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東大でアサリの研究をしていた僕が、ゲーム会社の役員になった理由。

サイバーエージェントのゲームやエンターテイメント事業に携わる子会社12社が所属する事業部SGE(Smartphone Games & Entertainment)では、さまざまなメンバーが活躍しています。

「大学時代に没頭したアサリの研究は、ゲームの開発や経営に間違いなく活きている」と語る、所属子会社の1つアプリボットで取締役を務める黒岩もその1人。入社してから3年間、何度も事業の立ち上げと撤退を繰り返し、それでも挑戦を続けた黒岩。挑戦の軌跡とアサリの研究の何が活きているのかを聞きました。

黒岩忠嗣(くろいわ ただつぐ)
東京大学農学部卒業。2012年に株式会社サイバーエージェントに新卒入社。スマートフォンアプリを開発する子会社に出向。2012年9月、事業移管に伴い株式会社アプリボットへ異動。Facebookゲーム、「グリモア~私立グリモワール魔法学園~」や「ジョーカー~ギャングロード~」など数々のサービスの開発・運用に従事。2015年5月同社取締役に就任。

世の中にインパクトを残したかった。

ーーサイバーエージェントに入社した理由は?

入社した理由は、将来「経営者になりたい、そして世の中にインパクトを与えたい」という思いからでした。サイバーエージェントは当時から、同世代でも子会社社長を任されるなど経験や年次が関係なく挑戦できる文化があったので、入社を決めました。

ーーゲーム事業に配属を決めた理由は?

とにかく早く成果を出したかったので、早くから裁量権をもらえ、事業責任者を任せてもらえるところで働きたいと、当時業績が伸びていた子会社に配属を決めました。配属されるまで、ゲームの開発をしているとは知らなかったのですが(笑)。

大学時代没頭した、アサリの研究が今に活きている。

ーーゲームは元々好きだったのですか?

実は、ゲームは全くしたことがなかったんです。ゲームどころか、インターネットの知識も全くなくて、ブラインドタッチもできなかったぐらいです。

ーーアサリの研究から、ゲーム開発。戸惑いはなかったのですか?

大学の研究とゲーム開発、さらに経営はかなり似ている部分があると思っています。

アサリの研究はぶっちゃけ地味で、毎日ひたすらアサリを解剖して、取れたデータを解析して、発見があったらまとめて、という繰り返しなのですが、まずは目標を決め、そこまでの道のりを計画して、あとは全力で頑張るところ、経験や実績がなくても、やり方を何通りも考えて、PDCAを回していけば成功できるところなど、大学時代の研究に没頭したことで染みついたことが今の仕事に活きているなと感じることは多いです。

もちろん、シビアな判断が求められることや、常にユーザーや一緒に働くメンバーのことを考え抜かないといけないところなどは異なるのですが。

新卒1年目で言われた「3000万円使っていいから事業をやってみて」

ーー配属後はどんな仕事をしていましたか?

配属されてすぐに北米向けゲームタイトルの事業責任者を任され、それから3年目までに3つのタイトルの事業責任者を任されました。右も左も分からない中で、事業責任者として、どうやって事業を成功させるかという事業計画をつくる、人を集めてチームをつくる、日々起こることを判断する、といったことをがむしゃらに繰り返していました。新卒のうちから、自分で考えて決めたことを実行して、改善するという経験をつめたのは今にもつながっていますね。

ーーその中でも、一番印象に残っていることは?

1年目の終わりに、当時のアプリボットの社長を務めていた卜部から突然呼び出されて「3000万円使っていいから事業をやってみて」と言われたんです。最初に任された事業が失敗した直後だったので、そんな時にまた信じてくれ、事業責任者として、事業を任せてくれるんだと驚きました。絶対にその期待に応えたいと思い「ぜひやらせてください」と即答しました。

1人での立ち上げで、予算も限られていたので、企画書や仕様書を書くなど自分ができることは全て兼任して進めました。

やりきった挑戦者には、次の挑戦が待っている。

ーーなぜ、失敗した直後に事業を任せてもらえたのでしょうか?

たとえ失敗したとしても、ゴールに向かって全力でやりきった人にはセカンドチャンスを、というサイバーエージェントの文化が根底にあったのだと思います。その中で、その事業は、会社の主力事業にするものではないけど、可能性がありそうだからチャレンジしたい。それには熱量高くやりきりそうな若手が責任者でやるのが一番良い、という判断だったと思います。

ーー3タイトルの事業責任者の経験を経て、役員に抜擢されたのですか?

実は、任された3つの事業は全部成果につなげることができなかったんです。そんな自分に投資し続けてくれる会社の忍耐強さ。2-3年目の若手に事業の責任者を何度も任せてくれる環境は、そうそうないと思います。きっと何かをやり遂げてくれると信じて投資し続けてくれたんだと思うのですが、失敗しても「任せたものが悪かった」と考えて次のチャンスがある懐の広さというか、そこに成果で返せないもどかしさだけが募っていました。

転機になった、2プロジェクト。

ーーその後は?

実はアプリボットの経営が危機的な状態になった時があります。経営戦略を描きなおした結果、当時リリースして3ヶ月経過していた「ジョーカー〜ギャングロード~」(以下、ジョーカー)をより大きくグロースさせて、経営を立て直そうということが決まりました。

そこで私は「ジョーカー」の開発ディレクターとして参加し、これまでの「ジョーカー」を運用しつつも、もう1本開発ラインをつくり新規のゲームを作るくらいのリニューアル内容でアップデート版を開発しました。そのアップデートをした結果、長く、多くのユーザーの方に遊んでもらえるサービスとなりました。

ーー今までとは何が違ったのですか?

これまでやってきた、開発の当たり前を徹底するということに加え、とにかく、ユーザーとメンバーのことだけを考えていました。

今までは、戦略をしっかりと立てて、その戦略どおりに進めるために自分がなんでもやれば成功すると思っていましたが、当然ですがそれでは上手くいきませんでした。チームメンバーの強みだけを見て、その強みを活かしてユーザーの方が求めているものをどう実現するかということだけ、本当に考え抜きました。その結果、チームでいいものがつくれたんだと思います。


若気の至りを大歓迎したい

ーー今後の展望を教えてください。

今はアプリボットをさらに上のステージにするためにチャレンジしています。具体的にはゲームもですが、ゲーム以外の事業もなんとしても立ち上げたいと思っています。ゲームをこれまで作ってきた経験を活かし、世の中の人をあっと言わせるようなサービスを作り、会社の規模を格上げしていきたいと考えています。

私の中では、「ジョーカー」を任された時のような、自分にとっても会社にとっても大きなターニングポイントだという気概でやっています。

ーーどんな人と一緒に働きたいですか?

現在、アプリボットだけでなく、アプリボットが所属しているゲームやエンターテイメント事業に携わる子会社が所属するSGEでは、ゲーム以外の事業にも挑戦をしています。ゲームでもそれ以外の事業でも、大きなチャレンジをしたいという熱量の高い人と一緒に、市場をつくっていきたいです。

これからやる事業は、どんな事業でもいいと思っています。何か社会の課題を解決して人々を喜ばせることでも、エンターテイメントを提供して人々を喜ばせることでも。自分で事業を立ち上げたい、早く世の中にインパクトを残したいという、若気の至りを恐れない人と一緒に働きたいです。

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