東京に古民家空間を作りたい。
そういう単純な原動力からスタートしたココミンカの活動。
地方にはとても素敵な古民家再生物件はたくさんあるし、古民家リノベには人の心を動かす魅力がある。自分も初めて横須賀にある古民家シェアハウスを見た時、古材をふんだんに使った空間は古いながらも空間としては洗礼されていて、とてもワクワクした。
木の質感、職人の手仕事、長い年月を経て深まった色合い。新築の物件では絶対に出せない、その場所に宿る空気。「こういう空間が、東京にあったらどれだけ素敵だろう」──そう思った瞬間が、すべての始まりだった。
なぜ東京に古民家がないのか
調べてみて、現実を知る。
東京は土地価格が圧倒的に高い。だから古民家に対して、多額のリノベーション費用をかけても収支が全く合わない。オーナーは泣く泣く取り壊し、新築の高層マンションやビルに建て替える。それが「合理的な選択」とされてきた。
でも、本当にそれでいいのか?
何十年、時には百年以上もの間、その土地に根を張ってきた建物が、ただ「収支が合わない」という理由で消えていく。家族の歴史、職人の技、時間そのものが、更地と一緒に消えていく。
しかも話を聞いていくと、オーナーの多くは「本当は壊したくない」と言う。家族との思い出が詰まった家、先祖代々受け継いできた家。でも、相続や税金、維持費の問題で、売るしかない。壊すしかない。そういう声が、たくさんあった。
だったら、僕らが借りればいい。
それがココミンカの出発点だった。
「賃貸」というシンプルな答え
オーナーから売ってもらうのではなく、賃貸として借りる。 そして僕らがリノベーションして、価値ある空間として再生させる。
オーナーは家を手放さずに済む。 古民家は残る。 僕らはその空間を活かして事業として成立させる。
シンプルだけど、東京の不動産マーケットでは誰もやっていなかったアプローチだった。
そして、これがインバウンドに大好評だった。海外から東京を訪れる人たちは、画一的なホテルではなく「本物の日本」を体験したい。畳の感触、木の梁、土壁の質感。築80年の日本家屋に泊まれるなんて、彼らにとっては夢のような体験なのだ。
3年で30棟の意味
気づけば、たった10名のチームで3年間で約30棟をオープン。
これからOPENするものも含めて、年売上も10億規模、2025年には新規OPEN件数で23区内で第4位まで成長した。
でも、数字よりも嬉しいのは、現場で起きていること。
僕らがリノベーションした古民家には、毎日いろんな国の人たちが集まる。リビングで初めて会った旅行者同士が話し込んでいたり、近所の人が遊びに来てお茶を飲んでいたり。誰かが持ってきたお土産で、即席のパーティーが始まることもある。
画一的でない、人が集う場所。
これが、僕らが本当に作りたかったものだ。
ホテルチェーンが量産する、どこに行っても同じ部屋ではない。マニュアル化された接客ではない。その家にしかない歴史、その街にしかない空気、そこに来た人にしかない出会い。そういう「一回性」のある体験こそが、これからの時代に求められていると信じている。
だから私たちが作るのは単なる小綺麗な空間だけではなく、日本を最高に楽しんでもらうための器を造っている。
大人数のファミリーでは予約が難しい寿司など、施設内でシェフが作れる環境がある。
一緒に作りたい仲間へ
正直、まだまだやりたいことは山ほどある。
日本の文化を楽しんでもらうには、箱だけでは足りないし、東京には、まだ救える古民家がたくさん眠っている。一棟ずつ、丁寧に向き合って、再生させていきたい。
そのためには、仲間が必要だ。
不動産のプロも、リノベーションを愛する職人も、運営をデザインできる人も、海外ゲストとつながれる人も、まだ世にない事業を一緒に作りたいという熱量を持った人も。
「東京に古民家空間を作りたい」──そんな単純で、でも誰もやってこなかったことに、本気で挑んでいる僕らと一緒に、次の景色を見にいきませんか?
古い家には、不思議な力がある。そこに集まる人たちの、何かを動かす力が。 ココミンカは、その力を信じて進んでいきます。