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【PEOPLE】チームの課題解決のために自分ができることを片っ端からやる

マネージャー兼アシスタントプロジェクトマネージャー 松橋 正樹

スマートフォン向けゲーム黎明期より、QA業務に従事。
2016年、Craft Eggに中途入社。「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」のQAリーダーを務めた後、2021年からはセクションマネージャー兼アシスタントプロジェクトマネージャーとして従事。

「勢いがあったときの方が楽しかったな」と、転職を決意

ーCraft Eggに入社したきっかけを教えてください。

前職でもスマートフォンゲームのQA(※)に携わっていました。
ようやくスマートフォンゲームが普及し始めた頃に入社したので、入社当初はQAの組織も全くできあがっていませんでした。半分勢いでやっていくという感じで(笑)。でも、6年くらい経つとさすがに組織もできあがってきて、QAにおいても「この場合はこうしなさい」というルールが増えていきました。
ルールが増えるというのは「仕組み化された」ということですし、それ自体はいいことなのですが、ちょっと退屈さも感じたんです。「勢いがあったときの方が楽しかったなぁ」って。

そんなときに、「バンドリ! ガールズバンドパーティ!(以下、ガルパ)」のQAの採用情報を見つけました。まだ「ガルパ」がリリースされて間もない頃で、QAチームもこれから本格的につくるというフェーズだったので、「1からまたやってやるぞ」という気持ちで転職の道を選びました。

※Quality Assuranceの略。日本語では「品質保証」と同義。


ー現在の仕事内容を教えてください。

以前は「ガルパ」のQAチームのリーダーを担当していましたが、今年の夏にリーダーを後任に引継ぎました。
今はQAチームを含む複数チームのマネージャーとして組織を見ているのと、アシスタントプロジェクトマネージャー(以下、APM)としてプロジェクトマネージャーと協力しつつ、開発チームの課題解決などに取り組んでいます。

QAの仕事は、「ゲームのアプリ上での動作確認を行い、お客さまの手元に届く前に、不具合を無くすこと」です。
当たり前のことですが、QAが頑張ればすべての不具合を無くせるかというとそうではなく、他のセクションの協力が必要です。様々なセクションの声に耳を傾け、一緒になって「開発全体を良くするためにはどうしたらいいか」、「不具合を無くすためにはどうしたらいいか」を考えていきます。
QAはほぼ全セクションと関わりがあるため、各セクションが困っていることや連携がうまくいっていないところなどが目に止まりやすいんです。なので、みんなが困っている問題の根本を見つけ、一緒に解決していくためのパートナーになることが求められます。

QAリーダーとして課題解決に積極的に取り組み、どんどん領域を広げていった結果、リーダーを引継ぎマネージャー兼APMとしてよりプロジェクトと組織全体の課題解決に関わることになりました。

ただただ自チームの成果に向き合っていたら、結果的に仕事の領域が広がっていた

ー「領域を広げていった」というのは、少しずつ色んなことを任された、ということなのでしょうか。

任された、ということはまったくないですね。自分で勝手に広げていきました(笑)。
リリースから数年経ち、QA組織も仕組化が進んで、リーダーである自分自身の手は空くことが多くなっていました。前職にいたときはそこで「退屈だな」と感じてしまったわけですが、自分もちょっとは成長したのか、今度は「チームの外」に目が向くようになりました。

QAは開発フローの中の最後の工程なので、それまでのフローに良くない点があると、明確に結果に出るんです。極端にいうと、全然ゲームが動かないとか。
それでまずは、開発フロー的にも距離が近いエンジニアと一緒に課題解決に向けて動くようになって、そこで「ここで困っててね」と話がでたら、「じゃあそのチームも巻き込んで話そう」という感じで、気づけばほぼ全セクションと連携するようになりました。

なので、ただただ「QAをスムーズに始めるために他の工程も見直していかないと」という意識で色々やっていたら、結果的に仕事の領域が広がっていた、という方が正しいですね。


ー松橋さんは以前のCraft Egg表彰式で、社長賞を受賞されていましたよね。あの時はもう既にそういった形でチーム全体の改善に向けて動かれていたのでしょうか。

いえ、あのときはまだ全くチーム全体にまで意識はいってなかったです。QAチーム内の課題もあって、不具合の割合を落としたり、コストを削減したりした成果を評価いただいたものと思っています。
ただ、多くの会社を知っているわけではないですが、QAをやっていて表彰されること自体が珍しいことなのかなと思うんです。QAの一番の成果は「不具合をださないこと」。でも不具合がでないのが当たり前になっている状態が理想なので、成果を称えるタイミングが難しいんですよね。
だからこそCraft Eggの表彰式で一番大きな賞を頂けて、驚きましたしすごく励みになりました。QAだけではなく、Craft Egg全体を良くするためにはどうしたらいいかと考えるきっかけになったように思います。


「適度な余白」が、新しいチャレンジを生む

ー現在はマネージャーとして複数チームのマネジメントをしているとのことですが、APMの仕事との両立は難しくないでしょうか。

マネージャーになったから何かが変わったということはあまりないです。
リーダーのときから、自分のタスクをどんどんメンバーに任せていったり、仕組み化したりすることは意識してやっていたので。肝心なところや、「あ、危ないな」と思ったときにだけ口を出すという感じでした。
適度な余白をもっていたので、APMという新しいミッションへの挑戦や、QA以外のセクションのマネジメントをもつことができました。今もこの「適度な余白をもつ」という意識は大事にしています。


ー「口を出すべきときに出す」というのは意外と難しいと思うんですが、何か工夫していたことはありますか?

QAの体制を整えるときに、進捗を一目で把握できるようなシステムをつくりました。
「この作業の進捗は今80%ですよ」というのがほぼリアルタイムで分かるようになっていて、それを1時間に1回、チラッと見るようにしていました。

ー1時間に1回!その間に結構状況は変わるものなのでしょうか。

もちろん変わります(笑)。
例えば1時間でQAチーム全体で30人動いているとしますよね。それで1時間後に進捗が動いていなければ、当たり前ですが30時間分のコストを無駄にしたことになります。
さらにいうと、「1時間前に10%まで進んでいました。1時間後には12%まで進みました」というときに、「本当であれば20%くらいまでは進んでいてほしかったな」という見積もりまで自分の中でしておきます。そういう考え方ができていてようやく、「進みが悪そうだけどどうしたの?」というフォローができるようになるんです。

そういう面では僕は結構厳しいと思います。「今日ちょっと進捗伸びなかったので、明日チェック体制2名増やしていいですか?」と言われてすぐOKとは言えないんです。お互いにちゃんと遅れた原因が分かっていないと、明日要員を増やしたとしても進むとは限らないじゃないですか。だからそこはきちんと理由を聞きます。嫌われるかもしれないけど(笑)。

でもそこまでしても決してチームの状態が悪くならないのは、「それをやらなきゃいけない理由」をきちんと説明しているのと、メンバーがそれを理解してくれているからかなと思っています。

自分が動けばできることは誰かに相談するまでもなくやる

ー他にもお仕事をする上で大事にしていることがあれば教えてください。

今お話ししましたコスト削減もそうですが、「やれることは自分でどんどん動いてやる」ということですね。
僕は会議の場でよくある「こういう問題があるんだけど、どうしたらいいと思う?」「こうしたら良いんじゃない?」みたいなのが、ちょっと苦手なんです。ああいう場ではなかなかいい案が浮かばなくて。
その代わり、ふとしたときに「ここをこうしたらうまくいくかも」って思ったら、迷わずすぐ行動します。自分が動けばできることは誰かに相談するまでもなくどんどんやっていく。なのでQAチームでも定例をはじめとする会議というものをほとんどやっていませんでした。

ただ、会議がなくてもみんながどこに向かっているか分からなくならないよう、情報を集約することにはすごく気を遣っていました。
情報が散らばってると僕自身が訳が分からなくなるので嫌というだけなんですけど(笑)。情報を一か所にまとめていると、「ふり返り」という作業すら必要なくなるんです。新しい施策や不具合などのふり返りは他セクション含めて行いますが、チーム内でふり返りをすることは全くなかったです。それくらい、誰が見ても今どういう状況なのかが分かるようにしていました。

得意なことをやりきった先にある、新しいチャレンジへ

ーこれからCraft Eggで挑戦したいことはなんですか?

開発フローをもっとシンプルに、分かりやすくすることですね。
専門的な話になるので詳細は省きますが、僕のなかで一つ「ここを変えたい」っていう開発フローがあって。普通サービスの質を上げようとするとコストがかかりますが、そのフローを変えると、お客さまの体験の価値は削らずに、全体の開発コストを削減できるはずなんです。
さらに、フローがシンプルになるとQA作業の質も上がり、お客さまにより安心のクオリティでサービスを提供できますし、プロジェクト全体では新しいコンテンツづくりなどにもっと多くの時間を使えるようになるかもしれません。

一口に開発フローといっても、たくさんのセクションと人が関わっていますので、難易度はかなり高いです。実現までに1年はかかるかなと思っていますが、もし実現できたらお客さまも我々もより幸せになるはずなので、今後の自分の大きなミッションとしてやっていきたいです。

一方で、まだ少し気が早いとは思いますが、そのミッションを達成したら僕の得意なことをひと通りやりきっちゃうなという気もしています。これまでは情報の集約、コスト削減の取り組み、セクション間の橋渡し役と、自分が得意なことを片っ端からやっていたら、仕事の幅が広がっていったけれど、そこから先は未知の領域です。
でもCraft Eggは無限の可能性とチャレンジが眠る場所。そのときはまた新しいミッションを見つけてチャレンジしていきたいです。

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FROM 常山貴行(リーダー)

QAセクションのマネージャーとして「ガルパ」の品質に責任をもつ業務を行なっている他、複数チームのマネジメントやプロジェクトマネジメントなど、幅広く活躍しています。
どんな人に対しても分け隔てなく接していて、松橋さんの周りにはいつも人が集まっていますね!困ったときに相談しやすく、僕自身も大変助かっています。これからもよろしくお願いします!

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