雨の葉山で、「五感の境界が消える瞬間」を見た
2026年4月23日、葉山・一色海岸「Sunny Funny Days」。
私たちは、抽選で選ばれた10名の参加者の方々と、
2時間半の特別な午後を過ごしました。
天候は雨でした。しかし結果として、雨で正解でした。
そしてこの日、私たちが事業として目指してきたものが、
確かに実体化した瞬間を目撃しました。
このストーリーは、その午後の記録です。
■ 葉山で何が起きたのか
参加者の皆さまには、開発中のnemcaro Sleep Wearに
お着替えいただくところから始まりました。
肌に触れた瞬間、参加者の肩が少し下がる。
素材の柔らかさ、肌に当たる温度感、どこも締めつけない設計。
その日は曇天で小雨、4月下旬の海辺は本来肌寒い環境でした。
それでも「上着を羽織らなくても温かい」という声が
次々と上がりました。素材設計と縫製仕様の積み重ねが、
葉山の天候によって証明された瞬間でした。
ウェアを纏った状態で、海辺のヨガが始まります。
波のリズムに合わせて、都市生活で固まった身体がほどけていく。
情報過多の都市から、自分の身体の内側に意識が戻ってくる。
そしてクリスタルボウル奏者Yasumiさんの生演奏。
クリスタルボウルの倍音、波音、雨音、その奥で静かに流れる
nemcaroサウンド。3つのレイヤーが互いを消さずに共存する音場が
そこにありました。
これは意図して作れる状態ではありません。
自然環境があって初めて成立した音場です。
30年音を扱ってきた私たちが、「音響」ではなく
「環境」として成立したと感じたのは、この日が初めてでした。
舞さんお手製のロースイーツが、整った身体に染み入る。
最後の座談会では、参加者の皆さまから一つひとつ、
率直なご意見をいただきました。
「身体が久しぶりにこんなに緩んだ」
「音浴中、自分の呼吸が深くなっていくのがはっきり感じられた」
「ウェアの肌触りが想像以上だった」
「もう少しここにいたい、帰りたくない」
終了予定時刻を過ぎても、誰も席を立とうとしませんでした。
■ 五感の境界が消えていく
ヨガ、ウェア、音浴、ロースイーツ、座談会。
一つひとつのプログラムは、それ単体でも成立する内容です。
しかし葉山の空間の中で順につながったとき、
参加者に起きていたのは要素の「統合」ではなく、
要素同士の境界が消える現象でした。
これこそが、クロアが事業として目指してきたものです。
私たちは、聴覚・触覚・嗅覚・視覚・味覚の五感すべてに作用する
生活ブランド「nemcaro」を展開しています。
しかし、五感を「統合する」のではない。
五感の境界そのものを「消していく」体験。
それが、クロアが提案するLifeSoundという生活基盤の本質です。
葉山の午後は、その思想が自然環境の力を借りて
実証された一日でした。
■ ブランドを支えているのは、人と人の輪
このイベント空間は、誰か一人では絶対に実現できませんでした。
クリスタルボウル奏者のYasumiさん。
ロースイーツを仕立ててくださった舞さん。
会場のSunny Funny Daysの皆さま。
そしてクロア・nemcaroのスタッフ一人ひとり。
それぞれの専門性と真摯な姿勢が幾重にも重なって、
ようやく成立した午後でした。
クロアは、チーム全体で10名強の少人数組織です。
だからこそ、外部のプロフェッショナルとの協業が
ブランドを形作る重要な要素になっています。
音響、香り、衣、食、空間、医療、デザイン。
それぞれの領域で第一線にいる方々が、
nemcaroというブランドのもとに集まり、
ひとつの体験を作り上げる。
ブランドを支えているのは、商品単体でも、
コンテンツ単体でもなく、その周辺に生まれる「人と人の輪」です。
■ 休息は、文明の課題である
現代社会の問題は「眠れないこと」ではありません。
休息できる環境が、都市の中に設計されていないことです。
情報から離れる技術は、いまだ社会インフラになっていません。
クロアはそこに手を入れています。
音、香り、映像、素材。これらを一つの思想のもとに統合し、
都市生活者の日常に「休息環境」を再設計する。
それが私たちの仕事です。
葉山の午後は、その思想を自然環境の力を借りて
実証した一日でした。
ここで得た手応えを、次は都市の中で再現する。
nemcaro LAB(恵比寿)の多店舗化、空間音響デバイス、
スリープウェア、リトリート体験プログラム。
クロアの次のフェーズは、そこに向かいます。
■ 一緒に、五感から暮らしを取り戻す仲間へ
葉山の午後で、私たちは確信しました。
このブランドが向かう先には、まだ誰も到達したことのない
領域が広がっています。
そして、その領域を切り拓くために必要なのは、
専門性、丁寧さ、そして「整った暮らしを社会に提供したい」
という意志を持つ仲間です。
帰り際、参加者の方々の深くほどけた静かな笑顔がありました。
「もう少しここにいたい」と言ってくださる声がありました。
私たちが目指しているのは、その笑顔と声を、
葉山の特別な午後だけでなく、都市生活の日常に届けることです。
クロアと一緒に、五感から暮らしを取り戻す
新しい文化を創っていきませんか。
雨の葉山で見た景色を、私たちは何度でも、
社会のあらゆる場所で再現していきます。