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消費されるものではなくアセットになるものを。映像プロデューサーが目指すデジタル広告の未来

9年間、AOI Pro.で数多くのTVCMやWebムービー、MVの制作進行などを担当。
2022年1月にFUSIONにジョインした映像プロデューサー・大木昌哉さんは「とにかく現場が好きだった」と話します。

映像領域のみならず、SNSの企画や事務局運営など、日々新しいことに挑戦しているという彼は、なぜ映像制作会社ではなくFUSIONに入社を決めたのか。

大木さんが思い描く広告の未来や、FUSIONでの日々について、お話を聞きました。

大木昌哉(おおき・まさや)
大学卒業後、営業職に従事したのち、2012年に第二新卒でAOI Pro. に入社。多くのTVCMやWEBムービー、MVの制作や進行を担当する。第73回広告電通賞 フィルム広告部門 サービス・文化 金賞受賞。2022年にFUSIONに入社し、映像プロデューサーを務めている

映像制作の現場に立ち続けた9年間

ーー大木さんは、FUSIONに入る前は何をされていたんですか?

お恥ずかしい話ですが、大学生のときはあまりちゃんと就活をしていなくて…(笑)。唯一の内定先である清掃用具の販売・レンタル会社に営業職として入りました。でも、働いているうちに「何かが違う」と思うようになって。

そんなとき、映像の企画や制作を行っているプロダクション「AOI Pro.」のことを思い出しました。もともと僕の母が働いていて、「普通じゃないことが好きなら向いてると思うし、楽しいと思うけどな」とずっと言われていたんです。当時は何をやる会社なのかあまりわかっていたのですが、新卒時に選考を受けて、「面白そうなことをやる会社だな」と感じていました。

ちょうど第二新卒を募集していたのでもう一度受けることにしたのですが、結果は一次試験で不採用。

…からの、追加募集で採用していただきました。本当は一度応募した人は受けてはいけないんですけど、どうしても諦められなくて!

ーーそんなこともあるんですね…!

そうなんです。AOI Pro.に入社してからは、6年間、プロダクションマネージャーとして主に現場を中心に進行や予算管理の仕事をしていました。スタッフに連絡したり、ロケ地を探したり、スケジュールを作ったり。

2019年からはプロデューサーとして、アサヒビールやアサヒグループ食品、TOYOTA、カゴメ、ベネッセコーポレーション、日本郵便、大王製紙など多くのTVCMやWEBムービー、Mr.ChildrenやジャニーズWESTのMV制作を担当しました。

でも、本音を言えばプロデューサーにはなりたくなかったんですよね…。

ーーえっ!? どうしてですか?

自分は現場がすごく好きだったので、ずっと現場をやっていたかったんです。現場は生ものなので、そのときにしか起こらないことが起こる。トラブルも含めて、そのライブ感が楽しかったんですよね。

結局、プロデューサー1年目は制作サイドと先輩プロデューサーの板挟みになってしまい、とても大変でした。

そんなとき、「The Breakthrough Company GO」にビジネスプロデューサーアソシエイト(営業)として出向することになりました。

それまで、営業というのはクリエイティブや施策に口を出さず、予算を取ってきたり、クライアントと直接やりとりしたりと、クリエイティブの人たちとのハブになるイメージを持っていました。

でも、GOのビジネスプロデューサーは企画にもクライアントにも意見をするんです。単なる受発注の関係ではなく、クライアント以上にクライアントのことを考えていて、信頼されているからこそ、良くないものははっきり「良くない」と言うし、相手にも言葉を受け取ってもらえる。それがすごく衝撃的だったんです!

営業は、抜本からビジネスを加速させる人なのだと再認識しましたね。

無理矢理にでも成長しなければいけない環境へ

ーーそこから、なぜFUSIONへ入ることになったんですか?

GOへの出向を経て、「映像制作部分だけじゃなくて、もっと上流工程から携わりたい」という意識が芽生えたことが大きかったですね。

AOI Pro.はあくまでも映像制作会社なので、映像のなかの表現は自由にできたとしても、そもそもの映像を作るかどうかのジャッジまでは行いません。

それを踏まえて今後の身の振り方を考えていたときに、たまたまFacebookでFUSIONの社員募集の投稿を見て、「おもしろそう!」とビビッと来たんです。

そこから面談を経て、2022年1月にFUSIONに入社しました。あれよあれよという間に(笑)。

ーーすごいタイミングだったんですね。現在、FUSIONではどのような仕事をされているんですか?

主なものは、今までの経歴を活かした映像プロデューサーとしての仕事です。

これまで携わったプロジェクトで印象的だったのは、コロプラさんのスマートフォン向けRPG『白猫プロジェクト』のWebCMですね。企画提案をはじめ、制作進行から納品まで担当させていただきました。


その他にも、SNSなどのキャンペーン企画や、事務局運営などの未知なる領域にも挑戦しています。

「何がわからないのかがわからない!」という新卒のような経験をこの年次でできるのはかなり刺激的で、勉強することばかりです。

ーーたしかに、社会人11年目ともなるとなかなかないかもしれませんね。

そう。FUSIONは、「1つのことだけやってればいい」というのではなく、無理矢理にでも成長しなければいけない環境だと思っています。

…というのも、自分自身がこれまでやってきたことがなかった領域にチャレンジしていることもありますし、FUSIONには「できないならしょうがない」というアンサーがないから。

少しでも可能性があるのならやってみる。そんな想いをメンバー全員が持っているんです。

だからこそ、やったことがないことでも楽しめる人や、わからないことを素直に聞ける人はすごく向いていると思いますね。

今の自分は正直、具体的に何ができるようになりたいという明確な目標はないのですが、これからもっと知見を増やして、自分の可能性を広げていきたいと考えています。

デジタル領域でもクオリティの底上げを

ーーFUSIONのなかで、ご自身の強みはどのようなところにあると思いますか?

自分の強みは、やはり長年の経験で培った映像制作進行や映像表現方法などの知見ですね。

クライアントの実現したいことに合わせて見積もりやスケジュールを立てたり、適切な表現方法を提案したり、現場で臨機応変に対応したりすることができるのは、これまでの経験があってこそ。

映像に特化している人がいることは、そのままFUSIONの強みになると思っているので、今後も大切にしていきたいです。

あとは、自分が納得しているか、本当にそれがベストなのかを考え抜けること。

ただ納品するだけなら、僕の存在は必要ないと思っています。たとえば、演者の持つスマホケースや、画角など、「そんなところ、誰が見てるの?」というところまでを、作り手としてこだわって、クオリティの底上げをしていきたいです。

というのも、デジタルの領域では、映像は低予算かつ短いスケジュールでできるものだと思っている人が圧倒的に多いからなんです。

きちんと予算と時間をかけて向き合えば、それだけで確実にいいものが作れて大きな差別化に繋がるはず。

これは業界におけるひとつの課題でもありますが、自分が上流工程から入ってそれをきちんと伝えることによって、消費されるものではなくアセットになるべきものを作っていきたい。将来的には、それがデジタル領域でのスタンダードになっていったら嬉しいですね。

(取材・執筆=いしかわゆき(@milkprincess17)/撮影=中澤真央(@_maonakazawa_

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