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『各国人材獲得競争と介護業界』

人材不足は日本だけの問題ではない。韓国やアメリカなどの国も人材の確保に向けて動いている。また送り出し元の国を見てみると、例えば英語が話せるフィリピン人は日本へ行くよりもアメリカなどの英語圏を選ぶことも多い。このように、人材獲得競争はグローバルレベルでその激しさを増している。

日本の状況を職種別に見てみると、若者にも人気の無い職種のひとつに介護がある。この職種に外国人材を受け入れようとしたとき、「海外の若者からすると人気の職種」ということには決してならないのではないだろうか。日本では介護職の需要に対して供給が追いついていないが、仮に海外の人材にも見向きしてもらえない職種となれば、今後多くの介護事業所が運営を停止せざるを得ない。ではどうすれば良いのか。

介護の職種に継続的に人を集めるためには、「賃金の向上」や「在留資格の拡大」など外国人にとって働きやすい環境の整備が必要である。また日本人に対しても同じように環境を整えることで、日本人にとっても魅力ある職種にしていかなければならない。現在日本の介護現場で働いているのは日本人が多数であり、その人材が他の業種に流出することは大きな損失である。

介護業界が労働環境を整え、継続的に人を集められる現場になれば、日本人・外国人両方の中長期での育成にも期待ができる。まずは”今”の職場を変えることが、大きな一歩になる。


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