れるより、1つの湯飲みにお湯を全部入れて、その後にもう1つの湯飲みにお湯を移す方がお湯が冷めるというものです。
この問題から考えると、ミルク100gを冷水50gで冷ましてから冷水を捨てて、残った冷水50gでミルクを再度冷ます方がミルクが冷めることになります。計算してみると、約44.4℃まで冷めることがわかりました。
ただ、ここで考察が終わらずさらに次のことを考えてみました。
A.2回に分けて冷ますとき、冷水の質量は50gずつが最適なのか?
B.冷水を分ける回数を3回、4回と増やした方がより冷めるのか?
この2点について色々と計算した結果、次のことがわかりました。
・冷水をn回に分けて冷ますときは、冷水の質量をn等分するときが一番冷ませる
・nを大きくするほど、ミルクを冷ませる
この2つから、100℃のミルク100gを、0℃の冷水100gを使って最も効率良く冷ますと、次のようになります。
「0℃の冷水100gをn等分した1つ分で、100℃のミルク100gを冷ましては1つ分を捨てて徐々に冷ます」作業をn回繰り返すと、100×(n/n+1)^nまでミルクの温度が下がります。
そして、n→∞で極限を取ることで、ミルクの温度は100/e≒100/2.718≒36.8℃まで冷ませることがわかりました。(eはネイピア数)
単にミルクを冷ますだけの話がここまで色々な考察ができましたが、弊社で扱っているのは中学入試・高校入試なので、さすがに難しすぎるのでボツ案としました。
さて、こんな「身近な現象からつい作問してしまう」社員がいる佑人社では、入試問題や模擬試験の作問だけでなく、採点業務・成績処理、および採点システムの提供を行っています。
日頃、「こういう内容はよく出題されるな」「この切り口だと面白い問題ができるな」と色々と想像される方は、試験問題を扱っている佑人社と相性が良いかもしれないので、興味を持っていただけたらと思います。