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役員対談第3回:広告代理店営業のキャリアは無限大。マーケティングコンサルタントという選択肢の魅力とは

ー今日はエイトハンドレッドの役員対談第3回で、コンサルティング第二本部取締役の結田さんにお話しいただきます。

結田康太(ゆいだ・こうた)
大学卒業後、ビーコンコミュニケーションズ株式会社入社。アカウントマネジメント職として、主に大手外資系消費財メーカーを担当、ブランド戦略・プロモ―ションのプランニング・プロジェクトマネジメントに従事。2017年、博報堂コンサルティングに入社。新規事業開発・マーケティング実行支援などのプロジェクトに従事。2018年、株式会社PEAKに取締役として参画。様々な企業におけるマーケティング戦略策定から実行支援までを手がける。2020年3月、エイトハンドレッド社の前身となる株式会社SOUTHを創業。

広告代理店営業職からコンサル業界へ転身後、独立へのキャリアアップ

―本日は結田さんにお話しを伺います。まずは結田さんのこれまでのキャリアを教えてください。

私は大学卒業後、外資系の総合広告代理店の営業職に就職しました。主に外資系消費財メーカー等を担当し、マス~店頭までの総合的なコミュニケーション、戦略・制作の進行管理に従事していました。その後ブランドコンサルティング会社に転職して新規事業開発・マーケティング実行支援などを経験しました。その後は、まあ起業にこだわってはいなかったのですが、仕事量とか内容とか自己責任で突き詰めていきたいなという思いから、エイトハンドレッドの前身の会社を創業することになり、今に至っています。

自ら手を動かし稼ぐコンサルティング業界の魅力に惹かれ転職

―ブランドコンサル業界へ転職する際には、どんなお考えがあったのですか?

代理店の営業職は2~3年もすると何となくクライアントにも覚えてもらって仕事も板につき始めますが、当時は役割が曖昧な職だとも感じており「自分に何ができるのか?」は常に悩んでいました。もちろん、クライアントのビジネスや組織等の知識は深まりますが、それを極めるのが自分のキャリアアップにつながるのかと思うと疑問でした。それは環境に依存したアドバンテージで、転職してしまえば価値が無くなってしまうと思ったからです。業界柄、数年で転職するのが当たり前と思っていましたから、いわゆるポータブルスキルは重要と考えていました。

そんな時の自分にとってコンサルは、戦略立案から資料作成、営業機能まで一気通貫して自身の手足を使って稼ぐスキルが身につけられそうな点が魅力的に映りました。広告代理店は分業制なので、戦略はストラテジック・プランナー(ストプラ)に、アイデアはクリエイティブに、そして営業職はそれらのプロフェッショナルとチームを組んで、進行統制管理するのが仕事でしたからね。自分一人では何もできないというコンプレックスが、コンサルティング業界では解消されるのでは考えました。

ただ、コンサルティングファームもたくさんありますから、例えばアカウンティングとかコストカットなど、まったく異なる職務に携わるよりも、当時クリエイティブエージェンシーにいた経験を生かして、ブランディングやマーケティングを軸足とした転職先を探しました。

加速度的にキャリアアップしたいという思いから独立を決意

―なるほど。ではブランドコンサルから独立に至った経緯を教えてください。

博報堂コンサルティングでは、短いですが1年弱を過ごしました。コンサルティングスキルなど学べたことはたくさんありましたが、当時キャリアに対して焦りを感じている時期でもありました。コンサルタントへの転職も30歳手前で遅いと思っていたので、もっとガツガツ仕事をして、キャリアアップしたい時期でした。

そんな時すでに独立していた先輩に一緒に、やってみないかと声をかけられたことをきっかけに、独立することにしました。雇用の枠から外れれば制限がなくなるので、会社の求めることやペースに合わせる必要はなくなります。その分誰にも文句も言えなくなりますが。自己責任でチャレンジしてみる方が、仮にダメになっても納得がいくかな、と感じて独立の道を選びました。

コンサルティング業界ではプロフェッショナリズムと幅広いスキルの搭載が必要

―では、広告代理店とコンサルティング会社との違いはどこにあるとお考えですか?

いろいろあると思いますが、まずはコンサルティング業界特有のプロフェッショナリズムは上げられるかなと思います。もちろん代理店にもプロは山ほどいますが、職種が違えば内容も違うし、その中にも流派もあるし、コンサル業界にあるような共通言語としてのプロフェッショナリズムはやはり特殊かなと思います。具体的には、たとえばメールや議事録等の日常業務から違いを感じました。コンサルティング会社では、議事内容に100%抜け漏れがないことを前提に、いかに短時間で簡素化・抽象化・構造化してまとめるかが重要とされていますが、もちろん代理店にも当たり前にハイクオリティな議事録を書く人もいますし、コンサルも毎回ネチネチやっているわけではないとも思いますが、根本的なスタイルの違いはあると思います。

また、コンサルでは営業から戦略策定、資料作成、プレゼンテーションまで、さまざまなスキルを身につけることを求められます。代理店営業職で身につけたコミュニケーション力などに加えて、ロジカルシンキングなどの基礎的なスキルから、分析・資料作成スキルやマーケティングのフレームワーク、最新事例、プレゼンテーション術に至るまで、自分にしっかりと搭載されていることが必要でした。

これはそもそも、二者のビジネススタンスの違いかなと思います。コンサルタントは、どんどんクライアントのビジネスに首を突っ込んで課題解決をし続ければ、より自分たちも儲かるし、クライアントのビジネスもよくなるというシンプルなスタンスです。全体を見てどこが一番てこが効くのか見定める、そのためには広くスキルを培っておく必要がある。

他方代理店の場合、最終的には制作やメディアにつなげる必要があるので、当然そこに軸足を置かざるをえず、必然的に必要スキルは絞られる。営業はクライアントに一番近い立場なので、クライアントのビジネスにとって本当にやるべきことは何なのか、このブリーフは本当に正しいのかなど、根源的にアプローチしたい人にとっては、少々窮屈に感じることもあるかもしれません。

自身の強みに掛け算できるスキルを身に着け、キャリアアップを目指して

―では、現在広告代理店の営業職に就いていて、この後のキャリアで悩まれている読者の方へのアドバイスはありますか?

先ほど代理店営業職は役割が曖昧だとは言いましたが、コンサル業界にいて思うのは、営業時代に培ったものが今、とても生きているということですね。営業の周りにはクライアントがいて、各スタッフがいて、「2週間でなんとかやってくれ」というようなオーダーを実現するため、ありとあらゆる人と交渉し、協力してもらって仕事を進めていきますよね。そのような環境下では、ビジネス全般において汎用性の高い交渉術やコミュニケーション力など、貴重なポータブルスキルがすでに身についているはずなので、そこは強みと考えて良いと思います。

ただそれだけでは、転職するときに他者に説明しづらく具体性に欠けるので、他のスキルと掛け算できるとベストですよね。たとえば事業会社では、部署間の根回しなどは今持っているスキルで対応できると思うので、さらに深い業界知識を身につけることなどが必要だと思います。私の場合は、掛け算したいスキルがコンサルで得られると考えたので選びました。

また独立するのも、一つの道かなと思います。食えなくなる覚悟、ダメだった時のプランBなどがあればチャレンジするのもありかなと。ただ、自分のケースを振り返ってみても計画通りにはまったく行っていないし、もう一回同じことをやれと言われてもできないくらい再現性も低いと思うので、正直めちゃくちゃ運要素は強いです。かつ確実に苦労する道でもあるので、親しい人におすすめするならコンサル転職でしょうか(笑)

エイトハンドレッドには、実際に広告代理店から転職してきて活躍しているコンサルタントもいますので、もしご興味があればぜひチャレンジしてください。

―本日はありがとうございました!

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