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臨床研究で、患者さんの力に。時間や場所にとらわれず成果を出す働き方は

患者さんの治療にとって必要なエビデンスを出す仕事がしたいと、臨床研究の道を志してきた野田。メディカルイノベーションに惹かれてCureAppにジョインしました。

法人向けモバイルヘルスオンライン禁煙プログラム「ascure卒煙」の禁煙率についての論文執筆中には、第二子を出産。そして、今年3月に論文を発表しました。住まいも金沢、佐賀、栃木と変わる中、CureAppでやりがいを持って働けているといいます。

そんな野田に、仕事のやりがいや働き方について聞いてみました。


野田 侑子 (のだ ゆうこ)/アカデミア部門

佐賀大学医学部医学科卒業後、金沢大学初期臨床研修修了。金沢大学「臨床開発システム構築学」医学博士(Ph.D.)取得。2021年1月CureApp入社。医学的知見からの臨床研究や論文執筆などのエビデンス作り、雑誌執筆、学会発表の準備等に携わる。現在、2歳と0歳になる2児の母。

メディカルイノベーションに興味を持って

――CureApp入社のキッカケを教えてください。臨床ではなく、臨床研究の道を選ばれた理由は?

医学部の5・6年生のときに、実習で実際に患者さんを診る機会がありました。病院に来てからでは、介入が難しくなってしまった患者さんもいらっしゃり、予防が大事だなと感じることが多くありました。

患者さんに対応するときも、エビデンスに基づいた治療をしなさいとよく言われていたんですが、どうしても日常業務に忙殺されて、時間をかけて向き合えないこともありました。自分の中で葛藤を感じることが多かったですね。

そこで、私は一歩ずつ研究して、エビデンスを出す方が向いているんではないか、そういう道の方が好きなのではないか、と思うようになりました。

元々、新しい技術で医療を良くしていくメディカルイノベーションに興味がありました。大学院ではメディカルイノベーションが学べる金沢大学を選び、臨床開発システム構築学の博士号をとりました。大学院で勉強中に、CureAppのCMOである谷川さんにお会いすることがあり、CureAppで、ぜひ働いてみたいなと思うようになりました。

――CureAppではどのようなお仕事をされていますか。

入りたての頃は、論文や文献を調べ講演資料を作成したり、デジタル療法についてのコラム執筆のお手伝いをしていました。CureAppでは高血圧症の治療アプリや、アルコール依存症の治療アプリなどを様々な疾患分野での開発していますので、循環器系から精神科系に至るまで様々な学会から登壇依頼があります。また学会とは別に、政府機関や企業などから講演依頼もあります。その資料準備や監修を私が所属するアカデミアチームが担当しています。

入社して1年ほどしてからは、法人向けモバイルヘルスプログラムである「ascure卒煙」によって取得したデータを解析するという形で、臨床研究の論文にも取り組みました。論文執筆中に産休を挟んでいまして、先日ようやく初めての論文が出ました。

論文を書くにあたっては、金沢大学でもお世話になりCureApp Instituteの一人でもある野村先生が指導医として相談にのってくださいました。研究デザインや、統計手法等、指導してくださる方とディスカッションしながら論文執筆できるのは、とてもありがたい環境だなと思っています。


加熱式タバコでのエビデンスを発表

――執筆された論文ではどのようなことが分かりましたか。

元々我々アカデミア部門から、ascure卒煙の禁煙の成功率についての論文は1度出していましたが、今回それに加えて、加熱式タバコのユーザーに対しても、紙タバコと同様に効果があるのか分析する研究を行いました。

研究では、加熱式タバコだけ使っている人、紙タバコだけ使っている人、両方を併用している人という3群に分けて、禁煙の成功率や順守率を解析しました。

結果として、ascure卒煙プログラムの利用で、加熱式タバコであっても、紙タバコと同様にしっかりと禁煙の効果があるということがわかりました。加熱式タバコの方にも自信をもって「ascur卒煙プログラム」をお薦めできる一つのエビデンスになったと思います。

――お仕事のやりがいや、難しいなと思うことについて教えてください。

コラム執筆や講演準備のお手伝いをして、一つ一つ丁寧に形にしていくのは「あぁ、世に出て行ったな」と感じて、やりがいを感じます。大変さというのは、いい結果を出すための大変さでもあると思うので、負担等いう意味での大変さはあまり感じていません。

ただ、シーズンによっては学会での講演依頼や執筆依頼が、月に何件も重なるときはスケジュール管理含め少し慌ててしまいます。アカデミアチームではそれぞれの依頼を分担し、デジタルツールでタスク管理しているので、締め切りや、TODOが分かりやすく、迷うことがない点はありがたく、やりやすいと思います。

今は栃木、その前は金沢。どこにいても働ける

――CureApp入社後の働き方について教えてください。入社後に第2子を出産されていますが、産休や復帰についても教えてください。

CureAppには一人目を出産して半年ぐらいたったころに入社しました。その後、第2子は、論文執筆中に出産したので、リモートで働ける環境がすごくありがたかったです。

入社当時は金沢に住んでいて、第2子出産時は、里帰り出産で半年ほど佐賀にいました。今は夫の仕事の都合で栃木にいます。それでも不自由なく働けているのは、リモートで働けるからこそだと思います。

私の場合は、特に月に何時間働くか稼働時間は決まっておらず、仕事の量に合わせて相談しながらフレキシブルに稼働時間を変えています。今は2人の子どもをちょうど保育園に預け始めたところで、少し稼働時間は少なめです。

リモートで働けたり、フレキシブルに働く時間を変えられたり、時代が変わったなと感じますね。

実は住む場所が遠方だったり、子どもがまだ小さいということもあり、CureAppのメンバーで谷川さん以外は、実際にお会いしたことがないんです。それでもオンラインで頻繁に顔を合わせたり、デジタルツールのおかげでスムーズにチームメンバーとはコミュニケーションも取れています。今は栃木に住んでいて、本社まで日帰りできる距離なので、近々、出社してみたいなと思っています。


――出産後のお仕事の復帰はスムーズでしたか。

論文執筆中に出産になったので、早く論文を出したという気持ちもあって、法定内の産休取得後、可能な範囲で相談しながら少しずつ復帰しました。

里帰り中は母に見てもらったりもしていましたが、復帰後は赤ちゃんが大泣きする中、会議するということもありました。CureAppはお子さんがいらっしゃる方も多く、理解もあったので気持ち的にも楽でした。

またその頃は、子どもがまだ保育園に行っていないので、基本的に仕事は子どもが早く寝静まった後か、朝起きる前などにしていました。稼働時間は、フレキシブルに自分で調整できたので、子どもが家にいながらでも仕事ができたのだと思います。

今年の4月から保育園に子どもたちを預けて仕事ができるので、また状況は変わってくると思います。

――CureAppで仕事してみて、どんなことを感じられましたか。

これまでにない新しい事に挑戦している企業なので、例えば、治療アプリが保険適用されたニュースなどを聞いたりすると、すごく刺激的だなと感じます。

また稟議の仕方だったり、病院だけでは学べないことも沢山学んでいますね。

最近は、医学部からインターン生も入ってきてくれて、社内で一緒に勉強会をしたりする機会もあります。頼りがいのある子たちばかりで、とても楽しく逆に刺激を受けながら仕事をさせてもらっています。

――今後の目標について教えてください。

臨床研究で、新しいエビデンスを出すことを、今後も続けていきたいです。臨床研究については学会でも勉強を重ね、実際に手を動かして、自分の強みにしていきたいなと思っています。

子どもがいてもリモートで時間帯もフレキシブルに働ける今の環境は、どこにいてもパッと切り替えて働けるのが本当に恵まれているなと感じています。その環境を生かして今後も努力していきたいです。


(取材ライティング/柳澤聖子)

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