今回はゴーレムの事業開発担当の田中賢二さんにお話を聞いてきました。SIerに新卒で入社し、23年間ずっと同じ会社で働き続けてきた田中さん。上海で5年半、大阪で7年、最後はデータAI事業本部長まで歴任しながら、一社の中で何度も新しい仕事を引き受け続けてきました。そんな田中さんが「折り返し地点」という言葉を使って転職を決意し、選んだのが建設スタートアップ・ゴーレムでした。なぜ今、なぜここを選んだのか。入社3ヶ月のリアルを語ってもらいました。
120人が2700人になるのを見届けた23年間
── 前職ではどんなキャリアを歩まれていたんですか?
MS系のソリューションを扱うSIerに、2002年の新卒で入社しました。入社当時は120人ぐらいの規模で、退社したときには2700人になっていました。約23年間いたことになりますね。
キャリアはシステムエンジニアからスタートして、PMを経て、2012年からは上海拠点の立ち上げで5年半駐在しました。2018年からは大阪拠点のエリア拡大で7年間。最後の1年は東京に戻って、データAI事業本部長として事業推進をやっていました。
── 23年というのはかなり長い在籍ですよね。それだけ続けられた理由はどこにあったんでしょう?
一緒に仕事している仲間がすごく心地よかったんです。残業時間が大変だったり、炎上プロジェクトもいっぱい経験しましたけど、「お客さんの方だけを向いて一緒に頑張っていこう」という仲間が多かったんです。それが長く続けてきた理由だと思います。
── それだけ長く働いた会社を離れることになったのはなぜですか?
1つは、ちょうどプライム上場まで届けてきたところで、一区切りついたな、という感覚がありました。
もう1つは、昔はすごくお客さんの方を向いて仕事をしていたのが、最近では会社の利益重視になってきて、お客さんの方を見ていないなと感じるようになってきたこと。組織も縦割りになってきて、つまらない会社になってきたな、というのが積み重なってきました。
65歳まで自分のビジネスキャリアを考えたときに、ちょうど折り返しのタイミングだなと思いました。仕事の内容を見直したいという気持ちが出てきた感じですね。
CO2の会社だと思っていた。話を聞いたら全然違った
── ゴーレムとはどんな経緯で出会ったんですか?
LIBZ(リブズ)というプラットフォームで、逆指名のような形でスカウトをもらったのがきっかけです。最初に情報を見たときの第一印象は、「建設向けのCO2プラットフォーム」というのが前面に出ていて……正直、「これ儲かんのかな」と思いました(笑)。可能性がなかなか見えなかったんですが、一応話だけ聞いてみようかと思って、面談を受けてみました。
── 話を聞いてみて、印象は変わりましたか?
かなり変わりましたね。カジュアル面談や一次面接を通して、CO2というのはいわばドアノック、入口に過ぎなくて、本当にやりたいのは見積もりデータを起点に設計から施工の間を最適化して、最終的には建設業界のあり方自体を変えていきたいという、戦略性の高さにあるということがわかりました。それに加えて、代表の「建設業を本気で変えていきたい」という思いに惹かれたというところが大きかったですね。
── 具体的には代表のどんなところに惹かれたんですか?
思考の質の深さというか、すごくいろんなことを深い視点で見ているなというのが印象的でした。建設業を変えるという目標に対して、具体的な臭いところまでしっかり踏み込んでやってきているんです。そういう我慢強い人なんだなというところが魅力に感じましたね。
思ったより落ち着いていて、やることは山ほどあった
── 実際に入ってみて、ギャップはありましたか?
20人規模の会社なので整っていない感じは、まあ想定通りでしたね。オンボーディングの中で仕事をキャッチアップしていくところも、イメージ通り進められていると思っています。
違ったのは……悪い意味ではないんですけど、いわゆるスタートアップってイケイケで熱量が高いというイメージがありますよね。でも実際は皆さん落ち着いていて、代表の思いに引かれて集まったという意味での一体感はあるんですが、熱狂的な雰囲気というわけではありませんでした。そこは少しギャップがありましたね。
── 今はどんな仕事をされているんですか?
事業開発を担っています。本来のストライクゾーンは、新しいプロダクトの企画を考えて、MVPをみんなと作り上げて、お客さんの上層部も巻き込みながらリリースまで持っていくというところなんですが、今のゴーレムの状況だとそこに至る前に課題がいっぱいあって、そこを拾うことに注力している感じです。
具体的には、プロダクト開発スピードの向上に向けてノーコードツールを使ってPMやPDMがフロントで開発できる仕組みを考えたり、プロジェクト管理の全体的な仕組みを整理したり。あと3月末にセールスのメンバーが抜けたので、新規セールスを全部1人でやったりもしていますね。幅広いです(笑)。
── 入社3ヶ月で感じている難しさはどんなところですか?
2つありますね。1つは、業務量と品質とスピード感のバランスです。ちょっとタスクを受けすぎてしまって業務が回らなくなってきているので、スピード感を出すための業務のメリハリ、整理が必要だなということです。
もう1つは、代表の思考の質についていくのがまだ全然足りていないと感じています。一緒に面接に同席したとき、代表の質問の深さや候補者への向き合い方を見ていると、自分はもっと思考を深掘りする必要があるなと感じています。結論が分かれたときに、なぜそうなのかを論理的に言語化して伝えられるようにならないといけない、という課題感をすごく感じています。
── 大手での長いキャリアからスタートアップへ、違和感はなかったですか?
実は新しいことをやるのが好きなんです。前職は一社ですけど、その中でも上海の立ち上げ、大阪のエリア拡大と、関わる場所や人をずっと変えながらやってきたので。そういう経験が、ゴーレムに入っても違和感なく動けている理由だと思っています。
── 入社1年後にどういう状態でありたいですか?
「代表の2枚看板になる」というのを1年の目標にしています。今は代表の1枚看板という状態が強いので、自分がその2枚目になっていきたいと思っています。3ヶ月時点では業務のキャッチアップはスムーズにいっていると思っているんですが、2枚目になるためには建設業務への解像度をもっと高めていく必要があるなというところが、今の課題です。
難しい領域だから、面白い
── ゴーレムで事業開発をやる面白さはどこにありますか?
ゴーレムが取り組んでいる領域って、結構難しい領域なんですよね。施工管理のような領域は、ソリューションの当たりがつきやすい。でも設計から施工の間のプランニングという領域は、お客さんの業務プロセスを正しく理解して、データを正しく理解した上で、あるべき姿の仮説を立てて、お客さんと合意しながら進めていく必要があります。お客さん自身もまだわかっていない領域を一緒に進んでいく感じで、業務コンサルティングに近い仕事です。難しいだけに、そこを変えていくことで建設業界を本当に変えられる可能性があると感じていて、それがやりがいですね。
── 建設業界という領域については、どう感じていますか?
私自身、建設業には前職まで全く携わったことがなくて、ハウスメーカーさんにお客さんとして行ったくらいが唯一の接点だったんです。未だに紙文化が多い業界で、時間もお金も限られる中で現場でないとわからないことが多かった業界なのかと。それが資材の高騰といったさまざまな課題が重なる中で、これまでのやり方では立ち行かなくなってきているんだと思います。
前職がエンタープライズ向けの仕事だったので、大企業の組織の中のプロセスの壁みたいなところは感覚としてわかる部分があって、そこは意外と生きているなと感じています。一方で建設業特有の悩みや文化はまだまだ不勉強なので、打ち合わせに同席しながら少しずつキャッチアップしているという感じですね。
一緒に建設業界を変えてくれる人へ
── どんな人と一緒に働きたいですか?
ポジションによって求めるものは違いますが、共通して持っていてほしいベースが2つあります。1つは、建設業を変えるという大きなミッションに対してモチベーションを持って仕事できること。もう1つは、20人規模のスタートアップなので自分の担当範囲だけやっていればいいということにはならないので、足りないところを埋めていくつもりで動ける人、ということです。
事業開発の領域でいうと、これまでのキャリアの中で新規事業の立ち上げや事業拡大に取り組んで、成果を出してきた経験がある人。ビジネス本部全体としては、セールスのプロセスが今ちょっと整っていないので、フィールドセールスの立ち上げを牽引できて、数字にコミットして再現性あるプロセスを作れる人に来てほしいですね。
大手出身かスタートアップ出身かは、あまりこだわりはないんですが、大手だとどうしてもプロセスの一部しか経験できていないことが多い。同じくらいの規模のスタートアップを成長させてきた経験がある人が一番フィットするんじゃないかな、という気はしています。
── 最後に、ゴーレムへの入社を検討している方へメッセージをお願いします。
一緒に建設業界を本気で変えていきましょう、というのが一番伝えたいことですね。
おわりに
「最初は儲かんのかなと思った」と笑いながら話してくれた田中さん。話を聞いて戦略性に気づき、入社を決め、今は「代表の2枚看板になる」という目標を掲げて3ヶ月目を走っている。大手でのキャリアを「折り返し地点」と捉えてスタートアップに飛び込んだその姿勢は、ゴーレムが求める自発性そのものかもしれません。興味を持った方は、ぜひ一度話を聞きに来てみてください。