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【SP対談】COO候補・VPoE候補が同時入社!製造業のエキスパートとデータのエキスパートが目指す、製造業の「コア業務変革」に必要なものとは

2022年9月に、アダコテックの”キーマン”となる2人が入社しました!

▼村井誠(むらい・まこと)/ COO候補
大阪大学大学院工学研究科修士課程卒業。三洋電機株式会社の研究所に新卒入社。その後、ソニー株式会社で半導体の研究開発・商品化や工場出向等を経験。2018年にアクセンチュアに入社し、主にハイテク製造業のビジネスコンサルティングにプリンシパルディレクターとして従事。2022年9月に株式会社アダコテックに入社。


▼大曽根圭輔(おおそね・けいすけ)/ VPoE候補
筑波大学大学院システム情報工学研究科博士課程修了。博士取得後、IT系企業にてソーシャルゲームのデータ分析チーム立ち上げに関わる。その後、2015年Gunosyに入社し、新規プロダクト開発、ニュース記事配信ロジックの改善、ニュースプロダクトの事業責任者などを担当。2022年9月に株式会社アダコテックに入社。

エンジニアリング×ビジネスの経験を昇華させ、新たな挑戦へ

――本日はよろしくお願いします。ご経歴を見ましたが、お二人ともエンジニア出身なんですね。村井さんは、ビジネス側にキャリアチェンジした前職のアクセンチュアではどのようなご経験をされたのでしょうか?

村井:アダコテックのビジネスに近い案件だと、機械学習を用いた工場の生産性改善やDXプランニングのプロジェクトに取り組んだこともありますし、M&A戦略や収益性改善プロジェクト等幅広く経験させてもらいました。
比較的年齢を重ねてから転職したため、自分のこれまでのエンジニア経験や業界知見を生かしてレバレッジできるように心がけていました。

メーカーとは違い、プロダクト以外のものを売る経験は非常に勉強になりましたね。メーカーにいると「製品の機能価値」を訴求することが多い一方、コンサルティングの場合には「お客様に届けるべきバリューは何か」を本質的に追求し続けることが求められ、新しい視点で物事を捉えられるようになりました。

――大曽根さんも前職ではエンジニアのみならず事業責任者として活躍されていらっしゃいますが、どのような経緯だったのでしょうか?

大曽根:元々は新規事業の分析環境を作っていたのですが、分析はあくまでユーザーへの価値提供と事業成長のためにあると思っていました。そのため、事業への解像度の高さ、KPIへの理解、KPIを変動させる要因について理解することを重要視しておりました。試行錯誤しつつ事業を軌道に乗せることができ、結果として事業責任者への任用へと繋がりました。

キュレーションメディアで広告でマネタイズという事業のためステークホルダーも多く難しさもあり、自分の能力の未熟さを痛感する場面も数多くありました。しかし、toCのプロダクトにおいてのユーザーの課題を考え、数多くある選択肢から打ち手を絞り、プロダクト開発を通じて価値提供するというのはとてもエキサイティングな仕事でした。

――お二人とも分野は違えど、エンジニアリングとビジネス両方で分厚いキャリアを歩まれてきたんですね。アダコテックとはどのように出会ったのですか?

大曽根:懇意にしてるエージェントから紹介されたのがきっかけです。最初は正直分野が遠すぎてイメージが湧かなかったのですが、たまたまSNSで現CPOの武政さんとつながりがあり、公開されていた資料なども私自身のプロダクト開発における哲学と近かったので面談してみようと思いました。

村井:私もエージェントからのご紹介でしたが、偶然「ディープラーニングではないデータ解析技術で製造業を改革する」という説明が目に止まって興味を持ち、代表の河邑とディスカッションしたのが始まりでした。私も同じコンセプトでクライアントの改革を支援してきた経緯があり、何かヒントになるものがないかという気持ちでした。

――大曽根さんはこれまでと分野は遠かったと思うのですが、選考の過程でどのように惹かれていったのでしょうか?

大曽根:経営層との面談を進める中でプロダクト開発で大事にしている価値観が自分と似ており、一緒に働いていけるイメージが湧きました。具体的にいうと、CEOの河邑さんが実際に泊まり込んで検品をするなどして顧客の課題に寄り添う「三現主義(現地・現物・現実)」や、インターネットにつながっていない工場のPCで使うためにDeep Learning以外の手法を使う「枯れた技術の水平思考」などです。こういった考え方が近い点と、自分がチャレンジしたことない製造業の分野である点、市場が大きい点から入社を決めました。

加えてCheif Data Officerをやっていた経験からインターネット上で簡単に手に入るデータだと海外の企業に勝てる確率が低いのかな?と思い、それ以外の分野にチャレンジしてみたいという気持ちもあります。さらに、自分自身がAIの研究をしている中で、「AIは人の労働力の代替になり、より人間を自由にさせたい!」という気持ちをもっており、製造業の検査工程の自動化というのはわかりやすいテーマとして取り組めると思っています。

――村井さんは最初は河邑とのディスカッションだったという話でしたが、その後どのように入社することになったんでしょうか?

村井:お話を聞いて、普通は「河邑の理念に賛同した」「是非自分も携わりたいと思った」となるのだと思いますが、私の第一印象は「本当に会社を成長させるならもっと良い戦い方、ビジネスのやり方があるのにな」でした。もちろんその場でストレートな言い方は避けましたが、2回目の経営メンバーとのディスカッションではお伝えしました。(笑)

今後アダコテックをより成長させるためのビジネス方針を準備して、これを任せてもらえるなら入社します、とお話をして代表の河邑含め経営メンバーが合意してくれたので入社を決めました。

――ハイクラスらしい、ソリューション提案型採用ですね。ディスカッションの後、経営層が満場一致で村井さんを絶賛していたのが記憶に新しいです。

「コア業務」を変革するSaaSプロダクトの難しさ

――お二人とも今まで積み上げた経験を活かしてアダコテックでのチャレンジを決断した、という形かと思うのですが、具体的にどんなことを成し遂げたいですか?

村井:アダコテックでは、自身の持つドメイン知識を生かしてお客様への提供価値を最大化するために、技術のエキスパートと連携して事業を作っていきたいと思っています。特に製造業の「コア業務」に刺さるSaaSプロダクトは現状存在しないと思っており、そこにチャレンジすることに意義を感じています。コア業務の革新に向けてどのようなプロダクトに仕立てるのか、どうやってN倍化していくのか独自の方法論を構築していきたいと思っています。

大曽根:技術の観点から言うと、昨今のAIの隆盛は、インターネット上にあるデータの増加やクラウド技術の発展によるマシンリソースの使いやすさに支えられていると思っています。しかし、製造業に関しては基本的にはインターネット上にないデータになるため、そういった点でも前例のないチャレンジとなります。データ活用を進めてきた経験を生かし、村井さんのおっしゃるようなコア業務の変革につなげていきたいと考えています。

――コア業務の変革、というのはキーワードかと思いますが、ここにはどういった難しさがあるのでしょうか?

村井:スタートアップが手がける多くのSaaSプロダクトは、ノンコア業務の効率化を目指したものがほとんどです。ノンコア業務はベストプラクティスに合わせた定型化・標準化が受け入れられやすくシステムに落としやすいんです。
DXって、自分たちでフルスクラッチで開発すると開発コストが見合わないので、世の中にある既存のソリューションを組み合わせて使う、というのが本来のあり方だと思ってます。よって、標準化されていない業務にDXのソリューションを当てても価値が出にくい。

でも、日本の製造ラインでは完全に標準化されていない工程も多く存在します。作業をガチガチにマニュアルで固める海外の製造業と対照的に、日本では現場改善を重視するため、完全な業務標準化がされにくいという特徴があります。だから難しい。

大曽根:まさにそうですね。なので私たちのプロダクトはその改善サイクルを支えられるSaaSプロダクトにしていかないといけない。逆に言えば、検査モデルを更新したり、改善したりしやすいプロダクトにしていけば、工程が標準化されにくい日本でも使える。海外のベンダーにはあまりない発想なので、私たちが戦える余地が十分にあるのではと考えています。

村井:私たちが業務を標準化して、システムに置き換えてもらうというやり方もあるし、工場の独自性を最大限生かしながら使えるプロダクトにしていくというやり方もある。どっちも難しいけど、アダコテックのプロダクトをどういう形にするのか?をこれから考えないといけないと思っています。

PMF達成に向けた変曲点。既存の枠に囚われない変化を

――ジョインして1か月ほどですが、現在はどのようなミッションに取り組んでいるのでしょうか?

村井:PMF(プロダクトマーケットフィット)を達成するためのあらゆる仕組み作りと、より成長が目指せるビジネスモデルを追求しています。今まで進めてきた取組を最大限レバレッジして、新しいやり方を試行錯誤し、自分の考えが正しいかを検証できるのは楽しいですね。ただ、おそらく間違ってるので(笑)、走りながら修正していく必要があると思っています。会社の規模が小さいからこそできることなので、最大限楽しみたいですね。

大曽根:技術サイドは、今後のPMFに向けて仕事の進め方を変えているところです。以前はPoCの数を重視していましたが、今後は数を絞りより深い課題解決にトライしないといけません。エンジニアの人数も増えていくなかでチームの人数も増えてくるので、適切にチームを切り分け会議体を設定することで、変化の速度が高くなって事業の価値によりアラインできるようにできると思います。

村井:お互いいままでやってきたことをいい意味で壊してますね(笑) 私も、ちょうど会社の変曲点にジョインできたので、そちらにドライブさせています。既存メンバーが受け入れてくれて、まっすぐついてきてくれるのはありがたいですね。

大曽根:それは私もすごく思いますね。「いきなり来て何言ってるんだよ!」ってなる組織もありそうなところをスムーズに受け入れてもらってる感覚はあります。

――確かに。お二人の場合は「力を貸してください!」という採用だったことも大きいかもしれませんね。
今までのやり方を変えているという話で、事業側は具体的にどんなことを試しているのですか?

村井:まずは目標設定を大きく変えました。直近の売上ではなくプロダクトの完成度を上げることを目標にしています。そのための取り組みの一つとして、セールス担当には、お客様への提供価値をどうやって最大化するのか?その際にお客様がどのくらいのリターンを得られるのか?を考えつつ、お客様のROIを引き上げるようなプロダクト機能に落とし込むことをやってもらっています。

プロダクト成長のために、再現性のある組織づくりを

――これから、アダコテックで実現したいことはなんですか?

村井:私は実はこれまでプロダクトを「つくる」という経験がありません。コンサルティングファームでプロダクト作りの支援はしていましたが、実際に当事者として携わったことはないので、アダコテックのプロダクトをPMFさせて、多くのお客様が定常的に使っていただけるサービスに成長させたいです。

大曽根:私は、とにかくアダコテックを偉大な会社にしたいですね。偉大なプロダクトがあって初めて偉大な会社があると思うので、そのためにはプロダクトを作る組織が重要になります。そこにぜひ貢献したいと思っています。

村井:確かに、チームビルディングは大きな楽しみの一つですね。やっぱり大企業だとチームで仕事してる感が薄くて。数十人規模の会社で、ワンチームで仕事をする感じはやりがいもあってすごく楽しいです。

大曽根:我々の対象とするドメインが難しいこともあって、事業の不確実性が高く難易度も高い。「このプロダクト作ったら売れる」みたいな単純な方程式はないので、チーム自体が学んで経験値を積んでいく”再現性”が必要になりますよね。仮説がだめだったら学んでハイ次!と。

村井:再現性、重要ですね。そういったコアなチームをつくるのは今の規模でやらないといけないし、そのチームをどう拡大するかというのが次のステップだと思っていますね。

――最後に、これからのアダコテックにマッチする人材、ジョインしてほしい人材はどのような方ですか?

村井:「アダコテックで実現したいこと」が明確にある方だと思います。対象のドメインも大きく、課題も難しいので、目的意識がないと自分のするべきことがわからなくてつらくなってしまうと思います。

大曽根:今後、事業にも浮き沈みや紆余曲折があると思うので、正解を求めていない人ですかね。自分で色々と模索することにやりがいを感じられる人に来てほしいです。

村井:アダコテックは誰かが正解を教えてくれる環境ではなく、経験を以て見つけられる環境なので、自分の意志やスタンスを取れることが重要になりますよね。逆に、こうすべきだと思う、こうしたい、という意志を表明してくれればサポートができる。

大曽根:そういった意味では既存メンバーはみんな意志を持っているチームですよね。新しいSaaSの世界を模索しつつも楽しみながら進めていける、強いチームを今後も作っていきたいですね。

【インタビュー・執筆:出塚杏沙(コーポレート)】

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