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【世界を知る】入社6年目の挫折

こんにちは、Gozioki代表の吉田です。Goziokiでは『〜世界とGET INVOLVED〜』をテーマに掲げ、世界との繋がりを大切にしています。今日は「入社6年目の挫折」について書いていきたいと思います。

全てが順調だったのに

私は大学卒業後の2005年、日本の総合商社に新卒として入社しました。その後2008年、入社4年目のときに北京(中国)の駐在員となり、そこから中国での生活が始まりました。実はその時点では一切中国語が話せなかったのですが、それでも中国語で電話営業してみる、中国の会社に飛び込み営業してみる、一人で中国の田舎に行ってみる、など今から考えると色々と無茶をしたこともあり、結果的に中国語はどんどん伸びました。当初は中国語で顧客と話をしても会話が全然成り立たず(こちらが中国語できないので当たり前ですが)、そのことで相手に冷たくされ、こちらもしんどい思いをするということは多々ありました。ただ「これらの出来事は、言語というものを習得するプロセスとして必ず必要なものである」と私が心底信じていたので、粘り強く中国の言語、そして文化と向き合うことができました。

2年の月日が経ち、2010年(入社6年目)になると、私は複数の中国の顧客を抱え、北京から甘粛省、湖南省、遼寧省、河南省など中国各地に飛び回る生活をしていました。全てが順調に思えたある日、深圳の顧客から、私の上司に直接連絡が入ります。「吉田さんが案件窓口となっているが、日本人なので、中国人同士で話をするよりかは会話に時間が掛かってしまう。担当者を別の人、中国人に替えてほしい」とのことでありました。これは当時の私にとって大変ショックな出来事でありました。

納得いかない

私は2008年の時点では、中国語が一切できないのにも関わらず、日本の本社から中国駐在員として派遣されていました。そして私が仮にそこからどんなに中国語を習得したとしても、さすがに中国人と同じレベルで話せるようになるのは難しいです。従って、会社の私に対する期待は「中国人のように中国語を話す」ことではないと考えていました。ただもちろん、中国語が少しでもできればその分仕事が円滑に進むので、自分としては精一杯中国語の習得に励んでいました。

私は、日本人である私が日本企業から海外に駐在員として派遣されていたのは、「異なる文化圏でも事業を推進できる」というところを、会社から期待されていたためと考えていました。

深圳の顧客からのクレームはそのような状況下で起きたので、私としてはどうしても次のように考えてしまい、納得できずにいました。

・そもそも自分は「語学力」ではなく、「事業推進力」を期待され任務に当たっている

・それにも関わらず「語学力」を理由に担当を外されるとしたら納得がいかない

・私が中国人よりも中国語が下手なのは当たり前ではないか

・私は「語学力」ではなく、「事業推進力」で評価されるべきである。

ただある程度自分も冷静になってくると、段々と現状を受け入れるようになります。

・自分の中でどのような理屈で物事を捉えるのかは関係ない

・最終的に顧客がどのように感じたかが全て

・私の事業推進力が極端に高ければ、多少語学力が足りなかったとしても、先方は担当替えを希望しなかったかもしれない

・そういう意味では、今回私に足りなかったのは語学力ではなく、むしろ事業推進力の方であるとの見方もできる

Lesson learned

この深圳の顧客からのクレームを受けた後、幸いなことに、私の上司はすぐに私を担当から外すということはしませんでした(これはラッキー以外の何物でもありません)。このため、私にはその後も北京から深圳まで飛び顧客と直接話をする機会含め、何回かアピールチャンスをもらえました。その間に、「事業推進」「語学」両方の面でより一層の努力を重ね、一緒にプロジェクトを前に進めていく力があることを姿勢で示し続けました。そして遂には顧客にも認めてもらえ、私が中国を離れる2012年までの間、担当替えを要求されることはもうありませんでした。

人間は自分の理屈を持っていて、それをベースに行動をしたがるものです。そしてそれ自体、「信念を持っている」ということでもあるので、決して悪いことではないと思います。ただ周りは「周りの理屈」を持っているので、「自分の理屈」では評価してくれません。と、言葉にすると当たり前のように思えることですが、本気でこのことを考えさせられる場面に直面しないと、なかなか真剣には考えられません。「自分の理屈」は絶対に重要です。でもそれだけでは前に進めません。そのことを真剣に考えさせてくれた深圳の顧客には大変感謝しています。

Gozioki

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