みなさんはじめまして!
北海道の浦河で「神馬建設」という工務店の社長をしている神馬充匡(じんば みつまさ)です!
【プロフィール】
代表取締役6年目になる、今年47歳。 学生時代から17年間土木を学んだ後、 実家の工務店にもどり、建築14年目を迎える三代目です。 やらない後悔より、やって後悔。 一度きりの人生。楽しくやりきろうって思っています。
「地方移住はやめとけ」
「田舎暮らしはデメリットしかない」
そんな言葉を目にして、不安になっていませんか?
自然に囲まれた暮らし、のびのびとした子育て、ゆったりとした時間。
SNSやYouTubeでは魅力的な地方暮らしが発信されていますが、その一方で「仕事がない」「人間関係が濃い」「病院が遠い」など、ネガティブな声も少なくありません。
実際のところ、地方移住は本当に“やめとけ”なのでしょうか?
それとも、正しく理解すれば豊かな選択肢になり得るのでしょうか。
この記事では、北海道・浦河町で実際に暮らす移住者のリアルな声と、地域で長年家づくりを行ってきた工務店の視点から、地方移住のメリット・デメリットを包み隠さずお伝えします。
良いことも、困ったことも、どちらも本音で。
そのうえで、あなたにとって地方移住が「後悔する選択」なのか、「帰る場所になる選択」なのかを、一緒に考えていきましょう。
なぜ「地方移住はやめとけ」と言われるのか?
「地方移住」と検索すると、必ず出てくるのが
「やめとけ」「後悔する」「デメリットしかない」という言葉です。
なぜここまでネガティブな意見が多いのでしょうか。
それは、地方暮らしには“理想と現実のギャップ”が確かに存在するからです。
ここでは、多くの人が実際に感じる代表的な理由を整理していきます。
① 仕事が少ない・収入が下がる可能性がある
地方移住で最も大きな不安は「仕事」です。
都市部と比べると、
- 求人数が少ない
- 職種の選択肢が限られる
- 給与水準が低い場合がある
といった傾向があります。
特に専門職やキャリア志向が強い方の場合、
希望条件に合う仕事が見つからないケースもあります。
リモートワークが可能な職種であればハードルは下がりますが、
通信環境や仕事スペースの確保など、事前確認が必要です。
② 買い物や病院が遠い「生活インフラ」の問題
都市部では当たり前のようにある
- 24時間営業のスーパー
- 複数の総合病院
- 電車やバスの高頻度運行
こうした環境は、地方では一般的ではありません。
ちょっとした買い忘れでも車で往復数十分かかる。
専門医にかかるには隣町まで移動が必要。
こうした「日常の距離感」が大きく変わることに、戸惑う人は少なくありません。
③ 人間関係が濃い・閉鎖的と感じることがある
地方では、近所同士のつながりが都市部よりも強い傾向があります。
それは安心感にもなりますが、
- 地域行事への参加
- 近所付き合い
- 暗黙のルール
に戸惑う移住者もいます。
「よそ者扱いされるのでは?」という不安から、
心理的ハードルを感じる人もいるのが現実です。
④ 子育て・教育環境への不安
子育て世帯にとっては、
- 学校の選択肢が少ない
- 塾や習い事が限られる
- 通学距離が長い
といった点が気になるところです。
都市部のように「選べる環境」とは異なるため、
教育方針との相性を事前に確認する必要があります。
⑤ 自然環境の厳しさ
地方は自然が豊かですが、それは同時に
- 豪雪
- 台風や強風
- 虫の多さ
- 冬場の光熱費増加
といった現実とも向き合うことを意味します。
“自然と暮らす”ということは、
自然の厳しさも受け入れるということでもあります。
⑥ 車が必須の生活になる
多くの地方では、生活の前提が「車移動」です。
- 通勤
- 買い物
- 通院
- 子どもの送迎
ほぼすべてが車中心になります。
都市部で公共交通に慣れている人ほど、
最初は大きな変化を感じやすいでしょう。
⑦ 孤独や娯楽不足を感じることも
商業施設やイベントの数は都市部より少なく、
刺激の多い環境を求める人には物足りなさを感じる場合があります。
また、友人が近くにいない場合、
最初の数ヶ月は孤独を感じやすいのも事実です。
それでも地方移住は「やめとけ」がすべてではない
ここまで読むと、「やっぱり地方移住は大変そう」と感じるかもしれません。
しかし重要なのは、
これらは“すべての人にとってのデメリット”ではないということです。
不便さと感じるか、余白と感じるか。
人との距離を負担と感じるか、安心と感じるか。
価値観によって、同じ環境でも受け取り方は大きく変わります。
次の章では、北海道・浦河町という具体的な地域を例に、
データと実際の暮らしのリアルを見ていきましょう。
北海道・浦河町のリアルな暮らし【データで見る現実】
「地方は不便」と一括りに言われますが、実際の暮らしやすさは地域によって大きく異なります。
ここでは、北海道・浦河町のリアルな環境を、データと生活感の両面から見ていきます。
浦河町ってどんな町?
浦河町は北海道の日高地方に位置し、太平洋に面した自然豊かな町です。
- 人口:約11,000人前後
- 札幌市まで車で約3時間
- 新千歳空港まで約2時間半
- 商圏は町内+近隣町(様似・えりも など)
※出展:https://town.urakawa.hokkaido.jp/gyosei/administration/?content=3495&utm_source=chatgpt.com
都市部から見ると「遠い」と感じるかもしれません。
実際、資料にもある通り“陸の孤島”と表現されることもあります。
ただしその分、大規模な再開発が少なく、昔ながらの商店や文化が残っています。
人口は減っている?地域の現実
浦河町の人口は、この20年で約3割減少しています。
※出展:https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003445078&utm_source=chatgpt.com
これは全国の地方自治体と同様の傾向です。
若年層の流出、高齢化は現実としてあります。
一方で、建設業など一部の業種では担い手不足が深刻で、
「仕事がない」というより「人が足りない」という側面もあります。
つまり、
✔ 職種によっては厳しい
✔ 業種によってはチャンスがある
というのが実情です。
医療・生活インフラの距離感
浦河町には浦河赤十字病院があり、
日常的な医療には対応できます。
ただし、高度専門医療や大規模治療となると
帯広・苫小牧・札幌などへの移動が必要なケースもあります。
買い物については、
- スーパーあり
- ホームセンターあり
- ドラッグストアあり
日常生活に困ることは少ないですが、
大型ショッピングモールはありません。
「何でもすぐ手に入る生活」とは違います。
気候の特徴:北海道=豪雪ではない
意外に知られていませんが、浦河町は北海道の中では比較的雪が少ない地域です。
- 道央・道北に比べると積雪量は控えめ
- ただし冬の寒さは本州より厳しい
- 暖房費は都市部より高くなりやすい
寒冷地仕様の住宅性能が、生活コストに直結します。
ここは、実際に住んでみて初めて実感するポイントです。
生活コストは安い?高い?
一般的に、
- 家賃・土地価格 → 都市部より安い
- 駐車場代 → ほぼ不要
- 通勤時間 → 短い
一方で、
- 車の維持費
- 冬の暖房費
- 灯油代
といった地方特有のコストもあります。
単純に「安い」とは言い切れず、
ライフスタイル次第で差が出るのが現実です。
「不便」か「ちょうどいい」かは人による
浦河町は、
✔ 都市のような利便性はない
✔ しかし最低限の生活基盤は整っている
✔ 自然と人の距離が近い
というバランスの町です。
刺激や選択肢を求める人には物足りないかもしれません。
一方で、静かな環境で腰を据えて暮らしたい人には心地よい場所でもあります。
次は、実際に浦河へ移住した方の「困ったこと」を具体的に見ていきましょう。
実際に浦河へ移住した人の「困ったこと」
地方移住のメリットはよく語られますが、
実際に暮らしてみて初めて気づく“想定外”もあります。
ここでは、浦河町へ移住した方々から聞いた「正直な困りごと」をまとめました。
① 冬の光熱費が思ったより高かった
本州から移住したAさん(30代・子育て世帯)は、こう話します。
「寒さは覚悟していましたが、最初の冬の暖房費には驚きました。」
特に築年数の古い住宅では、
- 暖房をつけてもなかなか暖まらない
- 部屋ごとの温度差が大きい
- 灯油代がかさむ
といった問題が出やすい傾向があります。
寒さそのものよりも、「家の性能」が暮らしやすさを左右することを実感したそうです。
② 車が1台では足りなかった
浦河では、生活のほとんどが車移動です。
共働き世帯の場合、
- 通勤
- 子どもの送迎
- 買い物
が重なると、車1台では不便になるケースがあります。
「夫婦それぞれに車が必要だった」という声は、実際によく聞きます。
車の購入費や維持費は、都市部より高くなる可能性があります。
③ 習い事や選択肢の少なさ
子育て世帯からは、
- 習い事の種類が限られる
- 塾の選択肢が少ない
- 送り迎えの距離が長い
といった声もありました。
「選べる自由」が都市部より少ないのは事実です。
ただその分、
地域の中での関わりは深くなる傾向があります。
④ 気軽に“大型商業施設”へは行けない
浦河町内には日常生活に必要な店舗はありますが、
- 大型ショッピングモール
- 最新の商業施設
- 専門店の多さ
は都市部ほどではありません。
「ちょっと気分転換にショッピング」という感覚は変わります。
その代わり、
オンライン通販を上手に使う生活に変わったという声もあります。
⑥ 想像以上に“自然と向き合う”生活
強風の日、
冬の路面凍結、
春先の雪解けによるぬかるみ。
自然が近いということは、
自然の影響も身近ということです。
特に北海道の冬は、
体験して初めてわかる大変さがあります。
それでも「困ったこと=後悔」ではなかった
印象的だったのは、
多くの方が「困ったことはある」と言いながらも、
「移住を後悔している」とは言わなかったことです。
困りごとはある。
でも、それを上回る価値もある。
そう感じている方が多いのが、浦河の特徴でもあります。
次は、そんな移住者の方が感じた
「それでも移住してよかったこと」を見ていきましょう。
それでも「移住してよかった」と感じる理由
困ったことがゼロだった人はいません。
それでも、多くの移住者が口にするのは、
「来てよかった」という言葉です。
なぜなのでしょうか。
① 子どもがのびのび育っている
子育て世帯からよく聞くのは、この声です。
「子どもが外で遊ぶ時間が増えました。」
浦河町では、
- 海や山がすぐ近くにある
- 公園が混雑していない
- 自然の中で遊ぶ機会が多い
都市部では難しかった“自由な外遊び”が、日常になります。
通学時間は長くても、
放課後の時間の質が変わったと感じる家庭も少なくありません。
② 通勤ストレスがほぼなくなった
「毎日の満員電車がなくなっただけで、気持ちが軽くなった」
これは複数の移住者が話していたことです。
車通勤が中心の浦河では、
- 通勤時間が短い
- 渋滞がほとんどない
- 移動そのものがストレスになりにくい
という特徴があります。
1日のスタートと終わりの負担が軽くなることは、
想像以上に生活の質に影響します。
③ 人との距離が近い安心感
困ることもある人間関係ですが、
それは裏を返せば“顔が見える関係”でもあります。
- 困ったときに声をかけてもらえた
- 子どもを地域で見守ってもらえた
- 地元の人に助けられた
「最初は戸惑ったけれど、今ではありがたい存在です」
という言葉も印象的でした。
④ 自分の役割が見える感覚
地方では、人口が少ない分、
一人ひとりの存在感が大きくなります。
地域活動、仕事、子育て、イベント。
参加すればするほど、自分の役割が見えてきます。
「消費者」ではなく「担い手」になる感覚。
これを豊かさと感じる人にとって、
地方移住は大きな価値になります。
⑤ “帰りたいと思える場所”ができた
最後に多かったのが、この言葉です。
「ここが、自分たちの帰る場所だと思えるようになった」
便利さではなく、
安心感やつながり。
それを重視する人にとって、
浦河での暮らしは“正解”になっています。
地方移住は「デメリットしかない」のか?
確かに不便はあります。
都市と同じものは手に入りません。
それでも、
- 家族との時間
- 地域とのつながり
- 自然の近さ
- 心の余白
を大切にしたい人にとっては、
デメリットだけの選択ではありません。
大切なのは、
自分が何を優先するのかを明確にすることです。
地方移住で後悔する人の特徴
地方移住そのものが「悪い選択」というわけではありません。
しかし、準備や考え方によっては後悔につながるケースもあります。
ここでは、実際によくある“後悔パターン”を整理してみます。
① 理想だけで移住を決めてしまう人
SNSやYouTubeで見る地方暮らしは、
美しい風景や穏やかな時間が中心です。
しかし実際の生活は、
- 冬の除雪
- 車の維持費
- 近所付き合い
- 収入の変化
といった現実の積み重ねです。
「自然の中でゆったり暮らしたい」という気持ちだけで決断すると、
日常の小さな不便さがストレスに変わることがあります。
② 仕事を決めずに移住する人
最も後悔につながりやすいのが、
収入の見通しが立たないまま移住するケースです。
地方は求人の選択肢が都市部より限られるため、
- 想定より給与が低い
- 希望職種が見つからない
- 転職の選択肢が少ない
といった状況になりやすいのが現実です。
「なんとかなるだろう」は、
地方では通用しにくい場合があります。
③ 都市と同じ利便性を求める人
地方暮らしでは、
- 車移動が前提
- 店舗数が少ない
- 24時間営業が当たり前ではない
という環境になります。
「今まで当たり前だった便利さ」が失われたと感じる人は、
ストレスを感じやすい傾向があります。
④ 地域と関わる気持ちがない人
地方では、地域とのつながりが暮らしの一部になります。
- 行事への参加
- 挨拶や日常的な声かけ
- 情報交換
こうした関わりを「面倒」と感じてしまうと、
孤立感が強くなることがあります。
地方は、サービスとしてのコミュニティではなく、
“参加することで成り立つ環境”だからです。
⑤ 冬や気候を体験せずに決める人
特に北海道の場合、
冬を知らずに移住を決めるのはリスクがあります。
- 暖房費
- 雪かき
- 路面凍結
- 日照時間の短さ
これらは実際に体験してみないと実感しにくい部分です。
短期滞在やお試し移住を経験してから判断する方が、
後悔は少なくなります。
⑥ 「環境が変われば人生が変わる」と期待しすぎる人
場所を変えることはきっかけにはなりますが、
生活の中身をつくるのは自分自身です。
地方移住は“魔法の解決策”ではありません。
人間関係や仕事、ライフスタイルの課題は、
場所を変えても完全には消えないことがあります。
後悔しない人に共通すること
逆に、満足している人に多いのは、
- 事前に現地を何度も訪れている
- 仕事や収入の見通しがある
- 地域と関わる姿勢がある
- 不便さを前提として受け入れている
という特徴です。
地方移住は「向き・不向き」がはっきり出やすい選択です。
自分がどちらのタイプに近いのかを考えることが、後悔を防ぐ第一歩になります。
地方移住で失敗しないためのチェックリスト
地方移住は、勢いよりも「準備」が結果を左右します。
以下の項目を一つずつ確認してみてください。
当てはまらない項目が多いほど、慎重に検討することをおすすめします。
✅ 仕事・収入のチェック
□ 移住後の仕事が決まっている、または収入の見通しが立っている
□ 年収が変わった場合の生活費シミュレーションをしている
□ 転職先が合わなかった場合の選択肢も考えている
□ リモートワークの場合、通信環境を確認している
👉 「なんとかなる」は一番危険です。
生活基盤の確保は最優先事項です。
✅ 生活インフラのチェック
□ 最寄りスーパーまでの距離を把握している
□ 病院・歯科・小児科の場所を確認している
□ 冬場の交通状況を調べている
□ 車の購入・維持費を計算している
👉 地図上の距離と、実際の体感時間は違います。
必ず現地で移動体験を。
✅ 住まい・住宅性能のチェック
□ 断熱性能(UA値など)を確認している
□ 冬の暖房費目安を聞いている
□ 中古住宅の場合、修繕費の見積もりを取っている
□ 空き家バンク物件の状態を専門家に見てもらっている
特に北海道のような寒冷地では、
住宅性能が生活コストと快適性を大きく左右します。
家を軽視すると、
「寒い・光熱費が高い・結露トラブル」といった後悔につながります。
✅ 子育て・教育のチェック(該当者のみ)
□ 学校までの通学時間を確認している
□ 習い事や塾の有無を調べている
□ 子どもが地域に馴染めそうか話し合っている
地方は「選択肢が少ない」代わりに、
「環境が濃い」傾向があります。
家庭の価値観と合うかが重要です。
✅ 地域との関わり方のチェック
□ 地域行事やコミュニティに興味がある
□ 近所付き合いに抵抗がない
□ 地元の人と話す機会を持った
地方では、
“消費者”ではなく“参加者”になる意識が求められます。
✅ 心構えのチェック
□ 不便さも含めて楽しめる
□ すぐに結果を求めすぎない
□ 2〜3年は様子を見る覚悟がある
移住直後は、良くも悪くも変化が大きい時期です。
短期的な感情で判断しない姿勢が大切です。
✔ いくつチェックがつきましたか?
ほとんどにチェックが付いたなら、
地方移住の準備はかなり整っています。
逆に半分以下なら、
一度立ち止まって情報収集や現地体験を増やすのがおすすめです。
地方移住は、勢いよりも“理解”が成功の鍵です。
次は、工務店として実際に見てきた
「家づくりで後悔しやすい落とし穴」についてお話しします。
工務店として伝えたい「家づくりの落とし穴」
地方移住の話になると、
仕事や人間関係の話が中心になりがちです。
しかし実際に長く暮らすうえで、
もっとも後悔につながりやすいのが「住まい」です。
私たちは北海道・浦河町で長年家づくりに関わってきましたが、
移住者の方からよく聞く後悔の多くは、住宅に関するものでした。
ここでは、工務店の立場から本音でお伝えします。
① 「空き家=安い」は本当か?
地方には空き家バンクや格安物件が多くあります。
一見すると、
- 土地付きで数百万円
- ほぼタダ同然の物件
というケースもあります。
しかし注意すべきは、
- 断熱性能が極端に低い
- シロアリ・腐食・雨漏り
- 給排水設備の老朽化
- 冬を想定していない構造
といった“見えないコスト”です。
購入費用は安くても、
修繕費が数百万円単位になることも珍しくありません。
「安い家」ではなく
「安心して住み続けられる家かどうか」で判断することが重要です。
② 北海道で断熱を軽視すると後悔する
特に北海道では、
住宅性能が暮らしの快適さと光熱費を大きく左右します。
例えば、
- 断熱性能(UA値)
- 気密性能(C値)
- 窓の性能(トリプルガラスかどうか)
これらが不十分だと、
- 暖房費が高額になる
- 結露やカビが発生する
- ヒートショックのリスクが高まる
といった問題が起こります。
寒冷地では、
「住める家」と「快適に暮らせる家」はまったく別物です。
③ 冬の光熱費を想定していない
移住後によくある声が、
「冬の暖房費が想像以上だった」
というものです。
北海道では、
- 灯油代
- 電気代
- 暖房設備のメンテナンス
が都市部よりかかる傾向があります。
住宅性能が低いほど、
毎月の固定費は積み上がります。
家は“買って終わり”ではなく、
“住み続けるコスト”まで含めて考える必要があります。
④ 雪・風・塩害を想定していない設計
浦河町のような沿岸部では、
- 強風
- 塩害
- 凍害
への配慮が欠かせません。
屋根の形状や外壁材の選定を誤ると、
メンテナンス費用がかさみます。
地域特性を理解していない設計は、
将来的な負担につながります。
⑤ 「理想の間取り」が暮らしに合わない
都市部の住宅トレンドをそのまま持ち込むと、
- 玄関収納が足りない
- 除雪道具の置き場がない
- 室内干しスペース不足
- 暖房動線が悪い
といった不便さが出てきます。
地方では、
✔ 車中心の動線
✔ 冬場の室内時間の長さ
✔ 作業スペースの確保
などを考慮した設計が重要です。
⑥ 相談先を間違える
移住先での家づくりは、
- 地域事情を理解しているか
- 気候特性を把握しているか
- 長期的な維持管理を考えているか
が大きな差になります。
全国展開の画一的なプランよりも、
その土地を知る工務店の知見が活きる場面は多いです。
家は「帰る場所」になるかどうか
地方移住は、人生の大きな選択です。
その拠点となる家が、
- 寒い
- 修繕ばかり
- 光熱費が高い
という状態では、
移住そのものへの後悔につながってしまいます。
家は単なる建物ではなく、
“帰る場所”です。
だからこそ、
価格だけでなく、性能と将来性を重視してほしい。
それが、地域で家づくりを続けてきた工務店としての率直な思いです。
結論|地方移住は「やめとけ」なのか?
ここまで、地方移住のデメリットや現実を正直にお伝えしてきました。
仕事の問題。
生活インフラの距離感。
人間関係の濃さ。
冬の厳しさ。
住宅性能の重要性。
たしかに、準備不足のまま移住すれば後悔につながる可能性はあります。
だからこそ、
「誰にでもおすすめできる」とは言えません。
地方移住は“覚悟のいる選択”
地方は便利さを買う場所ではありません。
その代わりに、
- 人との距離の近さ
- 自然とのつながり
- 自分の役割が見える暮らし
を得られる場所です。
それを「面倒」と感じるか、
「豊か」と感じるかで評価は大きく変わります。
「やめとけ」なのは、準備をしないこと
私たちが本当に“やめとけ”と言いたいのは、
✔ 仕事を決めずに移住すること
✔ 冬を体験せずに家を買うこと
✔ 価格だけで住まいを決めること
✔ 地域と関わる意思がないまま来ること
こうした“準備不足の移住”です。
地域のリアルを知り、
自分の価値観と照らし合わせ、
納得して選ぶのであれば、
地方移住は後悔だけの選択ではありません。
家は「建物」ではなく「帰る場所」
私たちは、家を“商品”とは考えていません。
家は、その人が帰る場所であり、
地域とつながる拠点です。
地方で暮らすということは、
単に住む場所を変えることではなく、
その土地の一員になるということ。
その覚悟と楽しさの両方を受け止められるなら、
地方移住は決して「やめとけ」ではないと考えています。
最後に
地方移住に正解はありません。
都会で生きるのも一つの選択。
地方で暮らすのも一つの選択。
大切なのは、
“自分に合うかどうか”を見極めることです。
もし浦河町という地域に少しでも興味があるなら、
まずは一度、実際に足を運んでみてください。
良いところも、厳しいところも、
きっとその土地が教えてくれます。
そのうえで、
あなたにとっての「帰る場所」を見つけてもらえたら嬉しく思います。