「一生懸命勉強していい大学に行って、いい会社に入りなさい」
多くの人が、一度は耳にしたことのある言葉ですよね。親から、先生から、あるいは社会の空気として。
そして私たちは、その前半をけっこう真面目にやり遂げてきました。塾に通い、模試を受け、少し背伸びした志望校を目指して勉強した。
でも、ふと思うんです。そのあとに待っている「いい会社」って、なんだろう。
Xbetは、キャリアに悩む方と対話し、その方に合った会社を紹介する仕事をしています。言ってしまえば「いい会社を紹介する会社」です。だからこそ、この問いから逃げるわけにはいきません。
このストーリーでは、私たちが日々の支援の中で考えている「いい会社」の捉え方と、それゆえにXbetが求人を紹介する前に必ずコーチングをしている理由をお伝えします。
年収が高い会社は、いい会社か
「いい大学」は分かりやすいものでした。偏差値という、誰が見ても同じ答えになるモノサシがあったからです。
「いい会社」にも、年収や就職人気ランキングといった分かりやすいモノサシがあります。でも、Xbetには年収1,000万円を超える方や、誰もが知る人気企業で働く方からも、たくさんのキャリア相談が届きます。その方々が「毎日最高です」と働いているかというと、そうではないんですよね。
組織論で有名なハーズバーグの二要因理論では、仕事の「満足」を生む要因と「不満」を生む要因は別物だとされています。年収は典型的な不満側の要因です。低ければ不満になりますが、上げても幸せにはなりません。
年収で幸福を買おうとするのは、飲食店でエアコンを強くして料理を美味しくしようとするようなもの。快適さは上がっても、味は変わらないんです。
Xbetが支援の中で見ている「いい会社」の物差し
Xbetでは、会社を「あなたを目的地まで運ぶブースター装置」だと考えています。一人ではできないことを、会社という装置を使って実現する。その前提で、キャリア相談の中では次のような観点を一緒に確認していきます。
① 投下した時間が、キャリア資本として返ってくるか
1日8〜12時間を投下して、スキル・経験(ビジネス資本)、信用・評判(社会資本)、給与(金融資本)がどれだけ積み上がるか。年収はこの中の一要素にすぎません。
② その資本は、社外に持ち出せるか
社内調整の作法や社内だけで効く人脈は、外に出た瞬間に値段がつかないことがあります。持ち出せる資本が貯まる会社ほど、選べる場所が増えていきます。
③ 増えたものだけでなく、減ったものも見ているか
健康、睡眠、家族との時間、心の余白。これらは損益計算書に載らないので、減っていても気づきにくい。だからグロスではなく、差し引きのネットで見ます。
④ 「いい会社」ではなく「いい会社である期間」
同じ会社でも、成長の機会が供給され続けるかぎり、いい会社であり続けます。問われるのは在籍年数ではなく、次の成長のカーブがまだあるかどうかです。
⑤ そもそも、働く時間が楽しいか
「ついやってしまう」自分らしい強み(XbetではCoreMoveと呼んでいます)を活かせているか。そして、会社やメンバーと大切にしているものが重なっているか。この2つが揃う場所は、それだけで「いい会社」です。
どれも正しい物差しです。そして、どれを優先するかは人によって違います。
だからXbetは、求人を紹介する前にコーチングをする
ここで大きな問題があります。人によって違うはずの「いい会社の基準」を、そもそも持っていない人がほとんどだということです。
偏差値は誰かが用意してくれました。だから私たちは、自分で基準をつくる経験をほとんどしないまま、ここまで来てしまったんですよね。
基準がないまま転職支援を進めると、エージェントにできるのは「今より年収が高い会社」を紹介することくらいになってしまいます。ゲームクリアの条件が分からないまま、ゲームをしているようなものです。
とはいえ、基準は座って考えて見つかるものでもありません。だからXbetでは、基準を「探す」のではなく「仮決めして、検証する」ものだと考えています。そして、この仮決めを一人でやり切るのは本当に難しい。
そこでXbetは、キャリアプロデュースという手法を通じて、求人紹介の前に必ず次のような問いを一緒に言語化します。
- その方にとっての幸せは何か
- 1日8〜12時間を投下して、何を得たいのか
- 何を失ってはいけないのか
- 自分のCoreMoveは何か
- 今いる場所に、次の成長のカーブはまだあるか
すでに軸を持っている方にはすぐに求人をご紹介しますし、そうでない方はコーチングで言語化するところから始めます。
ちなみに、この対話の結論が「今は転職しない」になることも普通にあります。今の会社にまだ成長のカーブがある方に転職を勧めるのは、Xbetの仕事ではないと考えているからです。
遠回りに見えても、このやり方を選ぶ理由
人材業界の方からすると、きれいごとに聞こえるかもしれません。
実際、代表の濱上はこう話しています。儲けるためだけに人材エージェントをやるなら、こんなフローは飛ばして、受かりそうな中で年収や知名度の高い会社を紹介しまくる方が絶対に早い。でも、その先に目の前の人の幸せがあるとは思えない。その人の可能性が、構造的な理由だけで埋もれていくのが単純に許せない、と。
Xbetは、この想いに共鳴したメンバーで、今日も目の前のオーナーさん(Xbetでは支援する方をこう呼んでいます)と向き合っています。
ただ、この仕組みを本気で社会に広げるには、大きな壁があります。いいコーチが、圧倒的に足りないんです。
コーチングのスキルだけでなく、キャリアの理論も理解した上で、「その方にとっての幸せとは何か」「それをどう実現するか」まで踏み込んで伴走できる人。そうした人を育てるために、Xbetはキャリアコーチングスクール「Xbet Career Coaching Academy(XCCA)」も立ち上げました。
それでも、まだまだ仲間が足りていません。
空白を、一緒に埋める側へ
「いい大学に入って、いい会社に入りなさい」
あの言葉は、後半を空白にしたまま私たちに手渡されました。空白のまま受け取ったから、私たちはそこに「年収」や「知名度」を、なんとなく代入して生きてきたんですよね。
その空白を、自分の言葉で埋められる人を増やしたい。それがXbetのミッションである「”自分なりの幸せ”を生きる個人を増やす」ことにつながると考えています。
もしあなたが、誰かの空白を一緒に埋める側に回りたいと思ったなら、ぜひ一度お話ししましょう。Xbetでは、キャリアプロデューサー(キャリアアドバイザー)やキャリアコーチをはじめ、一緒にこの仕組みをつくる仲間を募集しています。
まずはカジュアル面談で、あなたのキャリア観を聞かせてください。まだ言葉になっていなければ、それを見つけるところからご一緒します。入社を前提にしていなくても大丈夫です。